予備知識
アーキテクチャ(Architecture)
FAQ-ID : tech-3101最終更新日 : 2008/08
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「建築様式」の意味で、コンピュータでは基本設計を指します。
マイコンでは、次のような項目が含まれます。
- データ・ビット幅
- アドレス空間とバンク構成
- 命令セットとアドレシング・モード
- 資源の割り当て(メモリやレジスタなど)
- パイプライン構成
- 内部バス構成
- キャッシュ・メモリ構成
バンク構成は、アドレス空間を多面的に管理するものです。
アドレシングは、リード/ライトするデータのアドレスを指定する方法で、次のようなものがあります。
| 直接アドレシング | : | アドレス値を直接指定 |
| 相対アドレシング | : | ディスプレースメント(オフセット)を指定して、現アドレスとの相対アドレスを指定 |
| 間接アドレシング | : | レジスタの値で直接/間接にアドレシング |
パイプラインは、処理ステージを数段用意して、命令フェッチやデータ処理を順次行う機構で、ある命令の処理が終わらないと次の命令を処理できないというボトルネックを解消するものです。
また、スーパスカラというパイプライン構成では、パイプラインを複数本用意して、並列処理を可能にします。
内部バス構成の特徴的なものとして、ハーバード・アーキテクチャがあります。これは命令フェッチとデータ転送のためのバスを独立させたもので、双方の待ちサイクルがパイプラインで発生することを回避します。
キャッシュ・メモリは、頻繁に使用するアドレス空間のデータだけをコピー管理する機構です。広大なアドレス空間を常時管理せずに、効率化を図るためのものです。キャッシュ領域でヒットしなければ、データをリプレース(入れ替え)します。
(2008/08)
アービトレーション(Arbitration)
FAQ-ID : tech-2301最終更新日 : 2007/02
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複数の能動素子がある資源を共有する場合などに、同時アクセスによる衝突を避けるために行う調停のことです。これにより、優先されたアクセスが終わってから、保留されていたアクセスが行われるようになります。
バス・アービトレーションという表現がよく用いられますが、これはマイコン・システムで、
バスの使用権を調停することです。たとえば
DMAでは、DMAコントローラとCPUとのハンドシェークで、CPUをホールド状態にして、DMAコントローラがバスの使用権を得てデータ転送を行います。
3つ以上のデバイス間では、バス・アービタがアービトレーションを行います。
(2007/02)
アイドル状態(Idle State)
FAQ-ID : tech-1101最終更新日 : 2006/01
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システム的には、CPUが周辺デバイスにアクセスをしていない状態のことですが、双方では意味が異なります。
CPU側では、周辺デバイスのリカバリ時間を確保するために、アイドル・サイクルを挿入して、そのデバイスをアクセスしないようにする期間のことです。
関連用語:
リカバリ時間
周辺デバイス側では、CPUがリードやライトのアクセスをしておらず、アクセス待ちの状態のことをアイドル状態といいます。この状態のとき、CPUはアクセスをすることができます。
なお、通信デバイスが送受信を行っておらず、回線にデータがない状態のこともアイドル状態といいます。このとき、回線はマーク状態(ハイ・レベル)やアイドル・パターンの送出になっています。
(2006/01)
安全動作領域(Safe Operation Area:SOA)
FAQ-ID : tech-0401最終更新日 : 2005/01
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バイポーラ・トランジスタやMOS FETでスイッチング動作をさせる場合に、動作軌跡が電圧、電流、電力の制限領域内であることを確認するための定格です。安全動作領域には、順バイアスSOA(FBSOA)と逆バイアスSOA(RBSOA)があります。
アンダーラン(Under Run)/バッファ・アンダーラン(Buffer Under Run)
FAQ-ID : tech-0908最終更新日 : 2005/09
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オーバーランとは逆の状態で、必要なタイミングにデータが間に合わない状態をアンダーランと呼びます。
出力するためのデータをバッファに蓄えていて、あるタイミングになるとそこからデータを取り出して出力するような動作において、データを取り出していってバッファが空になり、次のデータが取り出せない場合をバッファ・アンダーランと呼びます。アンダーラン/バッファ・アンダーランは状態としては発生してはいけない、エラーの状態です。→
オーバーラン
なお、単にバッファが空になっただけではバッファ・アンダーランとは言わず、バッファ・エンプティと呼び、これはエラー状態ではありません。
アンダーラン/バッファ・アンダーランはCD-Rの書き込みのように決められたタイミングでデータが必要な場合に発生し問題となります。
アンダシュート(Undershoot)
FAQ-ID : tech-0501最終更新日 : 2005/05
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信号の立ち下がりで、定常的なロウ・レベルを瞬時的に下回る現象です。スイッチング時間の短い、高速デバイスで発生しやすくなります。
アンダシュートや
オーバシュートが絶対最大定格を越えると、
ラッチアップや破壊を生じることがあります。通常は、ノイズ・クリッピング・ダイオードで吸収します。
位相(Phase)
FAQ-ID : tech-2501最終更新日 : 2007/06
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信号間のずれを意味します。一周期を360°とし、相対的に何度ずれているかという表現をします。
これは、発電機のタービンが1回転して、一周期の正弦波が発生することに由来します。タービンの回転を横から見ると、磁石の先端が上下に往復し、これに伴って発生電圧も上下します。これを時間変化でタイミング・チャートにすると、正弦波となります。ここで、コイルの巻き方向が互い違いになっており、発生電圧の位相には120°ずつのずれがあります。
【ティー・ブレイク】
3相交流で発電をしているので、送電線は3本一組になっており、家庭の電灯線はこのうちの1相を使用しています。工場などの動力系では、3相を使用している場合があります。
