(1)当四半期(2005年4月から6月の3ヶ月間)の概況

@ 当四半期の経済および事業環境
当四半期の世界経済を概観しますと、原油価格の高騰、インフレを警戒する米国政府の政策金利の引き上げ、中国政府の景気過熱抑制への取組などの影響で、全地域において緩やかに減速しました。わが国経済も、企業業績の回復に伴う設備投資の拡大基調などプラス要素はみられたものの、外需低迷の影響で景気は踊り場の状況から脱するにはいたりませんでした。

半導体市場につきましては、04 年秋以降大きく需要が落ち込み、調整が一段落した以降も一進一退の状態で、当四半期におきましても需要回復の兆しはみられませんでした。パソコンや携帯電話端末など、これまで半導体需要をけん引してきた機器の普及、買い替えが一巡し、DVDレコーダーやデジタルカメラなどデジタル家電の成長率も鈍化しました。

A 当四半期の連結業績


当社の当四半期の連結売上高は、1,461億円と前年同期に比べ395億円(21.3%)の減少となりました。
これは、自動車向け半導体、デジタル家電製品向け半導体の売上高は堅調に推移したものの、携帯電話端末向け、サーバおよびワークステーション向け、パソコン周辺機器向け半導体の売上高が減少したことによるものです。

連結営業損益は、98億円の損失と前年同期に比べ250億円の減益となりました。これは、生産性改善や費用効率化などの施策を実施したものの、売上高の減少に伴う利益減を補うことができなかったことによるものです。連結税引前損益は108億円の損失で、前年同期と比べ251億円の減益、連結当期純損益は63億円の損失で、前年同期と比べ150億円の減益となりました。

(2)製品分野別連結売上高実績

製品分野別の外部顧客に対する連結売上高は次のとおりです。


◆ 通信機器分野 売上高243億円(前年同期比40.9%減)

通信機器分野の当四半期の売上高は、前年同期と比べ168億円(40.9%)減少し、243億円となりました。
当分野にはルータ、携帯電話基地局などのブロードバンド・ネットワーク機器向け半導体や携帯電話端末向け半導体が含まれます。
当四半期は、携帯電話端末向け半導体の売上が前年同期と比べ大幅に減少しました。これは、全世界ベースでは当社が注力する高精細TFT−LCD(薄膜トランジスタ方式液晶ディスプレイ)を搭載した端末への移行が想定どおりに進行しなかったことなどにより、LCDドライバICの売上が大幅に減少した一方、国内においては第二世代端末から第三世代端末への移行が進んだことにより、第二世代端末向けのベースバンドLSI、システムメモリの売上が減少したことによるものです。

◆ コンピュータおよび周辺機器分野 売上高272億円(前年同期比23.3%減)

コンピュータおよび周辺機器分野の当四半期の売上高は、前年同期と比べ83億円(23.3%)減少し、272億円となりました。
当分野には、サーバおよびワークステーション向け半導体やパソコンおよびパソコン周辺機器向け半導体が含まれます。
当四半期は、サーバおよびワークステーション向け半導体の売上が前年同期と比べ大幅に減少しました。また、パソコン周辺機器向け半導体の売上も前年同期と比べ減少しました。これは、記録型DVD(デジタル多用途ディスク)ドライブ向けシステムLSIの売上は増加したものの、パソコン用モニタ向けLCDドライバICなどの売上が減少したことによるものです。

◆ 民生用電子機器分野 売上高214億円(前年同期比17.9%減)

民生用電子機器分野の当四半期の売上高は、前年同期と比べ47億円(17.9%)減少し、214億円となりました。
当分野には、デジタル家電製品向け半導体やゲーム機向け半導体が含まれます。
当四半期は、デジタルカメラ用システムLSIやDVDレコーダー用の画像処理LSIなどのデジタル家電製品向け半導体の売上は堅調に推移し、前年同期と比べほぼ横ばいとなりましたが、ゲーム機向け半導体やVTR(ビデオテープレコーダー)などの従来型家電製品向け半導体の売上が減少したことにより、全体として前年同期と比べ売上減となりました。

◆ 自動車および産業機器分野 売上高253億円(前年同期比0.2%減)

