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規格

目次

    
FAQ-ID = spec1-nnnn
0101: 規格の項目
0001: 規格の見方や注意点
0002: 絶対最大定格
0003: 電気的特性
0004: 周囲温度
spec1
-0101
規格の項目
製品によって慣例的に、規格を絶対最大定格と電気的特性に分けたり、電気的特性に絶対最大定格を含めたりしていますが、各項目の定義の趣旨は同じです。

絶対最大定格
一瞬たりとも、越えてはならない値です。また各項目は独立しており、1項目でも越えてはなりません。


動作(周囲)温度(TA、Topt
正常動作を保証できる使用環境温度です。
ディスクリートでは、機能デバイスでないため、保存温度Tstgが動作周囲温度と等価になります。


ジャンクション温度(動作接合部温度:TJ、Tj)、チャネル温度(Tch)
デバイス内部のチップが許容する最高温度のことで、動作周囲温度と自己発熱による上昇温度の和となります。パワー・デバイスなどで、熱抵抗を基に、消費できる電力計算をするために必要となります。


保存温度(Tstg
破壊を生じない、非バイアス時(どこにも電圧を印加していないとき)の周囲温度です。デバイス単体か基板実装状態かは問いません。通電していないため、ジャンクションやチャネルの部分も周囲温度と同じ温度になります。


熱抵抗
熱の伝わりにくさのことで、単位電力あたりの、パッケージの上昇温度で表します(熱設計参照)。
パワー・デバイスで、消費できる電力計算をするために必要となります。


接合部-ケース間熱抵抗(θj-c),チャネル部-ケース間熱抵抗(θch-c)
デバイス内部のチップから、パッケージ(ケース)表面までの熱抵抗です。デバイスに放熱板を付ける場合に使用する値です。ケース温度にチップ上昇温度を加えて、チップ温度を計算します。パワー・デバイスなどで、消費できる電力計算をするために必要となります。


接合部-周囲空気間熱抵抗(θj-a),チャネル部-周囲空気間熱抵抗(θch-a)
デバイス内部のチップから周囲空気までの熱の伝わりにくさを表した値です。デバイスを自立で使用する場合に使います。動作周囲温度にチップ温度上昇を加えて、チップ温度を計算します。パワー・デバイスなどで、消費できる電力計算をするために必要となります。


DC特性
デジタルICで、入出力信号が変化しない領域(DC状態)での、ハイやロウの電圧レベルに対する電圧、電流特性です。
出力電流は、出力信号が規定の電圧レベルを確保できる限界値です。
リーク電流は、MOSデバイスにおいて、ゲート絶縁膜やオフ状態のチャネルを通して流れる微少電流です。


AC特性
デジタルICで、変化する(交流)入出力信号の時間特性です。
周期や幅、遷移時間、また信号間の遅延と設定時間/保持時間を規定しています。
負荷条件と測定点は、これらの時間を規定するための条件です。測定点は一般に、DC特性の出力電圧と入力電圧となっています。
負荷条件を越える過負荷では、時定数が大きくなって、AC特性を満足しないうえ、入力側がCMOSなら貫通電流で劣化を促進させる恐れがあります。また容量の過負荷では、突入電流への対策回路がないと、劣化を促進させる恐れがあります。


容量
MOSデバイスの入出力端子-GND間、またはダイオードの両端子間の静電容量です。
DC特性とともに、出力の負荷条件への適合性を検証したり、スイッチング動作の高速性を判断するために規定しています。


推奨動作条件
期待する特性や動作が得られやすいように、推奨している条件です。パワー・デバイスなどでのディレーティングは、推奨条件内なら、絶対最大定格に対してもできます。また、デバイス選定時の目安となります。

(2008/02)

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(2008/02)

spec1
-0001
規格の見方や注意点
Q1
ディジタル回路を設計したいのですが、規格の見方や注意点が分かりません。
A1
次のインフォメーション資料を参考にしてください。