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周期的に同じ信号の変化をするというのは、このような回転系の概念から来るものですが、デジタル信号などにも位相の考え方が適用されています。たとえば、
デューティ比50%のクロック波形を反転させると、位相差は180°になります。
なお、電圧変化の位相について紹介してきましたが、電圧と電流の間にも位相が発生します。インダクタンスで電流が電圧より、位相は90°遅れ(+)ます。またキャパシタンスでは、電流が電圧より、位相は90°進み(-)ます。
このため、合成抵抗である
インピーダンスによって、電圧と電流の位相が変化します。
(2007/06)
イマジナリ・ショート(Imaginary Short)
FAQ-ID : tech-0402最終更新日 : 2005/01
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オペアンプを利用した負帰還増幅器では、+入力と-入力が同電位となるように動作するため、両端子間が短絡しているようにみなされ、この状態をイマジナリ・ショート(またはバーチャル・ショート:仮想短絡)と呼びます。
なお、イマジナル・ショートと呼ばれることもあります。
インストラクション・サイクル(命令サイクル)(Instruction Cycle)
FAQ-ID : tech-2201最終更新日 : 2007/01
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マイコンが命令を実行するときのシーケンス全体のことで、次のような動作で構成されます。
| 命令フェッチ | :命令コードの読み取り |
| 命令デコード | :命令コードの解析 |
| 命令実行 | :解析結果に基づく命令の実行 |
各動作はクロック・サイクルを基に進められるので、インストラクション・サイクルは各動作を合計したクロック数で表現されることがあります。ただし現在の
RISCマイコンは、プリフェッチ・キューに命令コードを先読みしておいたり、パイプラインで複数の命令を並行処理したりすることが多く、命令のフェッチとデコードが外部で見えないため、実行サイクルだけのクロック数を表記することが一般的となっています。
また、命令実行についても、データのライトを待たずに、次の命令を実行するようなマイコンもあります。
(2007/01)
インタフェース(Interface)
FAQ-ID : tech-1601最終更新日 : 2006/06
(2006/06)
インピーダンス(Impedance)
FAQ-ID : tech-0801最終更新日 : 2005/08
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直流に対する電気抵抗をR(Resistance:Ω)で表しますが、交流に対する電気抵抗はZ(Ω)で表し、これをインピーダンスと呼びます。
ある信号線について、進行方向にはRだけでなくインダクタンスL(H)も寄生し、またグランドや他の信号線に対してはキャパシタンスC(F)が、それぞれ寄生します。
虚数j(j
2=-1)を縦軸とする複素数で表現すると、LのインピーダンスはjωL、Cのインピーダンスは-j(1/ωC)となります(ω=2πf)。
このため、直流(f=0Hz)に対しては、Lのインピーダンスは0、Cのインピーダンスは無限大となります。
また交流に対しては、周波数fが高くなるにつれて、Lのインピーダンスが大きく、Cのインピーダンスが小さくなります。
なお、LとCの合成インピーダンスj(ωL-1/ωC)をリアクタンスと呼びます。一般にインピーダンスと呼んでいるのは、実数部であるRと虚数部であるリアクタンスを合成したものです。
AB間の伝送線と対グランド間の寄生要因を簡略化して下図のように考えると、進行方向には(R+jωL)、グランドに対しては(R+j(ωL-1/ωC))のインピーダンス特性となります。
このため、直流については、AB間のインピーダンスが実数部のRだけで、グランドに対しては絶縁状態となります。
また、交流については周波数が高いほど、AB間の抵抗が大きくなり、さらにグランドに対するCの抵抗が小さくなって、信号が減衰しやすくなります。
インピーダンス整合(Impedance Matching)
FAQ-ID : tech-2101最終更新日 : 2006/12
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電気信号の伝送路で、出力側の
インピーダンスと、これを受ける入力側のインピーダンスを一致させることで、この操作をインピーダンス変換と呼びます。
反射をなくして効率のよい伝送をするには、重要なことです。入出力双方の実数部Rを合わせ、伝送路を含めて虚数部j(ωL-1/ωC)をゼロにすれば、もっとも効率の良い整合となります。
インピーダンス変換には、次のような手法があります。
(1)抵抗による
高周波回路でLCによる整合をさせる場合、フィルタ回路となるため、共振周波数付近でしか整合できなかったり、過度の利得で不安定になる可能性があります。このようなときには、抵抗による整合が行われます。
低周波回路では、反射が問題になることはなく、低インピーダンスからの出力を高インピーダンスの入力へ接続してもかまいません。逆に、高インピーダンスからの出力を低インピーダンスの入力へ接続すると、過電流による破損やひずみを生じる可能性があります。このようなときには、入力側に直列に抵抗を挿入して、整合が行われます。ただし、エネルギ消費の許容範囲を考慮する必要があります。
(2)コイルとコンデンサによる
LCを組み合わせて整合させるもので、LとCの接続形態で、L型、T型、
型などがあります。
(3)トランジスタによる
トランジスタは接地形態によって、入力側と出力側のインピーダンスが異なるので、これを利用してインピーダンス変換ができます。オーディオ・アンプの最終段では、スピーカ(4-32Ωほどの低インピーダンス)を接続するために、コレクタ接地回路(エミッタフォロア回路)がよく採用されます。
(4)トランスによる
トランス(変圧器)は、一般に交流電圧の変換に使用されますが、変成器としてインピーダンス変換にも使用できます。ただし、おもに真空管オーディオ・アンプ(出力インピーダンスが数kΩと高い)にスピーカを接続するために用いられ、最近は見かけなくなりました。
(2006/12)
ウィスカ(ホイスカ)(Whisker)
FAQ-ID : tech-0502最終更新日 : 2007/05
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Sn(すず)などのメッキ材が、ヒゲ状に成長する現象で、経時変化によってピン間ショートの原因となることがあります。最近では、端子部表面の鉛フリー外装処理の採用で、問題となる場合があります。当社では、鉛フリー品も含めて、ウィスカが発生しない条件で、製品の製造をおこなっています。
(2007/05)
ウエイト(Wait)
FAQ-ID : tech-0904最終更新日 : 2005/09
