次世代映像規格「H.264」デコード機能搭載セットトップボックス用システムLSIを発売
〜欧州、ロシア、インドおよびブラジルなどのSTB市場を攻略〜
2008年5月23日 NECエレクトロニクス株式会社
NECエレクトロニクスはこのたび、主として欧州、ロシア、インド、ブラジルなどで普及が見込まれている次世代映像規格「H.264」に対応したセットトップボックス(以下、STB)向けシステムLSIを2品種開発し、「EMMATM(エマ)3SL/HD」、「EMMA3SL/SD」の名称で、本日よりサンプル出荷を開始いたしました。
新製品はいずれも、映像やオーディオといったデジタル信号のデコード(伸張)機能や画像表示機能などデジタル放送を受信するシステムに必要な機能を1チップ上に集積した画像処理用LSIです。EMMA3SL/HDがハイビジョン画像(以下、HD)放送対応、EMMA3SL/SDが標準画像(以下、SD)放送対応の製品であります。
新製品は、(1)現在、一般的な動画圧縮規格として普及しているMPEG2の2倍以上の圧縮率を実現可能とされている次世代の映像規格、H.264に対応していること、(2)音声データを処理するDSPを内蔵しているため、次世代オーディオ規格であるDolby® Digital Plus(注1)やHE-AAC(注2)といった次世代オーディオ規格に対応していること、(3)USB、Ethernetといった外部インタフェース機能を搭載していること、などが大きな特長となっております。
さらに、EMMA3SL/HDについては、近年デジタル家電向けのインタフェース規格として市場に普及しつつあるHDMIインタフェースなどのハイビジョンに対応する各種回路を内蔵しております。
ユーザーは新製品を採用することにより、ニーズに応じてH.264対応のHD放送またはSD放送用のSTBを構築できるようになります。
新製品のサンプル価格は、EMMA3SL/HDが5,000円/個、EMMA3SL/SDが4,000円/個となっており、量産規模としては、2008年度第2四半期からそれぞれ月産30万個を計画しております。
当社はデジタルAV向け半導体を戦略事業分野のひとつとして積極的な事業を推進しております。特に1998年に世界で初めてデジタル放送受信用のセットトップボックス向けシステムLSI「EMMA」を発売して以来、STB、デジタルテレビおよびDVDレコーダの3つのカテゴリに対し、同シリーズの製品を積極的に販売してまいりました。
一方、近年になり、特に欧州、ロシア、インドやブラジルなどのデジタル放送において、新たな映像圧縮規格であるH.264やオーディオ規格であるDolby Digital Plus、HE-AACが普及しつつあります。H.264は圧縮率の高さに優れ、また、Dolby Digital PlusやHE-AACは低いデータ転送レートでも高音質な再生が可能であることから、次世代の規格として特に普及しはじめており、ユーザーからはこれらの規格に対応するシステムLSIの早期市場投入を求める声が高まっております。
当社は、これらの新規規格に対応できるEMMA製品として、2008年1月にデジタルテレビ向けに「EMMA3SV」を市場投入しておりますが、新製品はこのEMMA3SVの開発で培われた技術を流用し、STB向けとして開発された優れた製品であります。
新製品の主な特長は次の通りとなっております。
1.次世代映像規格であるH.264放送に対応
H.264規格対応のビデオデコーダを内蔵しており、欧州、ロシア、インド、ブラジルなどで普及が予想されているH.264放送の受信が可能となっている。
2.次世代オーディオ規格であるDolby Digital Plus、HE-AACに対応
音声データ処理を専用とする高性能DSPを内蔵しているため、高い処理能力が求められるDolby Digital PlusやHE-AACといった次世代のオーディオ規格に対応可能となっている。
3.USBやEthernetなどの外部インタフェース機能を内蔵
従来は必要に応じて部品を外付けする必要のあった、EHCI(注3)仕様に準拠したUSB2.0ホストコントローラやIEEE802.3/3u/3x(注4)に準拠したEthernet MACを内蔵しているため、外部機器やネットワークに低コストで接続が可能。また、これら外部からの映像/音声データを容易に取り込み、処理することが可能となっている。
4.ハイビジョン対応に必要な各種回路を内蔵(EMMA3SL/HD)
近年、デジタル家電のインタフェース規格として市場に広く普及しているHDMIインタフェースを内蔵しており、高品質な映像・音声のデジタル伝送が可能となっている。さらに、インターレース信号をプログレシッブ信号へ変更する際に必要なデインターレーサ機能、およびハイビジョン信号出力対応のための高速D/Aコンバータも内蔵している。これらの各種回路の内蔵により、ハイビジョン対応を実現している。
当社は新製品がH.264対応のSTBに最適な製品と考えており、これらを必要とする分野に対して積極的な販売活動を展開することにしております。
新製品の主な仕様は、別紙をご参照ください。
以上
(注1) |
Dolby Digital Plus
世界各国のデジタル放送の音声規格となっているドルビーデジタルの拡張規格。
高音質なサラウンド音声を、限られたデータ帯域を使って伝送可能となっている。 |
(注2) |
HE-AAC
オーディオの圧縮符号化の国際標準化方式であるMPEG4 AACの拡張規格。
低ビットレートでも従来のAACに比べて高音質な再生が可能となっている。 |
(注3) |
EHCI
USB2.0規格に対応したUSBコントローラの仕様を定義した規格。 |
(注4) |
IEEE802.3/3u/3x
IEEEで標準化されているEthernet規格。 |
(備考) |
DolbyはDolby Laboratories, Inc.の登録商標または商標です。
EMMAはNECエレクトロニクス株式会社の日本、ドイツ及びその他の国における登録商標または商標です。
その他、文中で言及した製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標です。 |
関連リンク
ニュースリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご承知ください。
|