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高性能・高信頼なユビキタス端末を実現する並列プロセッサ技術を開発

〜携帯機器でパソコンクラスの機能を堅牢・低電力に実現〜



2005年2月8日

日本電気株式会社
NECエレクトロニクス株式会社


MP211

NECおよびNECエレクトロニクスはこのたび、携帯電話・情報家電端末などのユビキタス端末で、多様なソフトウェアを低電力で実行し、パソコンクラスの高機能を実現するとともに、ソフトウェアの不具合などで誤動作・機能停止しない安定した動作を実現する並列プロセッサ技術を開発しました。

このたびの開発は、プロセッサの高性能化と低消費電力化を両立するために1つのプロセッサ内に複数のCPU(中央演算装置)を配置したマルチコアプロセッサを今後、様々なユビキタス端末に搭載していく上で重要な基盤技術で、主な特長は以下の通りです。

(1)

既存のソフトウェアをマルチコアプロセッサ向けに流用できるソフトウェア技術を開発し、専用の新規OSやソフトウェアを開発することなく、マルチコアプロセッサを各種ユビキタス端末に適用可能。

(2)

プロセッサ内部のハードウェア構成を最適化することで、複数CPUからのデータアクセス時にも処理速度が低下しない高性能端末を実現。

(3)

インターネットなど外部から取得したアプリケーションを、個人情報など基本機能を扱うCPUとは別のCPUに配置・実行することで、端末のセキュリティを向上。


これらの技術により、現在のパソコンと同程度の機能、性能を持ち、かつウィルスやサイバーテロに強いユビキタス端末を実現できます。

次世代ユビキタス社会では、携帯電話、携帯端末、車載端末、情報家電端末など、ユビキタス・ネットワーク上の端末(ユビキタス端末)が多様化し、それぞれに現在より一層高度なアプリケーションが求められます。このため、今後のユビキタス端末には、さらなる性能向上と低消費電力化に加え、既存のソフトウェア資産を流用して、多様な機種ラインアップを展開するための拡張容易性が必要になります。また、これらの端末には、「いつでもどこでも」インターネットなどに接続し、様々なサービスを享受できることが期待されていますが、その際、ネットワークを通して取得したアプリケーションにより引き起こされる端末の不具合への対策やセキュリティの確保が重要な課題となります。
こうした課題を解決するため、近年、マルチコアプロセッサの開発が盛んに行われていますが、これまでは、従来のプロセッサ向けに開発した既存のソフトウェア資産の流用が難しいこと、複数CPUの同時動作によってLSI内部の性能飽和が引き起こされることなどが問題となり、ユビキタス端末への適用は困難とされていました。
NECおよびNECエレクトロニクスは、このたびの開発で上記の課題を克服したことにより、次世代ユビキタス端末を実現する並列プロセッサ技術を確立したと考えています。

このたびの開発の詳細な特長は、以下の通りです。

(1)

マルチコア仮想化ソフトウェア技術
新規に開発した仮想化ソフトウェア技術を用いると、アプリケーションソフトウェアを改造することなく既存のシステムを複数CPU上に移植することができるため、マルチコアプロセッサ向けに新たにシステムを開発する手間を削減します。この仮想化ソフトウェア技術により、並列プロセッサ環境は以下のメリットを有するようになります。

@

CPUの数を意識せずにソフトウェアを構築できるため、単一CPUで構成されるローエンド端末から、複数CPUを持つフラグシップ端末までの機種展開が容易になります。

A

端末基本機能を特定のCPUに構築し、別のCPUに付加機能を構築することにより、複数機能間に跨る性能干渉が大幅に低減されます。これにより、同一端末プラットフォームをベースとした付加価値端末の品種展開が容易となります。例えば固有のビジネスアプリケーションを搭載した企業向け端末などが実現できます。

B

音声認識のように、処理量の大きな単一アプリケーションに対しても、マルチタスク化によって複数のCPUに処理を分散し、高性能動作を実現できます。

(2)

マルチコアベース高性能ハードウェア技術
従来の並列プロセッサでは、複数のCPUがデータアクセスを行った場合にプロセッサ内部の特定の経路にデータが集中し、性能を発揮できない問題(輻輳)がありました。今回、プロセッサ内部のデータの経路を最適化する「4重バスインターフェース回路」を新規に開発することにより、複数CPUからのアクセスによる輻輳を大幅に削減する高性能バスアーキテクチャを実現しました。この回路は携帯電話向けシステムLSI MP211()から適用開始しており、現在想定されている携帯電話向けデジタルテレビ放送サービスの10倍流量の高負荷下でも輻輳劣化しないことを実証しています。

(3)

マルチコアセキュリティ技術
インターネットなどの外部環境から取得したアプリケーションを、初期搭載している端末の基本機能、付加機能と分離して、特定のCPUでのみ実行することで、アプリケーションの不具合等に対し堅牢な端末を構築することが可能となります。



NECおよびNECエレクトロニクスでは、今回のような新しい発想をもとにした技術のパラダイムシフトが、今後のユビキタス社会に向けたシステムLSIの実現に極めて重要であると考え、今後とも並列プロセッサ技術に関する積極的な研究・開発活動を進めていきます。

なお、NEC、NECエレクトロニクスでは今回の成果のうちハードウェア関連技術を、2月7日から9日まで米国カリフォルニア州サンフランシスコ市で開催される学会「国際固体素子回路会議(ISSCC2005)」において7日に発表します。またソフトウェア関連技術を、3月2日から4日まで横須賀リサーチパークで開催される「電子情報通信学会モバイルマルチメディア通信研究会」を始めとして今後、順次発表する予定です。


以上

(注)

NECエレクトロニクス社製。3つのCPUを搭載した、業界初の携帯電話向けマルチコアプロセッサ。



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<この発表に関するお客さまからの問い合わせ先>

NECエレクトロニクス(株)
半導体ホットライン

電 話 : (044)435-9494(直)
e-mail : info@necel.com


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