参照資料:「電気的特性の考え方 マイコン編

タイトルはマイコン編ですが、測定点電圧が 50%の製品もあることなどを除けば、 基本的には他のディジタル製品でも適用できます。
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Q2
端子の入出力電流で、+と−の表記はどういう意味ですか。
A2
+は流れ込む電流方向で、−は流れ出す電流方向です。
これは電流方向なので、信号の入出力方向ではありません。

ハイ・レベルロウ・レベル
入力信号+(リーク)−(リーク)
出力信号



参照資料:「電気的特性の考え方 マイコン編

(2007/06)

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(2007/06)

spec1
-0002
絶対最大定格
Q1
入力電圧が、一瞬だけ絶対最大定格を越えても、問題ないですか?
A1
信頼性は保証できません。破壊する可能性もあります。
NECエレクトロニクスでは、長期的な信頼性も含めて、入力電圧の定格を保証するために、耐圧設計をしていますが、そのような場合には、外部に必ず保護回路を設けてください。
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Q2
全損失(許容損失)を越えて、パワー・デバイスを使えますか?
A2
だめです。
全損失を越えると、チップ温度(接合部温度、ジャンクション温度)が絶対最大定格を越えてしまいます。
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Q3
絶対最大定格は使用温度の上限が 80℃となっています。83℃で使用したいのですが問題ないでしょうか?
A3
絶対最大定格は、いかなる場合であっても越える事は出来ません。
また、絶対最大定格を越えた製品は、正常に動作していても内部で劣化が生じている事もございます。
少しでも絶対最大定格を越えた場合には使用を中止して新しい製品にお取り替えください。
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Q4
電源電圧 Vdd = −0.3〜7.0(V)、入力電圧Vin = −0.3〜Vdd+0.3(V)となっているので、 入力端子には −0.3〜7.3(V)まで印加してよいのですね?
A4
いいえ、絶対最大定格の項目は独立した定義になっています。
この場合、電気的特性(DC特性)がたとえば Vdd = 5V±10% であれば、Vin = −0.3〜5.8(V)です。
このことは、動作温度範囲についても同様に独立条件です。

また、正常動作の保証値は、あくまでも電気的特性(DC特性)の範囲内です。
これを越えると、絶対最大定格に近づくほど、劣化が進みます。
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Q5
保存温度 Tstg は、電源電圧Vdd が電気的特性(DC特性)の範囲内の定義ですか?
A5
いいえ、保存温度は電源や入力端子に電圧のかからない非バイアス状態での定義です。
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Q6
DC特性と絶対最大定格の間は、どのような意味を持つ範囲ですか。
A6
DC特性の範囲を越えると、正常動作が保証されません。
なお、破壊に至る製品もありますが、一般的には絶対最大定格の範囲内であれば、瞬時的な信頼性のダメージを受けることはありません。
ただし、絶対最大定格に近づくほどストレスが大きくなり、製品寿命を縮めてしまう恐れがあります。

参照資料:「電気的特性の考え方 マイコン編

(2007/06)

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(2007/06)

spec1
-0003
電気的特性
Q1
電気的特性(AC,DC特性)の規格範囲を越えて使用したいので、実力値を教えてください。
A1
そのような特定はできません。
また、電気的特性の規格範囲を越えた場合の動作は保証していません。
半導体デバイスの個々の特性には、製造ばらつきがあります。出荷検査では、規格値を保証範囲として、個々の特性がその範囲内であることを確認しているだけです。
なお、この範囲を少しでも越えると破壊する製品もありますので、必ず電気的特性の規格の範囲内でご使用ください。
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Q2
電気的特性(AC,DC特性)の規格をわずかに越える範囲で使用したいのですが、なんとかなりませんか?
A2
動作保証の対象は電気的特性の規格の範囲内であり、これを越える場合は、お客様の判断でご評価ください。
規格を広げられる場合もありますが、可否は各製品の項目によります。