自動車および産業機器分野の当四半期の売上高は、前年同期と比べ横ばいの253億円となりました。
当分野には、自動車向け半導体や医療機器などの産業機器向け半導体が含まれます。
当四半期は、自動車向け半導体、産業機器向け半導体ともに堅調に推移し、前年同期と比べ横ばいの売上となりました。

◆ 多目的・多用途IC 売上高158億円(前年同期比18.6%減)

多目的・多用途ICの当四半期の売上高は、前年同期と比べ36億円(18.6%)減少し、158億円となりました。
当分野には、汎用マイクロコントローラ、ゲートアレイ、多用途のSRAMなどが含まれます。
当四半期は、前年同期と比べゲートアレイなどの売上が需要減により減少しました。

◆ ディスクリート・光・マイクロ波 売上高264億円(前年同期比17.0%減)

ディスクリート・光・マイクロ波の当四半期の売上高は、前年同期と比べ54億円(17.0%)減少し、264億円となりました。
当分野には、ダイオード、トランジスタなどの個別半導体、光通信向けやDVD向けの光半導体や、携帯電話端末などに使用されるマイクロ波半導体が含まれます。
当四半期は、ディスクリートの売上が市場減速に伴う需要減により減少したことに加え、DVD用光ピックアップデバイスなどの化合物半導体の売上も前年同期と比べ減少しました。

◆ そ の 他 売上高58億円(前年同期比11.0%減)

その他の当四半期の売上高は、前年同期と比べ7億円(11.0%)減少し、58億円となりました。
当分野には、主に当社の販売子会社が受託しているLCDの再販など、半導体以外の製品の受託販売事業が含まれます。
同事業は、当社グループの主力事業ではなく、当社グループ全体の損益に対する影響は殆どありません。

(3)所在地別連結売上高実績

当社あるいは当社の子会社の所在地別に分類した外部顧客への連結売上高は次のとおりです。


◆ 日 本 売上高828億円(前年同期比23.4%減)

日本では、自動車向け半導体は堅調に推移したものの、携帯電話端末向け半導体、LCDドライバICなどで売上が減少しました。その結果、当四半期の売上高は、前年同期と比べ253億円(23.4%)減少し、828億円となりました。

◆ 米 国 売上高167億円(前年同期比25.5%減)

米国では、サーバ向けシステムLSIなどで売上が減少しました。その結果、当四半期の売上高は、前年同期と比べ57億円(25.5%)減少し、167億円となりました。

◆ 欧 州 売上高164億円(前年同期比14.0%減)

欧州では、マイクロコントローラの売上が減少したことにより、当四半期の売上高は、前年同期と比べ27億円(14.0%)減少し、164億円となりました。

◆ アジア 売上高302億円(前年同期比16.2%減)

アジアでは、LCDドライバICやディスクリートなどの売上が減少したことにより、当四半期の売上高は、前年同期と比べ58億円(16.2%)減少し、302億円となりました。

(4)財政状態

@ 総資産および株主資本


当四半期末の総資産残高は、7,875億円で、前期末に比べ267億円の減少となりました。これは、設備代金の支払いなどにより現金および現金同等物が減少したことなどによるものです。

株主資本は、3,873億円で、前期末に比べ65億円の減少となりましたが、株主資本比率は、総資産の減少により前期末に比べ0.8ポイント上昇しました。

有利子負債は、借入金の返済等により前期末に比べ10億円減少し、1,519億円となりました。

A キャッシュ・フロー


当四半期の営業活動によるキャッシュ・フローは、当期純損益で63億円の損失計上があったものの、減価償却費203億円に加え、売掛金が減少したことなどにより15億円の収入となりました。
前年同期に比べると当期純損益の悪化等により343億円の収入減となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、300ミリウエハラインへの設備投資など有形固定資産の購入により203億円の支出で、前年同期とほぼ同じ支出となりました。

以上の結果、フリー・キャッシュ・フローは、188億円の支出で、前年同期に比べ343億円の支出増となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済、配当金の支払等により45億円の支出となりました。転換社債型新株予約権付社債発行により資金調達を行った前年同期に比べると、710億円の収入減となりました。

以上により、現金および現金同等物純増加(減少)額は227億円の減少となり、823億円の増加となった前年同期と比べ1,050億円の減少となりました。
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