NECは、半導体市況の一段の悪化による今般の大幅な業績予想修正(別紙参照)に対し、7月に発表した半導体事業の構造改革施策の実行を加速するとともに、以下の追加施策を速やかに実施いたします。これにより、来年度の業績のV字回復を目指します。
- 更なる固定費削減による費用構造改革
本年7月に、NECエレクトロンデバイスの損益分岐点を2002年度までに2000年度比1,000億円引き下げることを発表したが、今回さらに1,000億円の追加引き下げを行ない、損益分岐点を2,000億円引き下げる。このために、固定費を2000年度比14%削減する。
このための具体的な施策は以下の通り。
(1)生産ラインの適正化
- 拡散能力の削減
7月に発表したNECセミコンダクターズ(UK)の生産能力の半減やNEC相模原事業場の旧試作ラインの閉鎖に加え、NEC九州の第7拡散ライン(6インチ・3万枚)の閉鎖を2001年度中に実施する。また、今年度中にNECエレクトロニクス・ローズビル工場の拡散能力を現行の月産2.5万枚(6インチ)から1.4万枚に追加削減を行う。
これにより、現有の拡散能力を2001年度末までに2000年度比15%削減することにより、稼働率の向上を図る。
- 組立てラインの基地集約
コスト対応基地としてアジア生産を優先すべく、北米と英国での組立てから撤退し、シンガポール、マレーシア、インドネシアを主力工場に位置付ける。国内では、九州・山形・関西の3グループに統合し、九州、山形をシステムLSI拠点、関西を汎用デバイス拠点に位置付け集中するとともに、協力会社の自立化を促進する。
(2)人員の効率化、流動化
生産拠点の統廃合に伴う人員の削減については、7月に発表した4,000人をベースに推進中だが、さらなる固定費削減のために他のカンパニーへの配転を図る等、人材の流動化を促進する。
(3)設備投資の一層の削減
償却費負担の低減のため、今年度の設備投資を前年度実績に対し60%削減する。
| 2001年度計画 |
今回見直し |
7月時点 |
4月時点 |
2000年度実績 |
| NECエレクトロンデバイス |
970億円 |
1,200億円 |
1,700億円 |
2,500億円 |
| (内、半導体) |
800億円 |
980億円 |
1,440億円 |
2,170億円 |
これらの施策を実現するために、今年度1,000億円の事業構造改革費用を特別損失に計上する。
- システムLSIを軸とした事業強化
(1)国内のソフト・SI力強化による顧客ニーズの掘り起こし
- LSIのハードウェア設計を担当している「NECマイクロシステム」と基本・応用ソフトウェア開発を担当している「NECマイコンテクノロジー」の両社の事業を2002年1月に統合し、システムLSIにおけるハードウェアの設計開発とソフトウェア開発の協調により、顧客密着型の開発体制を強化する。
- 顧客対応SEを大幅に強化するため、10月1日付けで製品別技術部門を販売技術部門に統合し、SEを150名から400名に増強する。
(2)欧米におけるデバイス・ソリューション力強化
- シリコンバレーの先端IPを取り込むため、NECエレクトロニクスに出資・提携による新技術開発を行う「テクノロジー・インキュベーショングループ」を8月に新設した。既に、9月に通信チップのファブレスベンチャー企業(Jubilant
Communications社)に出資しており、今後も優良ベンチャー企業を探索する。
- 汎欧顧客への一貫対応への転換を目指し、既にアプリケーション別の事業運営を行ってきたが、更に現在国別にある5販社を2002年4月に1社に統合し、先進顧客にデバイス・ソリューションを迅速に提供できる体制を構築する。
(3)顧客の装置性能追及に対応した先進技術強化
大容量、高集積、高信頼性、ローパワーなどの多様なニーズが広がる中、微細化の進行で困難な技術課題が顕在化してきている。これを克服するため、デバイス性能を最大限に引き出すアナログ的な技術を蓄積、設計インフラを構築する。また、試作、量産ラインの同一ロケーション化による短TAT化やDRAM混載の差別化プロセスに注力し、当社の強みとする計画。
- DRAM事業の再構築
未曾有のDRAM市況の悪化に対応するため、7月に発表した北米、英国からのDRAM撤退を実行に移したことに加え、NEC広島の敷地内に建設中のエルピーダメモリの300mmウェハ工場については、設備導入時期の延期を決定した。(詳細は別紙参照)
- エレクトロンデバイス全体の組織改正
システムLSIを軸にした事業体制に転換することを目的に、10月1日付で、カンパニー全体の大幅な組織改正を実施する。主要な施策は次の通り。
| (1) |
構造改革推進本部新設(本部長:中野エグゼクティブアドバイザー) |
| (2) |
スタフ部門のスリム化(約2/3に縮小) |
| (3) |
システムLSI事業本部のリソース増強 |
| (4) |
NEC化合物デバイスを分社すると共に、個別半導体事業本部を廃止し汎用デバイス事業本部を新設 |
| (5) |
メモリ事業本部の廃止 |
上記のような半導体事業の構造改革施策を迅速に実行し、また、他のカンパニーの着実な事業拡大により、来年度の業績を確実なものとする所存です。
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