EMIノイズを大幅に低減可能なLSIの受注開始
2002年08月29日
日本電気株式会社
NEC(NECエレクトロンデバイス)とNECマイクロシステム株式会社(社長:山本恭二、本社:川崎市中原区)はこのたび、LSIのEMIノイズ対策に有効なSSCG(注1)マクロを開発し、受注を開始いたしました。
NECがこのたび開発したSSCGマクロは、従来LSI外部で対応していたノイズ対策の時間と費用を大幅に削減するもので、同マクロをLSIに搭載することにより、LSIから放射されるノイズを周波数帯に関わらず従来比約3分の1以下に低減いたします。
NECはこれに加え、LSIのノイズ発生の原因となる回路を変更したり、外部へのノイズ伝播を防ぐために周波数帯域ごとの容量セル(コンデンサなど)をノイズ発生源のそばに配置する、といったEMIノイズ対策を設計段階で行い、また、プリント配線板レベルでノイズ発生原因を解析する近傍磁界評価も行っております。
従来、電子機器のEMIノイズを低減するためには、プリント配線板上にコンデンサ、フェライトビーズなどのノイズ対策部品を実装するか、ノイズ発生源を鉄板で囲い込む手法が一般的でした。しかし、この方式では外付け部品の採用により、費用がかさむ、プリント配線板の面積が大きくなる、といった課題がありました。また、従来の方式ではノイズ対策部品を実際にプリント配線板に配置してEMIノイズの測定試験を行うため、EMIノイズを規制する代表的な規格である「CISPR(注2)」に定められたノイズ数値をクリアできていなければ最初から試作をやり直す必要があり、製品開発に時間がかかるという課題がありました。
NECがこのたび開発したSSCGマクロは、こうした電子機器のノイズ対策において従来の考え方を一歩進め、LSI自体にノイズ低減機能を付加いたします。この結果、セットメーカーの部品コスト削減、プリント配線板面積の縮小、EMIノイズ対策に要する時間の短縮を実現いたします。
なお、SSCGマクロを内蔵したシステムLSIは、EMIノイズ対策の効果の測定などでキヤノン株式会社(社長:御手洗 富士夫、本社:東京都大田区)の協力をうけて開発したもので、既に同社のバブルジェットプリンタ「PIXUSシリーズ」に採用されております。
新マクロを採用したLSIの磁界強度測定結果は別紙をご参照下さい。
| (注1) |
SSCG
(Spread Spectrum Clock Generation):
周波数変調機能付きクロックジェネレータ。周波数をランダムに変調させることにより、ノイズ発生源のエネルギーを分散する。 |
| (注2) |
CISPR
(Comite international Special des Perturbations Radioelectriques):
国際無線障害特別委員会。無線障害の原因となる各種機器からの不要電波(妨害波)の許容値と測定法を国際的に定めることによって国際貿易を促進することを目的として1934年に設立されたIEC(国際電気標準会議)の特別委員会と、同委員会の定めた規格。 |
<この発表に関するお客様からの問い合わせ先>
NECエレクトロンデバイス 半導体テクニカルホットライン
電 話 (044)435-9494(直通)
FAX (044)435-9608
E-Mail info@lsi.nec.co.jp
|