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次世代DVD方式「HD DVD」を実現するシステムLSIの開発に業界で初めて成功

2004年9月24日

NECエレクトロニクス株式会社

「次世代DVD方式「HD DVD」を実現するシステムLSI」
「次世代DVD方式「HD DVD」を実現するシステムLSI」

NECエレクトロニクスはこのたび、青紫色レーザーを用いた次世代DVD用のシステムLSIとして、DVDに関する標準化団体「DVDフォーラム」で規格化が推進されている方式「HD DVD」に対応した記録と再生ができる特定用途一般顧客向けLSI(ASSP;注1)の開発に業界で初めて成功いたしました。

「HD(高密度;注2) DVD」は、@現行のDVDと物理的なディスクの基本構造が同じで互換性が高い、A記録層一層あたりの記憶容量が15ギガバイト(GB)、B対応するソフトウェア作成時には現行のDVD用の装置を応用できコストが安く済む、C駆動装置を現行のDVD用のものと同等に薄くでき、パソコンへの組み込みが容易、などの特長を持つ次世代DVDの方式であります。

このシステムLSIと、当社が本年6月に発売した現行のDVD記録ドライブ用システムLSI「μPC3335」および「μPD63635」(注3)とを組合せて使用することにより、現行のCD/DVDメディア(CD-R/RW、DVD-R/RW、DVD+R/RW)への記録・再生が可能な下位互換性のある次世代DVDシステム(HD DVDプレーヤー、HD DVDレコーダやパソコン用のHD DVDドライブ)を構築することができます。

本製品は、NECとの共同開発によるものであり、同社が今後開発するHD DVDドライブに採用される予定であります。

今回の開発の主な特長は次の通りであります。
(1) HD DVDの最大2倍速記録・再生に対応
HD DVDの規格に準拠し、@高速AD変換器、安定した高速記録/再生を実現するデジタル位相同期ループ(PLL;注4)回路、AETM記録符号(注5)を高い品質で再生できるように最適化されたViterbi(ビタビ)検出器などから構成され、2倍速再生のできる「デジタル・リードチャネル」を開発し、内蔵した。
これにより、高精度のHD DVD信号再生を実現できる。
また、現行の「μPD63635」に搭載されDVD±Rの16倍速記録で実績のある、記録時のレーザーの出力タイミングを高精度に制御できるライトストラテジ回路(注6)や、HD DVD用に新規開発したLDドライバのパワーを最適に調整するためのデジタルAPC(注7)回路を搭載している。
これにより、精度の高いHD DVDの2倍速記録を実現できる。
(2) 現行CD/DVDメディアとの互換性を保ったシステムの構築が可能
現行のDVD向けシステムLSI「μPC3335」、「μPD63635」と組み合わせて使用することができる。本システムLSIがHD DVD記録信号の符号化/復号化を担い、「μPC3335」、「μPD63635」がCDとDVDの記録信号の符号化/復号化と、ピックアップの位置を制御するデジタル・サーボ(注8)機能、パソコンなどと接続するためのATAPIホスト・インタフェース(注9)機能を担う。
また、専用のデータ転送(I/F)機能を内蔵しており、HD DVD用データを「μPD63635」に内蔵したバッファRAMインタフェースブロックを介してそれぞれのバッファRAM間で高速に移動させることができる。
これらにより、現行のCD/DVDメディアの記録・再生が可能なHD DVD装置のシステムを容易に構築することができる。

