90ナノeDRAM技術を駆使した携帯端末機器向けLSIの発売について
〜モバイル機器の低コスト化、低消費電力化を実現〜
2008年5月29日 NECエレクトロニクス株式会社
NECエレクトロニクスはこのたび、回路線幅90ナノメートル(ナノは10億分の1、以下nm)の加工技術を用い、DRAMとロジックを1チップ上に集積したLSI(DRAM混載LSI:Embedded DRAM、以下eDRAM)を開発し、「μPD809400」の名称で本日よりサンプル出荷を開始いたしました。
新製品は、携帯電話や携帯音楽プレーヤーなどの各種携帯端末機器において映像・静止画の処理に用いられるもので、画像データを一時的に保存する8メガビットのDRAM、メモリコントロール、画像処理およびタイミングコントロールといった機能を実現するロジック回路、レギュレータなどのアナログ回路、入出力回路を1チップ上に集積したLSIです。
新製品の特長は、90nmのeDRAM技術を駆使しているため、(1)8メガビットのDRAMを集積し、24ビットフルカラーVGA(640×480ドット)の液晶に画像を表示できること、(2)画像の回転のほか横長/縦長の切り替え表示、QVGA(320×240ドット)からVGAへ拡大などが行えるロジック回路を内蔵していること、(3)高速シリアルインタフェース方式「Mobile CMADS 3000(以下、M-CMADS 3000)」に対応しているため、M-CMADS 3000に対応する当社製LCDドライバIC「μPD161842」などと組み合わせることで、画像出力の信号線を従来の27本から6本へ削減でき柔軟な筐体設計が可能、となっております。
ユーザーは新製品を採用することによって、24ビットフルカラーVGAの液晶画面をもつ各種携帯端末機器を、システム全体の部品コストおよび消費電力を低減しながら開発できるようになります。
新製品のサンプル価格は750円/個となっております。量産開始は2008年8月、量産規模としては2009年には月産200万個を計画しております。
携帯端末機器の部品コストおよび消費電力化の低減を図るためには様々な手法が考えられます。現在の携帯電話システムを例にとると、アプリケーションプロセッサの画像処理部分に画像を保存するためのメモリが内蔵されていますが、高画質のデータを保存するためにはこのメモリ容量を増やす必要があります。しかしながら、その結果アプリケーションプロセッサのチップ面積が大きくなるため、部品コストの大幅上昇に繋がってしまうという解決すべき課題を抱えております。
一方携帯端末機器においては、消費電力低減も大きな課題であります。現状のシステム構築においては、アプリケーションプロセッサの画像処理機能により液晶画面に画像データを描画するためには、データを更新するための電流が常に必要とされ、消費電力が大きくなってしまうという課題があります。
当社は180nmプロセスの世代からeDRAM製品の開発を続け、これまでに1億個以上の製品を市場に投入するなど、その高い技術と信頼性をユーザーから認められており、eDRAMにおけるリーディングカンパニーであります。当社はかねてから培ってきたeDRAM技術を駆使することで、携帯端末機器が抱えるコストと消費電力の課題を解決するため、アプリケーションプロセッサとLCDドライバICの間に、アプリケーションプロセッサに内蔵されるメモリ機能をDRAMで代替し、さらにアプリケーションプロセッサの画像処理機能の一部も搭載したeDRAM製品を配置する手法を考えました。これによりアプリケーションプロセッサにおいて、メモリ増加による部品コストの上昇がない上、画像データ更新のための消費電流が不要となります。システム全体の低消費電力化と部品コスト低減を実現できる新製品の特長は、以下の通りとなっております。
(1)8メガビットのDRAMを集積
DRAMはSRAMで構築する場合と比べてセルサイズを1/3程度へ小さく構成できる。このため同世代のプロセスでメモリを構成する際、eDRAMではアプリケーションプロセッサに内蔵したSRAMと比べてメモリマクロが1/4〜1/5の面積となる。これにより、8メガビットものDRAMの集積を5ミリメートル×5ミリメートルのパッケージで実現している。また、8メガビットのメモリを搭載しているため、24ビットフルカラーVGA(640×480ドット)の液晶への画像表示が可能となっている。
(2)画像処理機能をもつロジック回路を内蔵
画像の回転、横長縦長切り替え表示などの機能を有している。さらにQVGA(320×240ドット)からVGA(640×480ドット)へ画面の拡大機能も有している。
(3)画像出力インタフェースに「M-CMADS 3000」を採用
画像出力インタフェースに、当社の高速シリアル転送技術M-CMADS 3000を採用している。M-CMADS 3000に対応する当社製LCDドライバIC「μPD161842」などと組み合わせることにより、従来のパラレルインタフェース方式と比べ、画像出力の伝送路を27本から6本へ削減できるため、柔軟な筐体設計が可能となる。さらに、EMI(Electro Magnetic Interference:電磁波)ノイズの低減も可能となるため、画像の安定表示に加え、EMI対策のための部品が不要となり部品点数の削減およびシステムの小型化が可能となる。
当社は、新製品を、画像処理を行う携帯端末機器に最適なものと考えており、これらを必要とする応用分野に向けて積極的な販売活動を展開することにしております。また今後も新たな新製品の開発を推進し、eDRAM製品の品種拡充を図っていく所存です。
製品の主な仕様は別紙をご参照ください。
以上
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その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご承知ください。
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