■UPC317は3端子電圧安定化電源ICですが、外部で出力電圧を任意に設定できます。そのために、基準電圧(VREF)の規定をし、公表しています。
■基準電圧(VREF)をもとに所望の出力電圧を簡単にR1とR2で求める事ができます。以下に、その動作を説明します。
【ブロック図】
各ブロックに必要な回路動作電流はOUTPUT端子から吐き出されR
1,R
2を通じて外部GNDに流れます。
一方、ADJ端子からの流出電流(I
ADJ)は最大でも100μAとわずかですが安定した出力電圧を得るためにI
ADJとV
REF/R
1の電流比を十分に大きくとります。
R
1の推奨値は240Ωで、V
REF/R
1=1.25V/240Ω=5.2mAです。この場合のI
ADJとの電流比は約52です。設定の詳細は後述しますがこれだけの電流比が得られていれば外付け抵抗比だけで安定した出力電圧設定が可能となります。
出力電圧が安定している状態では、R
1の両端電圧が(誤差増幅器におけるイマジナル・ショートが成立している)V
REFと等しくなっています。
この状態で何らかの要因でOUTPUTの電圧が低下した場合、R
1での電圧がV
REFよりも小さくなることから、非反転端子には正の電圧が印加され、Tr1を深くバイアスしOUTPUTの電圧を上げる動きをします。逆にOUTPUTが上がる場合ではR
1における電圧がV
REFよりも大きくなることから、非反転端子にはTr1を浅くバイアスしOUTPUTの電圧を下げる動きとなる電圧が印加されます。
この様にV
REFはOUTPUTの電圧を一定に保つ為の基準としての意味合いを上記制御の中で担っています。
更に出力電圧が一定となる様に動作することを利用し、外部回路で出力電圧を任意に設定できる構成とすることも可能です。以下の標準接続を例にとり説明を行います。
基準電圧(V
REF)はADJ端子を基準とした場合、ADJ端子とOUTPUT端子間の電圧として確認できます。この端子間を流れる電流(1.25V/240Ω=5.2mA)を利用しR
2の抵抗値を変えることによりADJ端子の電位を設定(かさ上げ)することができます。
そして出力電圧は次式によって決定されます。
Vo=R2(IADJ+VREF/R1)+VREF
≒R2×VREF/R1+VREF (IADJ:ADJ端子流出電流を無視する)
=(1+R2/R1)×VREF
この式からV
REFが基準電圧となり出力電圧の設定が出来ることが分ります。
関連FAQ:3端子可変正出力電圧安定化電源回路(uPC317)における出力電圧設定回路用抵抗値(R1及びR2)はどの様に設定すれば良いのでしょうか?
(2007/03)