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音が聞こえる位置を自由に制御できる携帯電話用音源LSIの発売について
〜業界で初めて128和音に対応〜



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2005年3月29日 NECエレクトロニクス株式会社

NECエレクトロニクスは、携帯電話向けLSIの製品ラインアップ強化として、音が聞こえる位置を自由に制御することができる上に、業界初の128和音サラウンド音声にも対応した音源LSIを製品化し、「μPD9971」の名称で本日よりサンプル出荷を開始いたしました。


この製品を用いると、画面左側から話しかけてくる人物の声は左側から、画面上から跳んでくるボールの音は上から、画面右側から左側に通過する車の音は右から左に移動して聞こえるというような制御が簡単に実現でき、携帯電話を用いたゲームなどの臨場感を大幅に向上することが可能となります。


新製品の主な特長は次の通りであります。

(1)

臨場感を高める3Dポジショニング機能を搭載
音源技術の有力企業である潟tュートレック(社長:藤木英幸、本社:大阪市)から、あたかもそこから音が聞こえているかのようにする仮想音源の位置を自由に制御できる「三次元(3D)ポジショニング機能」を実現するコア(ハードウェア部品)を導入した。2つのスピーカーから出る音を任意の4つの位置から聞こえているかのように加工できるこの技術の導入により、携帯電話画面の表示内容に適した位置から音声を聞こえるようにできる。また、4つの仮想音源を左右に広げた位置に配置することで、聞く人を取り囲むように音声が聞こえるサラウンド音声にも対応できる。
これらにより、ゲームなどのコンテンツを用いる際の臨場感を大幅に向上することができ、今後一層の複雑化が想定される多様なサービスに対応する携帯電話が簡単に構築できる。

(2)

業界で初めて128和音対応を実現
業界で最高となる128和音のPCM音源(注1)に対応したことにより、和音数が従来の2倍となり、発音数に制限されない曲づくりが可能となる。

(3)

ユーザーの嗜好に合わせた多様な音声再生が実現できる
残響音を聞こえるようにする「リバーブ」、一つの音を複数鳴っているように聞かせる「コーラス」など、7種類の音響効果機能を搭載している。
パソコンなどに用いられ、携帯電話用としては今後の普及が見込まれる本格的な音響効果機能を先取りして搭載することにより、ユーザーの嗜好に合わせた多様な音声再生ができる携帯電話が容易に開発できる。

(4)

標準フォーマットが利用できる
コンピュータ間で演奏データをやり取りするための規格「MIDI」に関する国際標準化団体「MMA」(注2)が規定し、携帯機器用のMIDIに関する国際標準となっている仕様「Mobile-XMF」(注3)に対応している。
これにより、標準仕様に基づいて容易にソフトウェアを開発したり、標準仕様に基づいて作成された音楽ソフトをそのまま流用したりすることができる。また、携帯電話には登録されていない珍しい楽器の音色をソフトウェア制御で再生したりすることもできる。
その他にも、既に世界中で多くの機器に利用されている、MIDIの実質的な標準ファイル形式である「Standard MIDI Files(SMF)」にも対応している。


新製品の税込みサンプル価格は800円であります。量産の開始時期は本年8月を計画しており、その規模としては月産100万個を見込んでおります。


近年、携帯電話においては、文字データに加え静止画像などの通信が可能となった2.5世代から、動画通信が可能な第3世代の時代に移り、今後は第3世代の携帯電話の急速な普及が予想されております。
このような状況で、携帯電話で用いられるゲームソフトも急激に複雑化、多様化しており、その本来の面白さを引き出すためには、音声面での臨場感の向上が急務であります。
しかし、現在の携帯電話用システムLSIは、その機能を個別にソフトウェアで作りこむ必要があり、携帯電話開発業者におけるソフトウェア開発の負担が増大してしまうという問題がありました。


NECエレクトロニクスではこのような携帯電話開発業者の問題を解決するソリューションとして、また携帯電話利用者の利便性を一層向上する製品として、今回の音源LSIを発売いたしました。


NECエレクトロニクスでは、今回の新製品が携帯電話を用いた高度な音声再生に大きく貢献するものと考えており、今後とも積極的な開発と販売活動を展開する予定であります。


新製品の主な仕様については別紙をご参照下さい。


以上


(備考)

文中で言及した製品名やサービス名は全てそれぞれの所有者に属する商標または登録商標。

(注1)

PCM:
携帯電話の主要な音源方式の一つ。音声・映像などのアナログ信号を、パルスの有無に置き換えたディジタル信号として伝送する方式。ひずみ・雑音が少ないのでオーディオや放送に用いられる。パルス符号変調。

(注2)

MMA:
MIDI Manufacturers Associationの略。MIDI関連の標準化を進める業界団体のこと。

(注3)

XMF:
音声およびオーディオコンテンツを無線やインターネット経由で配信するための仕様。Extensible Music Formatの略。世界中の多くの機器で利用されているMMAおよび日本電子事業協会の標準規格であるMusical Instrument Digital Interface(MIDI)、Standard MIDI Files(SMF)、General MIDI(GM)、Down-Loadable Samples(DLS)フォーマットなどに対応している。



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