これは選別基準を厳しくして、良品の中からさらに適合する特性のデバイスを抽出することによって実現するものです。
この選別規格を特殊規格と呼んでおり、専用にカスタマイズしたテスト・パターンと専用の選別ラインが必要となるため、製品価格は相応に高額になります。

価格を問題とされない場合、まず特殊規格の対応ができるかどうかを確認する必要がありますので、販売店にご相談ください。
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Q3
推奨動作条件を越えても、問題ないですか?
A3
推奨動作条件は、製品によって意味が異なりますので、内容でご判断ください。

(1)AC,DC特性より狭い範囲の場合
AC,DC特性の範囲内であれば、特に問題はありません。


(2)他にAC,DC特性として規定していない場合
AC,DC特性と同じ意味です。この場合には、推奨動作条件を越えると、動作が保証されません。
絶対最大定格を越える範囲では、信頼性も保証されません。
なお、パワー・デバイスでは、絶対最大定格に対してディレーティングができることをご確認ください。
これらが満足できなければ、IC選定を見直してください。


(3)動作の誤差に関連する場合
通信のクロック・レートなど、動作精度に関連して規定している場合、推奨動作条件を越えると、動作が保証されません。

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Q4
同じディジタルICの電源投入で、ある端子へロウ・レベルを出力するものと、 ハイ・レベルを出力するものがあります。どちらか不良品ではないでしょうか?
A4
製造の拡散工程でドーピングされる不純物の分子量や拡散形状で初期状態が変わり、 これらは工程管理できるレベルのものではありません。 つまり初期状態がハイ/ロウどちらの出力でも、不良品ではありません。

通常、初期状態の固定が必要な出力は、リセット動作で初期化するようになっています。 リセット機能のあるデバイスの電源投入時には、必ずリセットをしてください。
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Q5
負荷条件が CL=100pF となっている出力端子なら、 入力容量 Ci=80pF のメモリ・モジュールは直結できますか?
A5
直結は困難です。 負荷容量CLは、負荷側の入力容量Ciと駆動側の出力容量Co、基板の配線容量の合計となります。

上記の場合、たとえば Co=10pF なら Co+Ci=90pF となり、10pF の余裕しかないため、 基板の配線パターンの容量が加わると、過負荷となります。
接続の可否については、ハイ・レベルとロウ・レベルそれぞれについて、 電圧と電流のドライブ能力も確認する必要があります。

規格を満足しない場合、ドライバの挿入などが必要となります。
電圧については、プルアップ/プルダウンで対処できることもありますが、 出力電流や立ち上がり/立ち下がり時間の規格を満足するような抵抗値を設定する必要があります。
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Q6
ディジタルICについて、それぞれ電源電流の規定はあるのですが、 リセット入力中の電流値はどのくらいでしょうか?
A6
特にリセット中という特定状態での規定はしておらず、 通常動作の最大値以内であることを保証しているだけです。

ただし入出力ポートを内蔵しているマイコンでは、リセットでポートが入力となるため、 外部でポートの状態が固定されないと貫通電流が流れます。
貫通電流は電源からグランドに流れるため、該当するポートすべての入力バッファの分だけ、 余分に流れることになり、また電流値は特定できません。
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Q7
電源電流が規格を越えてしまいます。
A7
電源電流の規格は、端子の出力電流を含みません。これは、負荷に依存して、単体デバイスで定義できないためです。負荷状態で電源やグランドに電流計を挿入すると、出力電流が加算されてしまいます。
また、入力がオープンでは貫通電流が流れますので、低消費電力モードなどでは、規格を越える可能性があります。
出力がオープンで、入力がハイかロウに固定の状態が、電源電流の規格に相当する条件です。


(2006/08)

