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NECエレクトロニクスとフランスの有力な車載用ソフトウェア開発企業Geensys(CEO:マーク・フロン、本社:パリ、以下、ジーンシス)はこのたび、車載用ソフトウェアの標準化団体「AUTOSAR(オートザー)」が定めた仕様に準拠するソフトウェアプラットフォームを共同で開発いたしました。
この共同開発によりNECエレクトロニクスは、自社製の32ビットマイコン「V850」を駆動させるソフトウェア「MCAL(注1)」を、またジーンシスは、CAN、LIN、FlexRay®対応の通信管理用ミドルウェア、RTE(ランタイム環境)(注2)、などから構成される自社製の基本ソフトウェアモジュール、およびAUTOSARが定めたOSを開発いたしました。
ユーザーである車載制御ユニットメーカーや自動車メーカーは、このプラットフォームを採用することにより、他の半導体製品向けに開発されたAUTOSAR準拠のアプリケーションソフトウェアをV850上で稼動させることが可能となります。
近年、自動車には「走る」「止まる」「曲がる」といった基本機能だけでなく、「安心」「安全」「環境」といった新たな機能が付加されてきており、この高機能化・高性能化に伴って搭載される電子部品の数は増加の一途を辿っております。そのため、これらの電子部品を統合・制御するアプリケーションソフトの開発は車載制御ユニットメーカーや自動車メーカーにとって、非常に負荷の高いものとなっています。このような状況のもと、アプリケーションソフトの開発負荷軽減を目的として、2003年7月に自動車メーカーが中心となり、車載用ソフトウェアの標準化団体「AUTOSAR」を設立しました。AUTOSARはソフトウェア構造の統一を図り、特定のマイコンへの依存性をなるべく持たずにアプリケーションソフトを開発できる基本ソフトウェアの仕様および開発プロセスの策定を進めており、現在では多くの企業がAUTOSAR仕様に準拠するソフトウェアの開発を開始しています。
NECエレクトロニクスは、フランスをはじめ多数の欧州車載関連メーカー向けにAUTOSARをはじめ多くの車載用ソフトウェアや開発ツールを提供してきたジーンシスのソフトウェア開発力を、またジーンシスは高性能・高品質の車載マイコンを製品化するNECエレクトロニクスのハードウェア技術力を互いに評価し、ソフトウェアプラットフォームの共同開発を開始することにいたしました。
NECエレクトロニクスは自動車向けにパワーウインドウなど、いわゆるボディをはじめとしてオーディオ、ダッシュボード、セキュリティ用途に多くのマイコンを製品化しておりますが、今回は32ビットのボディ向けであるFシリーズ29品種およびシャシー向けである1品種に対応するデバイスドライバを開発いたしました。開発に際しては、業界標準のソフトウェア開発プロセス「CMMI(注3)」および「Automotive SPICE(注4)」を全面的に適用することで高い品質を実現しています。
またジーンシスは、これまで培われた豊富なAUTOSAR準拠ソフトウェア開発ツールAutosarBuilderや各種基本ソフトウェアモジュールの開発経験に基づき、今回高度な知識と経験が必要とされるCAN、LIN、FlexRay通信管理用ミドルウェアを密接な協業のもと、高品質かつ短期間で開発を完了致しました。
ジーンシスもCMMIレベル3の開発プロセスを持ち高品質な製品を開発しています。
NECエレクトロニクスとジーンシスは、AUTOSAR仕様に準拠したデバイスドライバや基本ソフトウェアが標準的なソフトウェアプラットフォームとして採用された自動車が市場へ登場するのは2010年頃と見込んでおります。そのため、このたび共同開発された両社のハードウェアとソフトウェア双方の技術の成果を、NECエレクトロニクス製マイコンに最適化されたソリューションとして提供してまいります。今後は他のNECエレクトロニクス製車載マイコンに向けても同様に共同開発を推し進め、順次提供を開始する計画です。
ジーンシスの概要は別紙をご参照ください。
なおNECエレクトロニクスは、本年10月20日~10月22日、アメリカのミシガン州デトロイトで開催される自動車および車載用部品の展示会「Convergence 2008」において、このたび開発したソフトウェアプラットフォームにより構築した車載用ソフトウェアのデモ展示を行う予定です。
ニュースリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。 その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご承知ください。