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CPUがメモリやI/Oデバイスをアクセスするときに、リード/ライトできる状態になるまで待ち合わせをすることです。CPUが高速で、メモリやI/Oデバイスが低速の場合に、ウエイト制御が必要になります。
つまり、CPUが一方的にリード/ライトしようとしても、メモリやI/Oデバイスのアクセス時間が経過するまではアクセスできないため、ウエイト・サイクルを挿入して、ストローブ信号のアクティブ期間を延長させます。
電車にたとえると、ドアの開いている期間が短すぎると、乗り降りができないのと同様です。電車の発車時刻だからといって一方的にドアを閉めると、乗り遅れる人が取り残されますが、乗客の乗り降りが終わるまでドアを開けておけば、取り残される人はいなくなりますね。ここで言う「ドアの開いている間」というのは、リード・ストローブ信号やライト・ストローブ信号がアクティブの期間に相当します。
リード・ストローブ信号がアクティブになると、メモリやI/Oデバイスからデータがデータ・バスに出力されますが、それを待たずにリード・ストローブ信号をインアクティブにすると、CPUはデータをリードできません。
また、ライト・ストローブ信号がアクティブになると、CPUがデータ・バスに出力しているデータがメモリやI/Oデバイスに入力されますが、それを待たずにライト・ストローブ信号をインアクティブにすると、メモリやI/Oデバイスにデータをライトできません。
実際のリード動作では、ストローブ信号がインアクティブになるタイミングに対して、事前にデータが確定している必要があり、これをセットアップ(設定)時間と呼びます。外部デバイスのアクセス時間と、CPUのセットアップ時間を合計した期間だけ、リード・ストローブ信号をアクティブにしておく必要があります。
また、ライト動作では、外部デバイスのセットアップ時間だけ、ライト・ストローブ信号をアクティブにしておく必要があります。
なお、余分なウエイト・サイクルを挿入すると、リード/ライト・サイクルが無意味に長くなって、システム速度の低下を招きますので、各外部デバイスのアクセス時間に合わせたウエイト制御の最適化が、効率的なシステム設計に必要です。
余談ですが、ストローブ信号がインアクティブになってから、短時間ですが、データを固定しておく必要があり、これをホールド(保持)時間と呼びます。ただし、ホールド時間はデバイスの特性で決まっており、ウエイト制御とは無関係です。
メモリやI/Oデバイスのアクセス・スピードに応じて、挿入するウエイト・サイクル数を制御します。このサイクルは、クロック・サイクルで決定されます。また、ウエイト制御には、WAIT信号によるハードウエア制御(WAITがアクティブの間、ウエイト・サイクルを挿入)と、レジスタ設定によるソフトウエア制御(設定クロック数だけ、ウエイト・サイクルを挿入)があります。
なお、ウエイトに似た機能にレディがあります。通常、ハードウエア制御で入力をチェックする場合、ウエイトでは負論理のWAIT(-)信号がアクティブ(ロウ・レベル)ならCPUがウエイト状態になり、レディでは正論理のREADY信号がインアクティブ(ロウ・レベル)ならCPUがウエイト状態になります。つまり、CPUの動作は同じですが、ウエイトはCPUが待機する考え方で、レディは外部I/Oデバイスが動作可能状態を通知する考え方です。
ウエイトは周辺に合わせてできるだけ早く動作させることに主眼を置き、レディはシステムを確実に動作させることに主眼を置いていると言えます。
CPUのWAIT(-)信号とREADY信号は同義の場合もありますが、もともとレディ制御は、周辺の準備ができたら動作を開始するという、ハンドシェークのような待ち合わせ手順です。
エミッタ遮断電流(Emitter Cut-off Current)
FAQ-ID : tech-1201最終更新日 : 2006/02
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コレクタをオープンとして、エミッタ・ベース間のPN接合に逆方向電圧をかけた時の逆方向電流のことです。
電気的特性の略号表記はIEBOです。
(2006/02)
エミッタ接地回路(Common Emitter Circuit)
FAQ-ID : tech-0901最終更新日 : 2005/09
エンディアン(Endian)
FAQ-ID : tech-0403最終更新日 : 2005/01
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16ビット幅以上のデータを1バイト(8ビット) ごとに区切って、メモリ・アクセスやデータ転送する場合に、アドレスと対比させる順序のことで、バイト・オーダとも呼びます。
アドレスの小さい方から、「上位バイト→下位バイト」の順に配置する場合をビッグ・エンディアン(Big Endian)、「下位バイト→上位バイト」の順に配置する場合をリトル・エンディアン(Little Endian)と呼びます。
たとえば0x12345678という32ビット・データでは、それぞれ次のような定義になります。
| アドレス | 0 | 1 | 2 | 3 |
| ビッグ・エンディアン | 0x12 | 0x34 | 0x56 | 0x78 |
| リトル・エンディアン | 0x78 | 0x56 | 0x34 | 0x12 |
インテルの86系CPUはリトル・エンディアンですが、モトローラの68系CPUはビッグ・エンディアンです。エンディアンの切り替えができるデバイスもあります。
Endianという名称は、ガリバー旅行記の中の、ゆで卵をどちらの端から割るかという議論に由来しています。この物語では、大きい方の端から割る人々をBig End-ian、小さい(とがった)方の端から割る人々をLittle End-ianと呼んでいました(-ianは「~な人々」という接尾辞)。
エンハンスメント(Enhancement)
FAQ-ID : tech-0503最終更新日 : 2005/05
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MOS FETの分類のひとつで、ゲート電圧を印加しないと、ドレイン電流が流れない特性を持ちます。ドレイン電流が流れはじめるゲート電圧をスレッシュホールド(しきい値)電圧V
Tで規定します。
今日では、エンハンスメント形が一般的です。
オーバーフロー(Over Flow)
FAQ-ID : tech-0909最終更新日 : 2005/09
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計算の結果が桁溢れをおこすことをいいます。桁溢れが発生すると、キャリーフラグがセットされます。

それ以外に、バッファがいっぱいになった(溢れた)場合にも、「(バッファが)オーバーフローした」と言った使い方をします。
計算でのオーバーフローは桁が溢れただけなので、引き続いて桁上げし、キャリーフラグを利用して計算していけばよいのですが、バッファがオーバーフローした場合にはデータがなくなってしまいます。→
