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Volume 84 (2008/06/20)

IITC2008発表論文のご紹介 (1/4)


2008年6月1日から4日まで、米国カリフォルニア州サンフランシスコ市郊外で最先端の配線技術が発表される「IITC (IEEE International Interconnect Technology Conference) 2008」が開催されました。今回は、IITCに採択されたNECとNECエレクトロニクスによる共同の研究成果をご紹介します。


IITCとは

IITCはIEEEの配線専門国際学会でSi半導体の配線プロセス/インテグレーション、配線設計、実装関連、アンテナなどの配線RF技術をテーマとした学会です。1998年に始まり、毎年6月にサンフランシスコで開催されています。本年の参加者は400名弱で例年より少ないものの半導体メーカだけでなく装置ベンダ、半導体材料ベンダも集まり、ベンダセミナや展示会も開催されました。今年は従来の配線個別プロセス、インテグレーションに加え、3Dやマニュファクチュアリングにも範囲を広げ論文採択、選考を行いました。約110件の投稿論文の中から28%程度がOralに採択され、Posterも入れると約半分が発表されました。分野別では、従来のトレンド技術である45-32nmに続く22nmノードを見据えた配線技術、Low-kなどの個別プロセス技術のほかに、今回特にトピックスとして取り入れたカーボンナノチューブ/ナノワイヤなどの新技術、3Dなどの実装技術に関する論文も多く発表されました。地域別では、北米、ヨーロッパ、アジアから同じくらいの論文が発表されましたが、3Dや新技術に関しては北米の大学、ヨーロッパ研究機関から多く発表され、基礎研究開発は主に欧米で盛んに行われていることが伺えます。NECグループとして4件が採択されました。


NECエレクトロニクス関係の発表論文

IITCで採択された3つの論文の概要を紹介します。


  • セッション10.6:
    • Highly-Reliable Low-Resistance Cu Interconnects with PVD-Ru/Ti Barrier Metal toward Automotive LSIs,
    • 超高信頼・低抵抗Cu配線を実現する新ルテニウムバリア構造を開発
      • 次世代LSIの銅(Cu)配線における低抵抗・高信頼化を実現するため、銅膜との結晶整合性と密着性に優れた新ルテニウム(Ru)バリア構造を開発しました。これにより、従来の高抵抗タンタル(Ta)バリアと比較し、ビア抵抗を70%低減し、信頼性を大幅に改善しました。
  • セッション11.4:
    • Quantitative Analysis of Correlation between Insulator Surface Copper Contamination and TDDB Lifetime based on Actual Measurement,
    • 層間絶縁膜界面の金属残留物を抑制することによる信頼性向上
      • 32nm世代に使用する銅配線において、絶縁膜が経時変化によって絶縁破壊(TDDB)することと層間絶縁膜界面の金属残留量との相関関係を明らかにしました。銅金属および銅イオンを抑制する洗浄条件を用いることで信頼性の向上を実現しました。
  • セッション11.5:
    • Low-Temperature Plasma-Oxidation Process for Reliable Tantalum-Oxide (TaO) Decoupling Capacitors,
    • LSIの電源ノイズ抑制効果を高める高信頼性High-k容量素子の形成に成功
      • 高速LSIにおける電源ノイズの抑制効果を向上させるため、高誘電率材料(High-k)を用いた高信頼性容量素子を開発しました。既存設備を活用することでHigh-k材料の1つであるTaO薄膜の形成を低コストで実現し、電極構造の工夫で高信頼性を確保しました。


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