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今やほとんどの乗用車にカーオーディオが装備されています。
カーオーディオには、一般のオーディオの場合とは異なる独特な条件がいくつかあります。まず、限られた狭いスペースに納めるためカーオーディオ本体、いわゆるヘッドユニットのサイズは1DINと2DINの2種類に規格化されています。DINとはドイツの工業規格で縦X横が50mmX178mmのサイズを示し、それがひとつで1DIN。上下にふたつ重ねたものが2DINです(図1)。本来のスペースが1DINでも、エアコンパネルを移動させることで2DINのサイズを作ることができる場合もあります。一般に、2DINはそのサイズを活かし、CD・MD・カセット・DVD・ナビゲーションなど複数の機能を搭載した機器や、大きな画面を活かした機器に適しているとされます。一方、1DINは機器の選択肢が多く、カーオーディオメーカ各社が限られたサイズの中で、音質の向上やビジュアル面の向上など差別化を図った商品を取り揃えています。
また、楽しむ環境が違うこともカーオーディオの特徴です。車内の限られた位置に設置されたカーオーディオでは、例えば、スピーカーがドアに設置されます。自動車のドアには、パワーウインドウのモーター取り替えなどのため、サービスホールと呼ばれる大きな穴が開いています。穴があいていると音が漏れてしまい、良い音質は期待できません。その穴をふさぐことで、ドアそのものをスピーカーボックス化してしまう技術は、カーオーディオならではのテクニック。カーオーディオは、奥が深いのです。
設置スペースに制限のあるカーオーディオでは、必要になれば自由に増設できる一般のオーディオとは異なり、特にメーカーオプションでは、あらかじめシステム構成を決めておかなければいけないという制限があります。ヘッドユニットには、CD・MD・カセット・DVD・ナビゲーションなどがあり、ユーザーはカーオーディオの構成をそれらから最初に選ばなければなりません。
一番人気は、もちろんCDヘッドです。CD-R/RWを搭載したパソコンの普及で、個人が手軽に好みのCDを編集できるようになったこととあいまって、CDを聴くことのできるカーオーディオの人気はうなぎ登りです。また、手軽であること、保存がしやすいことから、日本ではMDを中心としたカーオーディオの人気も根強いものがあります。ふたつ以上のヘッドを組み合わせる場合には、CD/MDの組み合わせが大半でしょう。
CDヘッドの人気には、もうひとつの理由があります。今、CDにはMP3やWMA(Windows Media™ Audio)などの圧縮オーディオに対応するモデルが登場しています。1枚のCD-Rに、数百曲ものお気に入りのナンバーが収録できるMP3やWMAが、若者を中心に普及し始めたことを反映しているのでしょう。2002年あたりから目立つようになった圧縮オーディオ対応モデルが、今後の売れ筋になると思われます。