バッファ・オーバーフロー、
アンダーラン/バッファ・アンダーラン
オーバーラン(Over run)
FAQ-ID : tech-0910最終更新日 : 2005/09
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データをやりとりする場合に、送り側が受け側の処理速度を超えて送ってきたときには受け側は正しいデータを受け取れなくなります。この状態をオーバーランと呼びます。
例えば、シリアル通信で利用されるUARTの場合には、1ビットずつシリアルに送られてきたデータはシフト・レジスタに取り込まれ、パラレル・データに変換され、必要なビットが揃うとバッファ・レジスタに転送されます。このとき、バッファ・レジスタからデータが読み出される前に次のデータがパラレル・データに変換され、バッファ・レジスタに転送されると、前のデータが上書きされてしまいます。
UARTではこのような状態になると、フラグをセットしてオーバーランを通知します。→
オーバーフロー
オーバシュート(Overshoot)
FAQ-ID : tech-0504最終更新日 : 2005/05
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信号の立ち上がりで、定常的なハイ・レベルを瞬時的に上回る現象です。スイッチング時間の短い、高速デバイスで発生しやすくなります。
オーバシュートや
アンダシュートが絶対最大定格を越えると、
ラッチアップや破壊を生じることがあります。通常は、ノイズ・クリッピング・ダイオードで吸収します。
オームの法則(Ohm's Law)
FAQ-ID : tech-1903最終更新日 : 2009/08
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ドイツのゲオルク・ジーモン・オームが発表した、電圧と電流の関係を表した法則です。電気工学で最も有名な法則のひとつで、エジソンの発明にもよく利用されました。
ある材料の両端の電圧をE(V)、その両端間の電気抵抗をR(Ω)、そこに流れる電流をI(A)とすると、オームの法則の関係式は次のとおりです。
E=IR
I=E/R
R=E/I
これらの式から分かるように、電流が一定であれば、電圧は抵抗に比例します。これを利用すれば、直列抵抗の両端の電圧は、次のように算出できます。
E1=E・R1/(R1+R2)
E2=E・R2/(R1+R2)
これを分圧と呼びます。これより、全体の電圧は、次のように算出できます。
E=E1+E2=I・R1+I・R2=I・(R1+R2)
R=E/Iなので、合成抵抗は次のとおりです。
R=R1+R2
なお、全体の電圧が各電圧降下の総和になるという定理を「
キルヒホッフの第二法則」(電圧則:KVL)と呼びます。これは、後述の第一法則とともに、ロシアのグスターヴ・キルヒホッフが発見したものです。
また、電圧が一定であれば、電流は抵抗に反比例します。これを利用すれば、並列抵抗に流れる電流は、次のように算出できます。
I1=E/R1
I2=E/R2
これを分流と呼びます。これより、全体の電流は、次のように算出できます。
I=I1+I2=E(R1+R2)/R1R2
R=E/Iなので、合成抵抗は次のとおりです。
R=R1R2/(R1+R2)
このことは、次の式からも検証できます。
I=E/R=E/R1+E/R2 これをEで除算する
1/R=1/R1+1/R2=(R1+R2)/R1R2
R=R1R2/(R1+R2)
なお、3つ以上の抵抗の並列接続では、合成抵抗の逆数が、次のようにすべての逆数の和になります。
1/R=1/R1+1/R2+1/R3+・・・
なお、分流があっても、流入電流の総和と流出電流の総和が等しいという定理を「
キルヒホッフの第一法則」(電流則:KCL)と呼びます。
ここで、抵抗分割による分圧で、負荷に電圧を供給することを考えて見ましょう。
負荷がなければ、先に述べたとおり、E1=E・R1/(R1+R2)となります。
でも、負荷を接続すると、負荷電流も流れるため、R1と負荷抵抗RLが並列接続でR0=R1RL/(R1+RL)となります。
つまり、R2とR0の直列接続となり、このように電源と抵抗の直列接続で、回路を等価変換することを「
鳳(ほう)テブナンの定理」と呼びます。
並列接続のため、負荷に供給される電圧は、次のようになります。
E1=E・(R1RL/(R1+RL))/( R1RL/(R1+RL)+R2)=E・R1RL/(R1RL+R2(R1+RL))=E・R1/(R1+R2(R1/RL+1))
ここで、RLがほとんど電流の流れない高抵抗であれば、R1/RL≒0となり、R1とR2の分圧でE1が得られます。
でも、RLの抵抗が小さいほど、E1が低下することになります。
なお「オームの法則」は、あくまでも抵抗に電流が流れた場合に、その両端の電位差(電圧降下)を表します。E=IRなので、電流が流れない(I=0)ときには、電位差がありません。つまり、次図のようにRの一端がオープン状態では、V2=V1となります。これに負荷が接続されると、Rと負荷の直列抵抗となり、負荷に応じてV2が変化します。
「オームの法則」は簡単な関係式ですが、当然、半導体デバイスにも、この法則が適用されます。デバイスの内部抵抗は、電流と電圧の規格から算出できます。また、外部に
プルアップ抵抗を接続する場合には、出力のドライブ能力(電流と電圧の規格)から、抵抗の最小値が算出できます。
ただし、半導体の抵抗は一定ではなく、印加電圧によって変化します。このことは、PN接合で構成される
ダイオードのV-I特性からお分かりいただけると思います(抵抗が一定なら直線グラフになる)。
【ティー・ブレイク1】
直列抵抗の合成は和、並列抵抗の合成の逆数は各逆数の和となることを紹介しましたが、コンデンサの容量については、逆の関係になります。つまり、次のとおりです。
直列容量: 1/C=1/C1+1/C2+1/C3+・・・
並列容量: C=C1+C2+C3+・・・
これは、コンデンサに蓄えられる電荷QがQ=CVで表されるため、V=(1/C)・Qとなり、E=IRと対比して、Rが1/Cに置き換えられるためです。これは、抵抗とコンデンサそれぞれの構造的な特性によるものです。

【ティー・ブレイク2】
電気抵抗の逆数で、電気の伝わりやすさの表現があり、実部と虚部、合成部分について、それぞれ次のように定義されています。
| | 単位 | 実部 | 虚部 | 合成部 |
| 抵抗 | オーム(Ω) | レジスタンス:R | リアクタンス:X | インピーダンス:Z |
| 伝わりやすさ(1/抵抗) | ジーメンス(S) | コンダクタンス:G | サセプタンス:B | アドミタンス:Y |
MOS FETでは、アドミタンスで伝達特性を表します。
なお、時間の秒を表す単位は"s"(小文字)または"sec"です。ジーメンスは大文字の"S"で表しますので、混同しないよう、ご注意ください。
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(2009/08)
