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High-Kゲート絶縁膜トランジスタの実用化に向けた長期信頼性を実現

2004年9月15日

日本電気株式会社
NECエレクトロニクス株式会社


NECおよびNECエレクトロニクスはこのたび、0.1μmを切る世代の低消費電力SOC(System On Chip)の実現に不可欠な、リーク電流の少ないハフニウム(Hf)系High-Kゲート絶縁膜(注1)を用いたトランジスタで長時間安定した動作特性を実現する技術を開発するとともに、このトランジスタ寿命を正確に測定する方法を新たに開発いたしました。
これにより、長期信頼性に優れた(10年@85℃)低消費電力デバイスの実用化に大きく近づきました。

これは、以下の技術開発により達成いたしました。
(1) Hf系High-Kゲート絶縁膜にトラップされる電子数を低減させる窒化処理技術を開発。
ゲート絶縁膜中にトラップされる電荷は、トランジスタ特性を不安定にさせる原因であり、電子をトラップしやすいHf系High-Kゲート絶縁膜のみを選択的に窒化処理することにより(注1)、高温製造プロセスにおいてもHf系High-Kゲート絶縁膜が非晶質性を安定して維持し、電荷トラップの核となる欠陥生成を抑制可能。
(2) リーク電流増大を引き起こす欠陥発生機構のストレス電界依存性を明らかにすることで、精度の高い寿命予測が可能な評価方法を開発し、長期信頼性に優れていることを実証。

今般、LSIの高集積化にともない、ゲート絶縁膜の薄膜化が進められてきました。しかし、2nm以下のSiO2をゲート絶縁膜に利用する90nm(デザインルール)世代のデバイスになると直接トンネル電流が流れることにより、トランジスタの消費電力が増加するという問題が顕著になってきております。この問題を解決するために、SiO2より誘電率の高い材料(High-K膜)をゲート絶縁膜に用いることにより、電気的膜厚は薄いまま、物理膜厚を増加させて直接トンネル電流を減少させる手法が現在検討されています。
しかし、High-K膜の使用は、トランジスタを長時間動作させるとHigh-K膜中に電子がトラップされ、出力電流が劣化するといった問題や、リーク電流の増大を引き起こす欠陥が発生しやすく、また破壊モデルも不明確であるため製品寿命を保証できないといった問題が生じておりました。

このたびの技術開発により、High-Kゲート絶縁膜を用いたトランジスタで長時間安定した電力を出力可能にするとともに、High-Kゲート絶縁膜の寿命を正確に測定する方法を開発し、実用化に向けた長期信頼性を実現いたしました。

さらに、本技術を用いれば、最先端の微細デバイスをユビキタス社会に必要な携帯電話等のモバイル機器に適用しても、バッテリー使用可能時間を短くすることなく高速処理するSOCをつくることができ、モバイル機器のさらなる普及促進に貢献可能です。

なお、このたびの成果は、9月15日から17日まで、東京にて開催される学会「2004 SSDM (International Conference on Solid State Devices and Materials)」において、15日に発表いたします。


以上

(注1) 基板界面に形成された薄い酸化膜は窒化せず、Hf系High-Kゲート絶縁膜のみを窒化。
(注2) シリコン酸化膜より誘電率の高い絶縁膜であり、高誘電率ゲート絶縁膜ともいう。誘電率が高い絶縁膜を用いることで、リークが少ない厚い絶縁膜厚で、薄い酸化膜と同等の電気的換算膜厚が実現可能。ハフニウム系のHigh-Kゲート絶縁膜を使用。
(注3) High-K ゲート絶縁膜の電気的換算膜厚とは、ある厚さのHigh-Kゲート絶縁膜が示す容量に対して、それと同じ容量値を示すシリコン酸化膜の膜厚を指す。例えば、物理膜厚が2nmのHigh-K膜(比誘電率:20)は、シリコン酸化膜に対する電気的換算膜厚は0.4nm。


<この発表に関するお客さまからの問い合わせ先>

NEC 研究企画部 企画戦略グループ

https://www.nec.co.jp/r_and_d/ja/cl/contact.html

NECエレクトロニクス
半導体ホットライン

電話:(044)435-9494(直通)
e-mail: info@necel.com


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その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご承知ください。



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