NECおよびNECエレクトロニクスはこのたび、次世代ブロードバンドネットワークを実現するシステムLSIに必要不可欠なLSI間超高速インタフェース技術を開発しました。

本インタフェース技術を用いることで、現在の高性能サーバやルータ内に用いられている既存の通信速度の3〜4倍、PC筐体内の高速通信技術として注目されているPCI−Expressインタフェースの約5倍となる毎秒12ギガビットのデータ伝送を、減衰が大きい安価な伝送媒体でも実現可能となります。
このたびの開発は、従来ディスクドライブなど数百メガビットのデータ伝送で使用されていたデュオ・バイナリ伝送方式(注)を、世界に先駆けて10ギガビット以上の高速電気伝送に適用することにより実現したものです。

このたびの成果の特長は以下の通りです。
近年、高度IT化社会の到来により、その基幹をなす次世代ブロードバンドネットワークを実現する高速コンピュータサーバやネットワーク機器の高性能化への要求は、高まる一方です。
高速コンピュータサーバやネットワーク機器の高性能化には、特にLSIとLSIの間の高速データ転送が不可欠です。現在は、一本の伝送路にデータをまとめて高速伝送することで、データ間のタイミング問題を回避し、動作速度の向上を図る通信方式(シリアル通信方式)が主流となっています。一般に、伝送速度の高速化に伴い、ボード配線やケーブルなどの伝送媒体に起因した波形の歪が大きくなるため、シリアル通信方式で正確に信号を伝送するには、この波形の歪を完全に取り除く必要があります。しかし、伝送速度が10ギガビット以上に高速化されると、完全に波形の歪を取り除いた場合、伝送後の信号振幅が急激に減少し、信号伝送が非常に困難となります。このため、従来のシリアル通信方式で高速化を実現するには、減衰が小さい高価な伝送媒体を用いて信号振幅の減少を抑える必要がありました。一方で、デュオ・バイナリ伝送は、一定量の波形の歪を許容するため、信号振幅の減少を抑えながら伝送速度の高速化が可能な方式とされています。
しかし、10ギガビット以上の高速伝送をデュオ・バイナリ伝送で実現する場合、(1)伝送信号が激しく歪むため、この激しい歪の中から許容される一定量の歪だけを残しデュオ・バイナリ信号へ正確に波形を制御するのが困難であったこと(2)デュオ・バイナリ伝送では波形の歪を利用して信号を伝送するため、従来の符号化方式では伝送信号へのクロック信号の多重化が不可能であったこと、などの問題がありました。

このたびの開発は、こうした課題を克服するもので、既存のサーバ・ルータ内で使用されている、減衰が大きい安価な伝送媒体でも毎秒12ギガビットの通信速度でデータ伝送できるようになります。この結果、サーバ・ルータ/スイッチ・PCといった、すべての機器が10ギガビットの速度でつながる次世代ブロードバンドネットワークを実現するための高性能ネットワーク機器や高性能PCを実現できます。

NEC及びNECエレクトロニクスは、この超高速インタフェース技術が、今後の高速コンピュータやネットワーク機器を実現するシステムLSIの差異化に重要な技術と考え、積極的な研究開発活動を展開していきます。
また、NECエレクトロニクスは今後、本技術を用いたASIC及びASSP(特定用途向け標準製品)向けIPコアを、2006年上期のサンプル出荷を目指して開発していきます。

<この発表に関するお客さまからの問い合わせ先>
NECエレクトロニクス(株)
半導体ホットライン
電 話 : (044)435-9494(直)
e-mail : info@necel.com
ニュースリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご承知ください。