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40nmのセルベースIC「CB-40」の受注開始について

~メモリとロジックを1チップに集積したeDRAM製品で、省エネシステムの構築に貢献~


2008年6月30日
NECエレクトロニクス株式会社

セルベースIC「CB-40」

NECエレクトロニクスはこのたび、特定用途向け半導体(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)事業強化の一環として、40ナノメートル(ナノは10億分の1、以下nm)の微細プロセスを採用したセルベースICを製品化し、「CB-40」の名称で本日より受注活動を開始いたしました。40nmとは、次世代の45nm半導体の微細化をさらに進めた、いわゆる45nm世代の第二世代品です。
今回当社が受注活動を開始した新製品は、(1)当社従来製品である55nmプロセスのセルベースIC「CB-55L」の2倍となる最大512メガビットもの大容量DRAMマクロ(以下eDRAM)を1チップ上に集積していること、(2)当社従来品と比べ消費電力をゲート当り30~40%低減できること、(3)当社従来品の2倍となるロジック回路を集積できること、(4)待機時の低消費電力化に優れた「CB-40L」及び動作時の低消費電力化に優れた「CB-40LG」の2種類の製品を用意していること、などの特長を有しております。
新製品を採用することでユーザーは、動画処理機能をもつデジタルAV機器や携帯端末機器などのシステムを低消費電力で構築できるようになります。さらに、高バンド幅の大容量メモリを搭載し、低消費電力と高性能を同時に実現することから、次世代ネットワークの登場により今後飛躍的な発展が期待されている情報化社会を支えるLSIとして、高画質かつ高速の動画処理を担うシステムへの幅広い応用も可能です。
当社は新製品の受注活動を本日から開始いたしますが、早ければ2009年1月より製品出荷を始め、本格的な量産出荷は2009年度第1四半期からを予定しており、2010年度には月産5百万個程度の規模へ拡大する計画です。また、新製品の市場投入によりセルベースIC全体の売上を、2007年度の720億円から2010年度には1280億円へ成長させたいと考えております。

近年、環境問題への意識の高まりから、様々な電気・電子機器において「省エネ」が訴求ポイントとされ、消費電力を低減したシステムが続々と市場投入されております。また、インターネットなどの高速通信を通じていつでもどこでも動画や音声を入手し、視聴できる携帯端末機器が登場したり、それを実現するセキュリティなどの基盤が整備されつつあります。このような状況のもと、半導体メーカー各社には、低消費電力、および1秒間のデータ転送速度が数ギガバイト以上もの高い性能を兼ね備えたセルベースICが求められております。 
セルベースICとは、半導体メーカーがあらかじめ準備しているIPコア(Intellectual Propertyコア:機能モジュール)と、半導体メーカーが提供するセルライブラリーを用いてユーザーが独自回路を設計するシステムLSIです。当社は180nmプロセスの世代から、大容量メモリの搭載が容易なeDRAM技術を重要なIPコアのひとつとして開発を続けており、これまでにセルベースIC向けを含め累計1億個以上の製品を市場に投入してまいりました。世代を重ねるたび、より一層の性能向上を目指してeDRAM技術の進化に努めてきた結果、業界をリードするeDRAM技術を保有でき、他社製品との差別化を実現しています。また低消費電力化に向けては、55nmセルベースIC「CB-55L」において世界で初めて量産適用したHigh-kゲート絶縁膜技術と液浸露光技術を40nmにも継続して適用し、製造ばらつき抑制設計手法や省電力設計体系と融合させることにより、リーク電流はもとより全体の消費電力の削減を実現しています。
さらに当社は、40nm製品の生産を行う拠点の検討も同時に進め、2008年5月にNECセミコンダクターズ山形の生産能力増強を決め、当社グループ内で製品の生産を一貫して行う体制を整えることといたしました。
以上のように、当社は新製品のIPコアおよび生産体制が整備されたと判断し、40nmセルベースICの受注を開始することにしたものです。
新製品の主な特長は次の通りです。


  • (1)大容量eDRAMを搭載可能
    最先端40nmプロセス技術を採用することにより、DRAMのセルサイズが0.06平方ミクロンメートルと55ナノ品に比べ50%程度小さくすることに成功している。当社「CB-55L」の2倍となる最大512メガビットもの大容量eDRAMの搭載を可能としている。
  • (2)低消費電力を実現
    55nmプロセス技術で導入した、ハフニウムドープトシリケートによるHigh-kゲート絶縁膜およびDRAMキャパシタとしてジルコニウムオキサイドの高誘電率絶縁膜を継続して採用し、さらに40ナノプロセス向けに回路技術とデバイスを最適化している。これにより、CB-40Lは待機時の消費電力30%程度の低減、CB-40LGは動作時の消費電力40%程度の低減(それぞれCB-55L比)、を実現している。
  • (3)従来品の2倍となるロジックゲートの高集積化を実現
    最先端40nmプロセス技術を採用することにより、従来品の2倍となる2億ゲートのロジックゲートを搭載可能。
  • (4)2種類の製品でユーザーシステムに対応
    待機時の低消費電力化に注力した「CB-40L」と動作時の低消費電力化に注力した「CB-40LG」2種類の製品を用意している。
  • (5)映像・画像の応用分野向けを中心に豊富なIPを準備
    映像や静止画向けに最適なIPコアとして、USBインタフェース、DDR3メモリ・インタフェース、HDMI、H.264などを準備予定。

当社は、新製品は今後大きく成長することが予想されるデジタルAV機器や携帯端末機器の画像処理性能の向上、低消費電力化に大きく寄与できるものと考えており、これらの応用分野に向けて積極的な受注活動を展開することにしております。
なお、当社は40nm品の技術については様々な研究開発活動を進めており、新製品には2008年6月の「VLSIシンポジウム 2008(2008 Symposium on VLSI Technology」において発表した、SRAMトランジスタの特性ばらつきを低減する技術も適用していく計画です。
新製品の仕様および当社が提供するIPコアは別紙をご参照ください。


以 上


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