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H.264/AVC対応フルHDデジタルテレビ向けシステムLSIの発売について

~世界各地の放送形式に応じたテレビを、低コストかつ短期間で開発可能~


2008年8月25日
NECエレクトロニクス株式会社

デジタルテレビ用システムLSI「EMMA3TL」「EMMA2TL」

EMMA3TLを搭載したデジタルテレビ用リファレンスボード

NECエレクトロニクスはこのたび、次世代の動画圧縮規格であるH.264/AVCに対応するフルハイビジョン(以下、フルHD)のデジタルテレビ用システムLSIを製品化し、「EMMATM(エマ)3TL」の名称で、本日よりサンプル出荷を開始することにいたしました。
新製品は映像や音声といったデジタル信号のデコード(伸張)機能や画像表示機能などデジタルテレビに必要な機能を1チップに統合した画像処理用システムLSIで、(1)画質処理回路の機能を従来品「EMMA2TH/H」から拡張しているため、ビデオ映像に加えPCコンテンツについても高画質な映像表示が可能であること、(2)これまで複数個の部品で構成されていたフルHDシステムを一例として9個から1個へ部品数を削減できるため、基板面積が削減可能であること、(3)欧州を中心として採用されているDVB方式や日本のARIB方式および北米のATSC方式に準拠しているため、世界各国のハイビジョン放送の受信が可能であること、などの特長を有しております。
新製品を採用することでユーザーは、高画質なデジタルテレビを低コストで開発し、世界各地に出荷することが容易になります。
サンプル価格は5,000円/個、量産は2009年春から開始し、2009年度第4四半期には月産100万個の量産規模を計画しております。
同時に、新製品を搭載したリファレンスボードの設計情報の提供を来月より開始いたします。またMPEG2フルHD対応のデジタルテレビ向けシステムLSI「EMMA2TL」のサンプル出荷も来月より開始いたします。EMMA3TLとEMMA2TLはパッケージのピン配置およびソフトウェアに互換性を有しているため、ユーザーは放送形式に合わせて両製品を選択することで、基板の共通化による開発コストの削減およびソフトウェア開発期間の短縮が可能となります。

当社はデジタルAV向け半導体を注力事業分野のひとつと定め、積極的な事業を展開しております。特に1998年にデジタル放送受信用のセットトップボックス(STB)向け画像処理用システムLSI「EMMA」を市場投入して以来、EMMA製品はSTB、デジタルテレビおよびDVDレコーダーの3つの分野に向けて次々に新製品の開発を進め、市場から好評を博してまいりました。その結果、2007年度には400億円を売り上げ、2008年度の売上は500億円が見込まれる製品へと成長しております。
現在、水平1920×垂直1080ドットのパネル解像度を持つフルHDデジタルテレビの市場は活況を呈しており、当社は2008年度第2四半期にこのフルHDデジタルテレビ向け製品として「EMMA2TH/H」を市場投入しております。また欧州を中心にH.264/AVCが放送規格として採用されたことを契機として、2008年度第2四半期にH.264/AVC対応の「EMMA3SV」を市場投入しております。しかしながらデジタルテレビの急激な価格下落にともない、ユーザーであるテレビメーカーからは、システムコストを低減するために、これらの製品の特長となる機能の1チップへの統合という要望が寄せられておりました。
新製品はこのようなニーズに応えるため開発されたもので、EMMA2TH/Hの各種回路の性能向上を図り、ビデオA/Dコンバータ、オーディオA/Dコンバータ、アナログ音声多重デコーダやHDMITMレシーバなどの各種外部入出力回路を内蔵した上、EMMA3SVの製品化で培われたH.264/AVCコーデックを1チップに統合したものであります。
新製品の特長は次の通りです。


  • (1)高機能・高性能な画質処理回路を搭載
    従来品であるEMMA2TH/Hから画質処理回路の機能を拡張している。これにより、画質処理回路での色表現が従来のYUV4:2:2形式(注1)からYUV4:4:4形式(注2)へ2倍の高精度を実現し、従来のビデオ映像のほかPCコンテンツをにじみやボケのない鮮明な画質で表示できる。
    また、デインターレーサーやノイズリダクション回路の性能をそれぞれ向上させているほか、アナログビデオ入力には、従来の3次元Y/C分離用LSI「μPD64017」で培われた技術を強化し、PAL、SECAM、NTSC対応の高画質アナログビデオデコーダを内蔵している。
  • (2)部品数および基板面積の削減が可能
    H.264デコーダに、複数接続された機器のアナログ入力信号を切り替えるアナログAVスイッチ、高速ビデオA/Dコンバータ、オーディオA/Dコンバータ、アナログ音声多重デコーダ、HDMIレシーバ、オーディオD/Aコンバータ、USBホストコントローラ、イーサネットコントローラを内蔵している。これら基板上の9点の部品を1点へ大幅に削減することで部品数だけでなく、基板面積も大幅に削減が可能となっている。
  • (3)欧州、日本、北米におけるハイビジョン放送規格に準拠
    欧州を中心として採用されているDVB方式や日本のARIB方式および北米のATSC方式に準拠している。これにより、世界各地のハイビジョン放送受信が可能となっている。またパソコンなどの外部機器などで保存された動画ファイルの再生用にVC-1伸張機能、画像ファイルの表示用にJPEG伸張機能も搭載している。さらに、2画面を同時に表示するPIP(Picture-In-Picture)や欧州の文字放送である「Teletext(テレテキスト)」を表示する際に使用されるPBT(Picture-By-Text)にも対応しているため、ユーザーアプリケーションに応じた多様な表示が可能となっている。
  • (4)仕向け地や機種展開に応じて効率よく製品開発が可能
    EMMA3TLとEMMA2TLはピン配置やソフトウェアに互換性を有している。これにより、ユーザーがデジタルテレビを開発する際、H.264/AVCおよびMPEG2のいずれかの放送形式に応じて最適なEMMA製品を選択するだけで、基板の共通化による開発コストの削減およびソフトウェア開発期間の短縮が可能となっている。
  • (5)マルチコアを採用
    合計1000DMIPS(ドライストーンミップス)となる高性能のMIPS® CPUを2個搭載することで、負荷の重いネットワークなどの処理を行うアプリケーションが実現可能となっている。

当社は新製品がH.264/AVC対応のフルHDデジタルテレビを低コストかつ短期間で構築できる製品と位置づけ、積極的な拡販活動を展開する所存です。また、2011年度におけるEMMA製品の売上1,000億円を目指し、今後も積極的な製品開発および拡販基盤の整備を推進する計画です。
新製品の仕様は別紙をご参照ください。


以 上

YUV4:2:2形式
輝度信号(Y)に対して、色差信号(U、V)の情報量を水平方向に半分間引く方式。
YUV4:4:4形式
輝度信号(Y)に対して、色差信号(U、V)の情報量を間引かない方式。
HDMIは、HDMI Licensing, LLCの商標または登録商標です。
「MIPS」はMIPS Technologies, Inc.の登録商標です。
EMMAはNECエレクトロニクス株式会社の日本、米国及びその他の国における登録商標または商標です。
その他、文中で言及した製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。


ニュースリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。 その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご承知ください。




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