音声/音楽コーデック(Speech/Music Codec)
FAQ-ID : tech-1804最終更新日 : 2006/09
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音声や音楽のアナログ信号をディジタル化し、符号(Code)化して情報を小さくすることをエンコード(Encode)と呼びます。逆に符号化されたデータから元のアナログ信号に戻す復号化をデコード(Decode)と呼びます。また、音声や音楽に対するエンコードとデコードを合わせて、音声/音楽コーデックといいます。
符号化し、ディジタル・データのデータ量を圧縮することによって、音質をあまり落とさず、通信(有線/無線)で転送するデータ量や記憶媒体(HDD/フラッシュ・メモリなど)に必要なデータを削減することができます。
そのために、人間の聴力の特性を利用します。例えば、
- 人間の可聴周波数は20Hz~20kHzです。また、人間の声のほとんどの周波数成分はさらに狭く、3~4kHz以下です。つまり、電話では最低話者の識別と内容が理解できれば良く、周波数が4kHz以下の音でも十分です。そこで、その周波数以上の音のデータを削除できます。
- 人間は、音程/音量には敏感ですが、音の位相には比較的敏感でないので、位相成分のデータを削減できます。
- 大きい音があると小さい音が聞き取りにくくなる(マスキング効果)ので、大きな音と時間的に/周波数的に近接した小さい音のデータを削減できます。
- 中音域と比較して、低音域や高音域の感度が低いので、低音域や高音域の音のデータを削減できます。
なお、これらの方法はデータを削減するので、復号化時に正確に元の波形には復元できません(可逆性がない)が、人間が聞く上では音質の劣化はほとんど目立ちません。
ところで、符号化した機器と異なる機器(通信装置、パソコン、携帯型機器)でも復号化が可能なように、これらの方法を組み合わせた音声/音楽の符号化方式と復号化方式は、一般的に規格化されており、IP電話などでよく使用されているADPCM方式、MDで使用されていたATRAC方式、DAP(ディジタル・オーディオ・プレーヤ)でよく使用されているMP3方式、AAC方式などがあります。
(2006/09)
カスケード(縦続)接続(Cascade Connection/Cascading)
FAQ-ID : tech-0505最終更新日 : 2005/05
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複数チャネルを持ったあるデバイスの各チャネルに、同種のデバイスを直列(出力を次段の入力)に接続する接続形態です。チャネル数をネズミ算式に拡張できます。
以前は、割り込みコントローラでの割り込み要求の拡張で使用されていました。
現在では、EthernetやUSB、IEEE1394などで、ストリーム・ポートの増設に使用されます。
また、トランジスタを使用した増幅回路では、エミッタ接地とベース接地の組み合わせをカスケード接続と呼びます。
画像コーデック(Video Codec)
FAQ-ID : tech-2701最終更新日 : 2007/11
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映像/画像のアナログ信号をディジタル化し、符号(Code)化して情報を小さくすることをエンコード(Encode)と呼びます。逆に符号化されたデータから元のアナログ信号に戻す復号化をデコード(Decode)と呼びます。また、映像/画像に対するエンコードとデコードを合わせて、画像コーデックといいます。
符号化し、ディジタル・データのデータ量を圧縮することによって、画質をあまり落とさず、通信(有線/無線)で転送するデータ量や記憶媒体(HDD/フラッシュ・メモリなど)に必要なデータを削減することができます。
そのためには、人間の特性を利用します。例えば、
- 人間は、輝度に比べて、色に対して鈍感ですので、色の情報量を減らせます。
- 映像内に止まっている物と動いている物がある時、人間は止まっている物には鈍感ですので、一部のフレームでは動いている物の差分だけを符号化します。また、動いている物は一定方向に動くことが多く、動きが予想できるので、その予想値だけを符号化することによって、情報量を削除します。
なお、これらの方法はデータを削減するので、復号化時に正確に元の画像には復元できません(可逆性がない)が、人間が見る上では画質の劣化はほとんど目立ちません。
ところで、符号化した機器と異なる機器(通信装置、パソコン、携帯型機器)でも復号化が可能なように、これらの方法を組み合わせた映像/画像の符号化方式と復号化方式は、一般的に規格化されております。例えば、デジタル・スチル・カメラなどでよく使用されている静止画の符号化方式にはJPEG方式、デジタルTVやDVDなどで使用されている動画の符号化方式にはMPEG2方式(弊社製品EMMA2に搭載)などがあります。また、最近では次世代DVD用に高圧縮率のH.264方式(弊社製品EMMA3に搭載)などがあります。
(2007/11)
過渡応答(Transient Response)
FAQ-ID : tech-0603最終更新日 : 2005/06
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一般に、外部から制御系に変化を与えて、その結果が定常状態に達するまでの経過を過渡応答といいます。電気回路では、入力の変化に対して、出力の変化が定常状態になるまでの時間のことです。
たとえば、バイポーラ・トランジスタのスイッチング時間や、ダイオードの逆回復時間は、過渡応答の例です。
トランジスタのスイッチング時間は、「ターンオン時間t
on」と「ターンオフ時間t
off」で規定され、それぞれ入力と出力の電圧/電流が最大振幅の10%、90%の点で測定します。
また、これらを決定するパラメータは、次のとおりです。
| 遅延時間td | : | パルス入力が10%になってから、出力電流が10%に増加(電圧が90%に降下)するまでの遅延 |
| 上昇時間tr | : | 出力電流が10%から90%へ増加(電圧が90%から10%に降下)するまでの時間 |
| 蓄積時間tstg | : | パルス入力が90%になってから、出力電流が90%に減少(電圧が10%に上昇)するまでの時間 |
| 下降時間tf | : | 出力電流が90%から10%へ減少(電圧が10%から90%へ上昇)するまでの時間 |
これらのパラメータは、電流で定義されていますが、入出力波形は慣例的に電圧で表現されるため、出力の概念が反転します(電流が増加すると、電圧が低下)。
これらによって、スイッチング時間は次の定義となります(t
r 、t
f が電流定義であることに注意)。
ターンオン時間t
on=t
d+t
r
ターンオフ時間t
off=t
stg+t
f
ダイオードの逆回復時間は、入力電圧が順バイアスV
Fから逆バイアスV
Rに反転してから、逆電流の最大振幅の10%まで回復するまでの時間t
rrで規定されます。
