デジタル家電への搭載に適した、業界最高の通信速度と低消費電力性能を実現するUSB2.0ホストコントローラLSIの発売について
〜音楽500曲分のデータを約1分で転送〜
2006年2月23日 NECエレクトロニクス株式会社
NECエレクトロニクスは、事実上のデータ通信速度である実効データ転送速度において、現行製品の約1.5倍となる毎秒最大33メガバイト(264メガビット)という業界最高の速度を実現したことに加えて、待機時の消費電流が約100マイクロアンペアという業界最高の低消費電力性能を実現したUSB2.0対応のホストコントローラLSIを製品化し、「μPD720102」の名称で本日よりサンプル出荷を開始いたしました。
今回の製品は、デジタル家電製品やパソコン側に搭載され、プリンタなどの周辺機器との接続を、通信規格USB2.0に準拠して実現するLSIであります。このUSB2.0規格では480メガビット/秒(Mbps)の通信速度で双方向の通信を行いますが、通信されるデータには、システムメモリとの通信などにより発生するパケット間ギャップや、データの送り先のアドレス情報やエラー符号などの情報も含まれていることから、伝送されるデータそのものに関する通信速度である実効データ転送速度は480Mbpsより低くなります。
今回の製品は、上記の実効転送速度において業界最高クラスの性能を実現した製品であります。また新製品は、特にデジタル家電で用いる際に、周辺機器を接続していない時間やマウスなどの低速機器のみを使用している時間が多いことに着目し、USBを用いて高速機器を使用する時以外は電力を落とす構造を採用することで低消費電力化を実現した製品でもあります。
今回のLSIを用いると、MP3形式で圧縮された音楽約500曲分に相当する2ギガバイト(GB)のデータを、従来に比べて約3分の2となる約1分で転送できるため、データのバックアップや画像の取り込みなどを高速で行うことが可能となり、従来のパソコン用途のみならず、急速に普及しているデジタル家電機器でのUSBの用途を多様化させることができます。また、これらの動作を、通信時が約65ミリアンペア(mA)、周辺機器を接続していない待機時が約100マイクロアンペア(μA)の消費電流で実現でき、最終製品の低消費電力化に大きく貢献することが可能となります(注1)。
新製品のサンプル価格は500円であります。量産の開始時期は本年5月を予定しており、その規模としては2006年末までに月産100万個を実現する計画であります。
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新製品の主な特長は次の通りであります。
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(1) |
マルチメディアデータの転送に最適な業界最高の実効データ転送速度を実現
データを高速処理できるバッファメモリを開発したこと、システムメモリへのアクセスが最適になるよう制御する回路を搭載したことなどにより、実効データ転送の高速化のネックとなっていたパケット間ギャップを最小限に抑えられるようにした。
これにより、USB周辺機器との入力、出力ともに毎秒33メガバイト(264Mb)という、現行機種「μPD720101」に比べて約1.5倍、現在市場で販売されている最速機種に比べて約1.3倍の高速データ転送が可能となる。
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(2) |
ユーザーの使用場面を考慮した業界最高の消費電力性能を実現
周辺機器を接続していない時やマウスなどの低速機器のみを使用している時には、内部の動作を司るクロック信号を最適化することで消費電力を低減できる機構を搭載した。また、内部電源電圧を現行機種の3.3ボルト(V)から1.5Vに低減できる電圧レギュレータも搭載した。
これらにより、通信時が約65mA、周辺機器を接続していない待機時が約100μAという、何れも現行機種に比べて半分以下となる、USB2.0対応ホストコントローラLSIとしては業界最低の消費電力値で用いることができる(注1)。
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(3) |
業界最高クラスのコストパフォーマンスを実現
電圧レギュレータや抵抗回路など従来は外付けであった部品を内蔵しながら、低価格を実現している。また、USB2.0の接続ポートを現行製品の5つから3つに最適化している。
これらにより、業界最高の実効データ転送速度と低消費電力性能を実現するシステムを、現行機種に比べて約3割少ない部品コストで経済的に実現でき、ボードのコストを低減することで、価格性能比に優れたるシステムを構築できる(注2)。
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(4) |
ボードの設計のみでUSBインタフェースを実現可能
現行機種との間にソフトウェアの互換性を有している。また、USB2.0規格に対応したホストコントローラの仕様を定義した規格「EHCI」や、USB1.0または1.1を用いた機器接続のための規格「OHCI」に準拠しているため、業界標準のOSの一つであるリナックスOSで用いられているUSB2.0ドライバソフトなど、業界標準の多様なソフトがそのまま利用できる。
これにより、今回の新製品と、開発済みの既存ソフトウェア資産や流通しているソフトウェアをそのまま用いてボードを作成するだけで、USB2.0対応インタフェースを簡単に導入することができる。
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(5) |
環境負荷が低減できるUSB「ECOUSBTM」シリーズの第二弾製品として提供
電圧レギュレータや抵抗回路などの部品を内蔵し、部品点数を削減できるようにした。また、封止樹脂のハロゲンフリー化および特定有害化学物質使用禁止指令(RoHS指令:注3)にも対応し、環境や人体に及ぼす悪影響を最小限に抑え、環境負荷も低減した。 |
USB2.0は2000年4月に仕様が確定した、最高480Mbpsという高い通信速度が実現できるインタフェース規格であります。当社は、このUSB2.0規格において、米国インテル コーポレーションを始めとした業界のリーダー会社で組織され、USBの開発、発展を司る団体 USB インプリメンターズ・フォーラムのコアメンバーであるNECのグループ企業として、技術開発、市場開拓の中心的な役割を果たしてまいりました。その結果、2000年12月の量産出荷開始以来、ホストコントローラにおいては、約5千万個という業界最高の製品出荷数を達成しております(2005年12月末現在)。
近年、デジタルテレビ、デジタル携帯音楽プレーヤーなど、急速に普及し、市場が爆発的に伸びているデジタル製品においてはUSBインタフェースの搭載は欠かせないものとなっております。また、これらのデジタル機器で用いられるデータやサービスは複雑化、大容量化が著しく進んでおります。
このような状況でセット(最終製品)メーカーからは、高速な通信を少ない開発負荷で実現できるLSIを求める声が強まっております。また、電池容量に制限のある携帯型機器や環境負荷の少ない低消費電力なセットが構築できるLSIへのニーズも急速に強まっております。
当社ではこのような要望にこたえるために今回の製品を発売することにいたしました。
当社では今回の新製品が、増大の一途を辿る開発負担を軽減し、ユーザーの豊かな利用環境を実現するものと確信しているため、開発の継続と積極的な販売活動の展開を計画しております。
新製品の主な仕様については別紙をご参照ください。
以上
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(備考)
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言及した製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標。
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(注1)
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搭載している3つのポートのうち1つを用いて、ハイスピードモード(480Mbps)で通信をした場合の数値。
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(注2)
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当社製品同士を比較した社内試算に基づく数値。
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(注3)
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RoHS:Restriction On Hazardous Substancesの略。欧州議会で承認され、加盟国は、電気・電子機器における危険物質の法規定を整備し、生産から処分に至る全ての段階で、環境や人の健康に及ぼす危険を最小化する事を目的としている。地球環境や人の健康に害を及ぼす有害物質のうち、鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、ポリ臭化ビフェニール、ポリ臭化ジフェニルエーテルの6品目は一部の例外を除き使用が禁止され、欧州連合15ヶ国において2006年7月から実施される。
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関連リンク
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