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携帯電話機向け低消費電力プロセッサで動作する日英旅行会話自動通訳ソフトを開発


2005年10月24日  

日本電気株式会社
NECエレクトロニクス株式会社


NECはこのたび、携帯電話機クラスの小型機器向け低消費電力マルチコアプロセッサで高速に実行可能な旅行会話日英自動通訳ソフトを開発しました。
本ソフトを、NECエレクトロニクス社製の携帯電話機向けアプリケーションプロセッサ「MP211」(注1)(動作周波数200MHz)上で評価したところ、日本語の発声終了から翻訳結果の表示までが1秒程度という高速な自動通訳処理を確認し、携帯電話機などの小型機器単体での通訳アプリケーション動作が技術的に実現可能となりました。


このたび開発した日英自動通訳ソフトは、5万語の豊富な語彙に対応し、通常の会話で使用するような自然な言葉で発声された旅行会話を、声から声へ自動通訳するもので、以下の新技術により実現しました。

(1)

1チップ上に複数のCPUコアを搭載したマルチコアプロセッサ向けの並列音声認識方式(注2)を新規に開発。

(2)

辞書と文法を一体化した語彙規則型機械翻訳エンジン(注3)を、携帯電話機クラスの小型機器で処理できるプログラムサイズにコンパクト化。



社会の情報化、ボーダレス化が進展する中で、異言語コミュニケーション支援の手段として自動通訳の実現に向けた技術開発が精力的に進められています。NECでも、携帯型パソコン対応の日英双方向自動通訳ソフトの開発(1999年)をはじめ、旅先での英会話を支援するコミュニケーションソフトウェア「たび通(アメリカ旅行編)」の商品化(2001年)、PDAで動作する日英旅行会話自動通訳ソフトの開発(2002年)など、積極的な活動を進めてきました。この次のステップとして、手軽に持ち運べ、どこでも利用可能な携帯電話機等の小型機器への自動通訳搭載が望まれていますが、通訳向けの音声認識や機械翻訳には大きなCPUパワーが必要であり、携帯電話機向けの低消費電力プロセッサ上で動作させることは非常に困難でした。
このたびの開発は、NEC独自の並列音声認識技術・コンパクト機械翻訳技術と、マルチコアプロセッサ技術を総合することによって実現したものです。


本ソフトは、@大規模な会話音声・言語のデータベースを用いて構築され、話し言葉を対象に高精度な音声認識を実行する並列大語彙連続音声認識エンジン、A大規模な言語知識データから構築した辞書・文法を用いて高性能な話し言葉の翻訳を行う語彙規則型翻訳エンジン、B大規模音声データに基づいた拡張波形編集方式を採用し、高性能な読み上げを行う拡張波形編集型音声合成エンジン、から構成されています。これら各エンジンが、Cエンジンを統合し通訳動作を実現する通訳統合モジュール、の制御のもとで協調動作することにより、携帯電話機向けプロセッサ単体上での自動通訳を実現しています。


NECでは今後、音声認識・言語処理技術のさらなる強化を図り、いつでも、どこでも、誰とでもコミュニケーションが可能なユビキタス社会の実現を目指して、ヒューマンコミュニケーション技術の研究開発を推進していきます。


以上


(注1)

MP211
3つのCPUコア(ARM926EJ-S)とNECエレクトロニクス社製DSPコアを単一のプロセッサに搭載し、それぞれを並列に動作させることで消費電力を押さえつつ高度な処理能力を実現する、携帯電話機向けアプリケーションプロセッサ。

(注2)

並列音声認識方式(並列大語彙連続音声認識方式)
音の情報を用いて単語の探索範囲を絞り込む先読み処理の導入により、認識処理を3段階に分割して全体を再構成し、認識精度を保ったまま処理全体の高速化を実現した当社独自の音声認識方式。

(注3)

語彙規則型翻訳エンジン
辞書と文法を一体化して、単語内部に分散格納する翻訳方式。汎用の翻訳文法と、定型表現など単語個別の翻訳規則の双方が容易に拡充可能で、コンパクトかつ、翻訳の質の向上が容易である。



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この発表に関するお客さまからの問い合わせ先

NEC 研究企画部 企画戦略グループ
https://www.nec.co.jp/r_and_d/ja/cl/contact.html


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