貫通電流(Through Current)
FAQ-ID : tech-0001最終更新日 : 2003/11
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CMOSデバイスに、ハイとロウの中間の電圧を入力すると発生します。
CMOSは PMOSと NMOSの組み合わせですが、ともにある電圧で完全にOFFとなるのではなく、
中間電位では両方が ON状態となります。
このため、電源からグランドへ電流が突き抜けてショート状態となり、この電流を貫通電流と呼びます。
立ち上がりや立ち下がりの遅い入力では、中間電位の入力時間が長いため、
貫通電流が発生して内部電源が弱くなり、誤動作につながる恐れがあります。
また、未使用のCMOS入力がオープンになっている場合も、入力がアンテナとなってノイズを拾い、
貫通電流が流れる要因となります。
貫通電流はショート状態で発生しますから、劣化を促進させます。
キャッシュ・メモリ(Cache Memory)
FAQ-ID : tech-2302最終更新日 : 2007/02
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CPUが、メモリだけでなく、磁気ディスクやCD-ROMなどの外部記憶装置も含めた広大なデータ領域を頻繁にアクセスすると、長い時間を要して非効率的です。そこで、キャッシュ・メモリという高速アクセスできる内部メモリを用意して、アクセス頻度の高いデータを外部から読み込んで、ここに展開しておきます。通常は、ユーザ・プログラムがキャッシュ・メモリの存在を意識する必要はありません。CPUはまずキャッシュ・メモリをアクセスして、目的のデータがあれば(キャッシュ・ヒット)そのアクセスを行い、目的のデータがなければ(キャッシュ・ミス・ヒット)外部から該当データのあるブロックを読み込んでリプレースし、そのデータをアクセスします。
また、キャッシュ領域でも、さらにアクセス頻度の高いブロックを一次キャッシュとして独立させ、二次キャッシュとの2段構成で、より効率化を図ったマイコンもあります。
キャッシュ・システムではリプレースが発生するので、シングルチップ・マイコンのような、ある程度の容量の内部メモリを高速アクセスすることが基本的な目的のデバイスでは、かえって処理効率が低下するので採用されません。
(2007/02)
共振(Resonance)
FAQ-ID : tech-2003最終更新日 : 2006/11
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振動する物体間でエネルギの授受をするとき、ある振動数で、授けるエネルギと受けるエネルギが等しくなって、エネルギ保存の法則で外部からエネルギが与えられなくても振動を持続するようになり、この現象が
共振です。このとき、外部からエネルギが与えられると、振動が大きくなります。また、そのときの振動数を
固有振動数(Eigenfrequency)と呼びます(Eigenはドイツ語でownの意味)。
振り子やブランコは、運動エネルギと、振れたときに高くなる位置エネルギの間で、エネルギの授受が生じます。固有振動数に合わせてブランコをこぐと、ゆれを持続したり大きくしたりできます。このとき、振幅が大きくなると、ブランコは高い位置まで上がりますが、速度も速くなり、乗っている人の体重にかかわらず、振動数は一定です。この固有振動数は、支点からの距離で決まります。
電気回路では、水晶振動子やセラミック発振子の圧電効果を利用した発振回路や、コイルとコンデンサを用いたLC共振回路が代表的な例です。LC共振回路では、コンデンサ内部に電界として蓄えられたエネルギと、コイル内部に磁界として蓄えられたエネルギが、固有周波数で等しくなって、相互にエネルギ授受ができるので、外部からエネルギ供給がほとんどなくても、電気エネルギの授受(振動)が持続するようになります。このとき、外部から見たエネルギ消費は、配線抵抗R(≒0)での発熱と
電磁波の放射だけです。この状態で、外部からLC共振回路に固有振動数(周波数)の電気振動を与えると、大きな振動(
発振)をするようになります。この原理は、テレビやラジオの同調回路(設定周波数に共振する電波を拾う選局)などに利用されています。
コイルとコンデンサを直列に接続(直列共振回路)すると、固有振動数で互いの電位が相殺されて、外部からはインピーダンスが0に見えます。また、並列に接続(並列共振回路)すると、互いの電流が相殺されて、外部からはインピーダンスが無限大に見えます。LCフィルタは、並列共振回路を利用して、特定の周波数ノイズを選択的に除去するものです。
ここで、
インピーダンスが最小になるのは、リアクタンスが0になるときなので、そのときの共振周波数は次のようになります。
この共振の鋭さをQ値(Quality Factor/Value)で表します。
発振回路ではこれが大きいほど、正確で安定します(LC発振は数十、水晶は数百万)。ただし、Q値が大きくなるにつれて、応答性が悪く、起動に時間がかかります。
(2006/11)
クロス・トーク(Cross Talk)
FAQ-ID : tech-0101最終更新日 : 2004/06
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信号線の変化がノイズとなって、他の信号線に乗ってしまう現象です。
たとえばオーバ・シュートやアンダ・シュートなどのリンギングが発生すると、
信号線間のキャパシタンスによって、ノイズが伝播しやすくなり、
これが信号線のインダクタンスの影響で大きくなります。
クロック・スキュー(Clock Skew)
FAQ-ID : tech-0102最終更新日 : 2004/06
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多段回路などでクロック同期を取る場合、クロック線の引き回しが長くなるクリティカル・パスや、
論理ゲートがクロック線に設置されているゲーテッド・クロックがあると、
クロック遅延を生じて、セットアップ時間やホールド時間を満足できずに、
クロックが正規のタイミングでデータをサンプリングできなくなる現象です。
クロックとリセット(Clock And Reset)
FAQ-ID : tech-1404最終更新日 : 2006/04
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クロックとリセットはマイコンを含めて、デジタル回路では基本的な信号です。
[クロック]
簡単なゲート回路を除いて、デジタルの回路はクロックに同期して動作します。1クロックの間に基本的な処理を行ない、これを繰り返すことで必要な動作を行ないます。このように動作をクロック単位に分けることで複雑な動作を安定して実行させることができます。
コーヒーブレーク
LSIの中では上のような単純なクロックを用いることは稀で、1周期の中で位相が異なる複数のクロックを使い分けるのが一般的です。下に2相の場合のクロック例を示します。このように2つのクロックが重ならないようになっています。