昨今のブロードバンド通信の伸展や、各種放送サービスの多様化などにより、ユーザーが゙扱うデータ量は飛躍的に拡大しております。また、大画面で高精細なテレビの普及や、デジタルHD放送の開始などにより、これまでのDVDメディアよりもさらに大容量データの配布、蓄積、交換が行えるパッケージ・メディアの市場拡大への期待が高まっております。
HD DVDは、青紫色レーザーを用いた単層:15GBもの大容量メディア規格であり、現在の赤色レーザーを用いたDVDメディアの単層:4.7GBに比べて約3倍強の記憶容量を持つものであります。これは、現在の映画などを主体としたDVDによる映像コンテンツを、より高精細のHD(高解像:注10)コンテンツに置き換え、その2時間分の記録が収容されるに十分な記録容量であります。この技術を用いれば将来、プラズマテレビや液晶テレビに代表される大画面テレビジョンと次世代DVDシステムにより、家庭で高精細な映像コンテンツを身近に、気軽に、視聴できるようになります。
このような市場の流れに応じ、NECエレクトロニクスでは、次世代DVDシステム市場が2007年から2008年にも立ち上がると考えて、最先端のシステムLSIを業界に先駆けて開発いたしました。

NECエレクトロニクスでは本システムLSIが、次世代DVDシステムの応用製品である装置(HD DVD再生・記録ドライブ、HD DVDプレーヤー、HD DVDレコーダなど)の製品化を早め、市場の立ち上がりに寄与するものと考えております。
今後当社では、今回のシステムLSIの早期の商品化を行い、従来のDVD記録ドライブ用システムLSIとの機能統合・高集積化、HD DVD信号処理の高倍速化なども併せて実現し、積極的にこの分野での製品開発に取り組む計画であります。

NECエレクトロニクスは、現行DVDシステムLSIのワールドワイド市場におけるNo.1サプライヤーの地位(NECエレクトロニクス独自調査)を維持しながら、次世代DVD市場においてもNo.1サプライヤーを目指す所存であります(2004年8月末現在、NECエレクトロニクスのDVD記録用システムLSIシリーズは累計3200万セットを出荷しております)。

また、NECエレクトロニクスは、本製品のサンプルを、10月5日から千葉県幕張市の幕張メッセで開催される、通信、情報、映像に関するアジア最大級の展示会「CEATEC JAPAN 2004」のHD DVDブースにて展示いたします。

新製品の仕様については別紙をご参照下さい。


以上


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・製品情報:
・システム応用例:

(注1) ASSP:
Application Specific Standard Productの略。
応用製品に特化し、装置開発を容易にする機能・性能を搭載した半導体製品。
アプリケーション特定の標準システムLSI。
(注2) HD:
High Densityの略。高密度のこと。
(注3) 「μPD3335」、「μPD63635」:
「μPD3335」は光ピックアップのサーボ制御やレーザーの出力制御などのアナログ処理を行うLSI。「μPD63635」は業界標準のATAPIインタフェースを有し、エラー訂正などのデータ処理を行うLSI。
(注4) 位相同期ループ回路:
PLL はPhase Locked Loopの略。出力された発振周波数と入力または基準周波数との位相差を検出して帰還回路を制御し、発信機の周波数を一致・同期させる回路方式のこと。この回路を用いると高速に安定して記録や再生ができる。
(注5) ETM記録符号:
HD DVDの規格で定める記録符号化方式。
ETM:eight to twelve modulation はその名の通り8/12変調で、8ビットのデータを12ビットの符号語に置き換える符号化方式である。
(注6) ライトストラテジ回路:
記録時のレーザーの出力タイミングを高精度に制御する回路のこと。再生エラーが少なく、綺麗な記録ピットを形成するための記録タイミング制御を行う。
(注7) APC:
Auto Power Controlの略。
(注8) サーボ:
ディスク上のデータの読み書きを最適な状態で行えるよう、ピックアップの位置、ピックアップとディスクとの距離などを制御する制御機構のこと。
(注9) ATAPIホスト・インタフェース:
米国規格協会(ANSI)が標準化した、DVDなどの補助記憶装置とパソコンを接続するための規格。
(注10) HD:
High Definitionの略。高解像、高精細のこと。


<この発表に関するお客さまからの問い合わせ先>

NECエレクトロニクス
ペリフェラルシステム事業部
光ディスク開発マーケティンググループ

電話:(044)435-9692(直通)


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その後予告なしに変更されることがございますので、あらかじめご承知ください。



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