本ウェブサイトでは、JavaScriptおよびスタイルシートを使用しております。
お客さまがご使用のブラウザではスタイルが未適応のため、本来とは異なった表示になっておりますが、
情報は問題なくご利用いただけます。
サーバやプリンタをはじめデジタルカメラや携帯機器では、続々と高機能な新製品が登場し、製品のライフサイクルはますます短くなっています。これに伴い、市場ユーザーニーズを先取りし他社製品に対し優位性を図っていくには、高機能な製品を早期に市場投入することが、重要なポイントといえます。こうした背景から、半導体メーカには短期間で高性能なシステムLSIを開発することが求められています。
従来のLSI開発では、お客様の要求仕様に対して、まず機能、性能、パッケージサイズやピン数、最適バッファなどのLSI仕様の検討をチップ設計者とパッケージ設計者が個別に進め、両方の設計が完了した時点でようやくチップとパッケージを組み合わせて電気的特性などに問題がないかを検証・評価していました(図1)。この手法ではそれぞれの仕様が個別に作成されるため、チップとパッケージを組み合わせる最終段階まで特性を確認できず、この段階で問題が発見されると、設計もしくはLSI仕様の作成までさかのぼって開発をやり直さなければなりません。このやり直し(リワーク)が、開発期間を長期化させる原因の一つでした。
つまり短期間でLSIを開発するには、チップとパッケージを組み合わせた状態で特性を満たすような精度の高い事前検証が必要なのです。
NECエレクトロニクスでは、LSI仕様作成時にパッケージ後の電気的特性を仮想的に検証できるチップ・パッケージ統合設計環境を開発しています。これによりLSI開発のリワーク頻度を低減することが可能になります。具体的には、チップとパッケージを統合した仮想LSIモデルを作り、シミュレーションで電気的特性を事前に検証するものです。
まずLSIの負荷条件を考慮した最適なIOバッファを選択します。次にチップ内に電源、信号PADを配置し、それにあわせてパッケージのピン配置を行います。また配線長や配線層数の見積りを行い、チップとパッケージを統合した仮想LSIモデルを作成します。そして出来上がった仮想LSIモデルでインピーダンスやノイズなど電気的特性を検証します(図2)。これらシミュレーションによる事前検証はわずか数日間で実行できるので、問題が見つかった場合、設計初期での修正が可能となり最適化が図れます。この統合設計環境を使用することで、LSI仕様の精度、設計品質が向上され、それ以降の設計段階におけるリワーク頻度は激減し、開発期間の短縮を実現します。
さらに、ボード設計の早い段階においてLSIのモデル提示が可能となるので、システムレベルの最適化にも貢献します。今後お客様のボード設計後の検証での不具合をなくすため、初期検討時にお客様のボード特性も考慮できる設計環境も整備していく予定です。
このようにチップ設計とパッケージ設計の双方で、初期段階から高精度な事前の検証を可能にする統合設計環境は、LSI開発期間が短縮し、お客様の製品開発期間の短縮、早期市場投入の実現に貢献します。
NECエレクトロニクスは、長年蓄積してきた設計ノウハウ、特性データベースなどを駆使することにより、お客様のベストパートナーとして開発負担の軽減をはじめ、製品開発におけるさまざまなサポートを実践していきます。
・GENISSNX™は、株式会社NEC情報システムズの商標です。