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Q8
デジタルICの電源電流について、電気的特性に規定されている電圧や周波数と異なる条件では、どのように考えればいいですか。
A8
一般に動作電圧範囲での電源電流は、電圧や周波数にだいたい比例します。
電流の要素としては、クロックが停止状態でも流れるリーク分と、クロック周波数に依存するスイッチング動作分があります。マイコンのSTOPモードの特性から分かるように、リーク電流はけた違いに少ないので、全体の電源電流は周波数にだいたい比例します。
たとえば5V、10MHzで10mAとすると、3V、5MHzの場合には、10×(3/5)×(5/10)=3より、3mA程度と考えられます。

ただし、レギュレータを内蔵したマイコンでは、電源電圧が変化してもレギュレータが内部回路(クロック・ジェネレータやLCDコントローラを除く)に一定電源を供給するので、電流はあまり変化しません。この場合は周波数だけ考慮してください。

(2007/12)

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Q9
A9
段階的な電流値で規定している汎用ポートでは、オームの法則で類推(H出力はVDDからの降下、L出力はGNDからの上昇)してください。なお、マイコンの場合は、ホームページに特性グラフ(参考値)が掲載されている製品があります。
ただし、出力の電流条件(段階的な規定では最大値)は、最大負荷を想定していますので、それを越える電流は駆動させないでください。信頼性を損なう恐れがあります。

(2007/05)

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Q10
発振子を接続しても、クロック発振回路の端子電圧が「入力電圧」の規格値にならず、微弱電圧なのですが、壊れているのでしょうか。
A10
いいえ、クロック発振回路の端子では、「入力電圧」の規格値は「クロック信号入力」に適用され、発振子接続の場合ではありません。なお、電圧や波形の観測でプローブをあてると、その容量などで発振動作に影響を与えてしまいます。

(2007/09)

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Q11
DC/AC特性ではmin/max規定をしていますが、あるデバイスで特性がふらつくということですか。
A11
いいえ、ちがいます。まず、入力と出力で意味が異なります。
出力については、デバイスごとに固有の特性であり、製品ごとのばらつきを意味しています。
入力については、許容値の範囲を意味します。
なお、あるデバイスについて、温度や電源/入力の電圧によって、これらの特性は変化しますが、動作保証範囲の条件なら、min/max規定の範囲を越えることはありません。

(2008/02)

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Q12
DC/AC特性のminとmaxについて、どのようにとらえればいいのですか。
A12
それぞれ、出力側と入力側の相対値で、DCマージンとACマージンが決まります。つまり、出力側の特性範囲が入力側を包含している必要があり、マージンが大きいほどノイズの影響による誤動作の可能性が低い良好なインタフェースといえます。このため、ある信号の接続を考えると、min/max値の大小が望ましい方向は、入力側と出力側で逆になります。



DCマージンについては、ハイ・レベルで問題となることが多く、バッファ挿入や抵抗によるプルアップが一般的な対策です(ACマージンや電流駆動能力の確認が必要)。



関連資料:「電気的特性の考え方 マイコン編

(2008/02)

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(2008/02)

spec1
-0004
周囲温度
Q1
周囲温度はどのように定義しているのですか?
A1
当社では熱平衡状態を前提として、JEDECを基に次のように定義しています。
無風の場合、基板を水平にします。デバイス中央の直下で、基板裏面から25mm離れた位置を測定点とした温度とします。
強制空冷の場合、基板を水平か垂直にします。基板と水平の風向きで流速を2m/s以上とし、基板裏面から25mm離れて、基板より風上100〜150mmの位置(デバイスの斜めうしろ方向)を測定点とした温度とします。

JEDECの参照規定:JESD51-2(無風)、JESD51-6(流風)

セット・レベルの熱設計では、温度分布や筐体のサイズ、放熱特性などを考慮していただく必要があります。また、精度の高い熱設計は困難なので、余裕のある条件設定が好ましいといえます。

(2008/05)

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(2008/05)









































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