|
このように、クロックは動作の基準となるタイミングとなる信号ですが、それ以外にも以下のような使われ方をします。
- タイマ・カウンタでカウントして必要な時間間隔(インターバル)を得るため
- 入力された信号からノイズをとるため
- 入力された信号のエッジ検出を行なうため
[リセット]
クロックと同様に基本的な信号としてリセットがあります。内部にF/Fや順序回路をもったデジタル回路では電源投入時にF/Fや順序回路の状態が不定となります。これをある状態に初期化するために使用するのがリセット信号です。そのため、リセット信号がきちんとしていないとその後の正常な動作は期待できません。
古いデバイスではリセット信号をクロックでサンプリングしていて、リセット信号の幅として2~3クロック分必要などの規格が定められていたものもありました。そのため、電源投入時に電源電圧が動作電圧になり、クロック発振が安定してから規定された時間経過してからリセットを解除するような手順が必要でした。
最近のマイコンではこのような規格はなくなりました。これは、省電力モードとして、クロックの発振そのものを停止するようなSTOPモードをサポートするようになったからです。STOPモードを解除する手段の一つがリセットですので、クロックがないと受け付けられないようでは使い物になりません。
それどころか、78K0や78K0Sなどのマイコンではリセットがかかるとクロック発振を止めてしまいます。
リセットは、主に電源投入時の初期化のために使用されます。このため、電源電圧を監視してある電圧になるまではリセットをかけるようなリセットICと呼ばれる専用のIC もありましたが、最近ではPOC(パワー・オン・クリア)回路としてマイコンに内蔵されるようになってきています。それ以外では、プログラムの実行が異常になった場合に正常な動作状態に復帰させるためのウォッチドッグ・タイマでもリセットがかけられます。FAQの「
ウォッチドッグ・タイマの基本」も参照ください。
(2006/04)
クロック発振安定時間(Clock Oscillation stabilization time)
FAQ-ID : tech-1501最終更新日 : 2006/05
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[はじめに]
マイコンの動作にクロックは欠くことができないものです。通常は、マイコンに内蔵された発振回路に水晶振動子やセラミック発振子及びコンデンサを接続することで発振させるか、外部で発振させたクロックを供給します。
水晶振動子やセラミック発振子を用いた発振は、一般にインバータに帰還抵抗を付加することで構成した反転増幅器の出力を水晶振動子やセラミック発振子で位相を反転して(180度ずらして)入力に戻すことで実現しています。
[発振安定時間]
発振回路でのクロック発振は発振を開始しても直ぐに安定するわけではありません。水晶振動子やセラミック発振子で決まる周波数が徐々に大きくなりやがて、安定した発振となります。この発振成長期間を発振安定時間とよびます。この間は振幅が小さく、高い周波数の成分がかなり多く含まれており、マイコンを動作させるクロックの規格を満足できません。そこで、発振が安定するまではクロックを使用しないようにする必要があります。
コーヒーブレーク
発振安定時間は使用する発振子の種類や発振周波数、回路のマッチングの状況で異なります。数MHzの発振の場合にマッチングが正しく取れていれば、水晶振動子ではm秒のオーダで、セラミック発振子では100μ秒のオーダで発振は安定します。周波数が低い時計用の32.768kHzの発振では発振安定時間として秒のオーダまでかかることがあります。
|
[発振安定時間の確保]
発振安定時間の確保には2つの方法があり、マイコンによりどちらかになります。1つは、マイコンが自動的に確保する場合と、もう一つは使う側で意識して確保する必要がある場合です。78K0や78K0Sのような8ビットのマイコンでは殆んどマイコン自身で発振安定時間を確保するようになっています。一方、V850では電源投入時やリセットによりSTOPモードを解除するときには発振安定時間はリセット信号の幅により確保する必要があります。
リセット時の発振安定時間をマイコンが自動的に確保する方式は使用する上では簡単ですが、自由度が低くなります。電源立ち上げやリセット解除後のシステムの立ち上がり時間が問題となるようなときには発振安定時間をできるだけ短くしたい場合があります。また、外部からクロックを供給するときのように発振安定時間を確保する必要がない場合もあります。このような場合には、リセット信号で発振安定時間を確保する方法が適しています。
コーヒーブレーク
78K0/Kx2等のマイコンでは、マイコンの起動を早くするために発振安定時間の短い発振器を内蔵し、起動時にはその内蔵した発振器で起動しています。
78K0S/Kx1+では使用するクロックを選択できる機能をもっており、外部からクロックを供給する場合や内蔵の発振器を利用する場合には発振安定時間を確保しないようになっています。
V850でPLLを内蔵したマイコンでは、発振安定時間以外にPLLがロックするまでの時間が必要となります。
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(2006/05)
コレクタ遮断電流(Collector Cut-off Current)
FAQ-ID : tech-1202最終更新日 : 2006/02
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エミッタをオープンとして、コレクタ・ベース間のPN接合に逆方向電圧をかけた時の逆方向電流のことです。
電気的特性の略号表記はICBOです。
(2006/02)
コレクタ接地回路(Common Collector Circuit/Emitter Follower Circuit)
FAQ-ID : tech-0902最終更新日 : 2005/09
コレクタ飽和電圧(Collector Saturation Voltage)
FAQ-ID : tech-1301最終更新日 : 2006/03
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トランジスタのベース電流を大きくしていくと、コレクタ電流はそのh
FE倍流れます。
ところが、いくらコレクタ電流を流そうとベース電流を大きくしてもコレクタ-エミッタ間の電圧はゼロにならないでいくらかの電圧が残ってしまいます。
この電圧をコレクタ飽和電圧V
CE(sat)と呼んでいます。
このコレクタ飽和電圧V
CE(sat)が大きいと、電源電圧の一部がV
CE(sat)にとられ、スイッチング動作ではオン状態の時の残留電圧となります。
特に大電力動作では効率が悪くなり発熱の要因となりますので、このV
CE(sat)はなるべく小さいことが望まれます。
尚、コレクタ飽和電圧V
CE(sat)については下記のFAQでも図示しています。
アナログとディジタルの違いは?
(2006/03)
差動増幅回路(Differential Amplification Circuit)
FAQ-ID : tech-1904最終更新日 : 2006/10
-
オペアンプなどの入力回路に内蔵される差動増幅回路は2つの入力信号の差だけを増幅する為に考案されたもので、下図の様に全く対称的な構成となっています。
2つの入力電圧V1及びV2が等しく、各々の抵抗及びトランジスタが全く等価な特性を有しているものと仮定すると、コレクタ電流I1及びI2は等しく、出力電圧Vo1及びVo2は同じ値となり、差動回路は全くバランスした状態となります。
Vo1 = Vo2 ≒ V+ - Io・Rc/2
次にV1が増大し、Q1の入力電流IB1が増大すれば、I1もそれに従って増加する為、出力電圧Vo1は低下する方向となります。
ところが、I1とI2の総和は常に定電流源Ioの値に等しい為、必然的にI2は減少し、Vo2は増加する方向となる為、Vo1≠Vo2となってバランスが崩れます。この時、差動出力電圧Vo1-Vo2が生じ、この電圧は差動入力電圧V1-V2に比例します。また、V2もV1の増加量と等しく増大したとすれば再び回路はバランス状態となり、差動出力電圧は生じません。
この様に差動増幅回路は、入力2端子間の差電圧(差動成分)のみに感応するという非常に面白い性質を有しています。
(2006/10)
サブルーチン(Subroutine)
FAQ-ID : tech-1901最終更新日 : 2006/10
-
マイコンのプログラミング・テクニックのひとつで、あるまとまった処理プログラムをメイン・ルーチンから参照するようにして、切り出したものです。同じ処理が何度も行われる場合に有効です。サブルーチンの利点としては、プログラム・サイズが短縮できることと、その処理プログラムの変更が1ヶ所で済むことが上げられます。
なお、サブルーチン・コールの命令には、プログラムを参照するCALL命令のほかに、テーブル参照のCALLT命令などがあります。
実際にサブルーチンを参照するには、CALL命令で分岐して、処理の最後にRET命令でメイン・ルーチンに戻ります。このとき、CALL命令でプログラム・カウンタPCの内容を
スタックに退避させ、RET命令でそれをスタックからPCに復帰させます。なお、V850シリーズでは、ハード的なスタック領域の概念がなく、内部のレジスタが退避領域として割り当てられています(JARL(Jump and register link)命令で退避して、JMP(Jump register)命令で復帰)。
こうした一連の動作は割り込みに似ていますが、次のような違いがあり、サブルーチンはメイン・ルーチンの流れの一部(PSWを共有)であるのに対して、割り込みではメイン・ルーチンと独立したまったく無関係な別の処理が行われます。通常、サブルーチンでは、メイン・ルーチンから何らかの情報(引き数)を受けて処理を行い、その結果(戻り値)をレジスタやフラグ、メモリに戻します。
| | サブルーチン | 割り込み |
| 分岐条件 | CALL命令(プログラム同期) | 要求入力受け付け(非同期) |
| スタック退避/復帰内容 | PC | PC+PSW |
| 引き数/戻り値 | あり | なし |
| 復帰条件 | RET命令 | RETI命令 |
(2006/10)
サンプリング(Sampling)
FAQ-ID : tech-2202最終更新日 : 2007/01
-
「標本化」と訳され、あるタイミングでの信号を抽出することです。
ディジタル・サンプリングは、ディジタル信号がハイ・レベルかロウ・レベルかを判定して、回路動作の制御のトリガにしたり、通信では受信データが"1"か"0"かを認識したりするために行われます。
アナログ・サンプリングは、A/Dコンバータでアナログ信号の電圧をディジタルの数値に変換する場合などに行われます。
(2007/01)
ジッタ(Jitter)
FAQ-ID : tech-0404最終更新日 : 2005/01
-
パルス信号が、時間軸方向に揺らぐ現象です。
原因としては、ノイズやディスク装置の回転ムラ、デバイスの応答性のバラツキや、光ファイバ内の反射による位相ずれなどがあります。
サンプリング点を越えるジッタが発生すると、ビット列を正常に再生できなくなります。
スキューは回路遅延によって固定的に発生しますが、ジッタは環境等によって変動的に発生します。
時定数(Time Constant)
FAQ-ID : tech-1306最終更新日 : 2006/03
-
回路定数によって決定される時間的な特性のことで、

(タウ)で表します。また、時間特性なので、tで表すこともあります。
一般には、抵抗Rと容量Cの直列回路(ロウ・パス・フィルタ)に信号の変化を与えてから、RC接続部分の電圧の変化量が定常(最終)値の63.2%に達するまでの
過渡応答(遅延)を意味します。
抵抗R(Ω)と容量C(F:ファラッド)の直列回路にかかる電圧が0VからVo(V)に変化すると、ある時間tに流れる電流はi(t) (A)、容量に蓄えられている電荷量はq(t)(C:クーロン)となります。このときの電圧Voは、次のように表せます。
Vo=R・i(t)+q(t)/C ここで、i(t)=dq(t)/dt
これを電荷量q(t)についての微分方程式にすると、次式が得られます。
Vo=R(dq(t)/dt)+q(t)/C
これを解くと、q(t)は次のようになります。
q(t)=CVo(1-exp(-t/RC))
ここで、容量Cの両端の電圧をV
A(t)とすると、q(t)=CV
A(t)なので、次のようになります。
CV
A(t)=CVo(1-exp(-t/RC))
V
A(t)=Vo(1-exp(-t/RC))
ここで、「
=RC」と定義すると、t=

のときには、V
Aが次の値になります。
V
A(

)=Vo(1-e
-1)≒0.632Vo
したがって時定数

は、V
AがVoの63.2%に達するまでの時間で、抵抗Rや容量Cが大きいと、それらに比例して長くなります。
ちなみにt=2.2

のとき、V
A≒0.9Voとなります。
リセット用のICなどは、この時定数を利用した遅延回路です。
(2006/03)
ジャンクション(接合部)温度(Junction temperature)
FAQ-ID : tech-1203最終更新日 : 2006/02
-
動作状態で許容される接合部の温度のことです。
絶対最大定格の略号表記はTjです。
(2006/02)
シュミット・トリガ(Schmitt Trigger)
FAQ-ID : tech-0405最終更新日 : 2005/01
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ヒステリシス特性を持つバッファのタイプです。
ヒステリシスとは、入力の立ち上がりと立ち下がりに対するスレッシュホールド(スレッショルド)電圧が異なる特性のことです。通常のバッファより立ち上がり/立ち下がりが急峻で、しかも両者のスレッシュホールドの幅が広くなります。したがって、このタイプのバッファは、入力電圧が変動しても出力に影響が少ないため、ノイズに強くなっています。
下図では、赤線が立ち上がりに対する入力電圧のスレッシュホールド、青線は立ち下がりに対する入力電圧のスレッシュホールドで、緑線が入力ノイズの許容電圧範囲です。
進数(n進数:n-adic number)
FAQ-ID : tech-0601最終更新日 : 2005/06
-
数の表記で、どの値で「けた上げ」が生じるかの定義で、これによって使用する数字が決まります。
通常の生活で、わたしたちは10進数(decimal code:通称「デシマル」)を使用しています。これは、0から9の数字を使い、9の次はけたが上がって、10(じゅう)になります。生活上の例外としては、時計(12進、60進)があります。
ディジタルの情報処理では、各けたが0か1の2進数(binary code:通称「バイナリ」)を使用します。これは、ディジタル信号がロウ・レベル(L=0)とハイ・レベル(H=1)の電圧で定義されるからです。
2進では、1の次にけたが上がって、10(イチ・ゼロ)になります。10進の「じゅう」と区別する場合、"10b"または"10B"と表記します。
またマイコンなどの場合、2進数ではけた数が多くなるので、表記する場合は16進数(hexadecimal code:通称「ヘキサ」)が一般的です。2進数の4けたが、16進数の1けたに相当します。
16進では、9以降にアルファベットのAからFをあてて、F(10進の15)の次にけたが上がって、10(イチ・ゼロ)になります。10進の「じゅう」と区別する場合、"10h"または"10H"、"0x10"と表記します。
| 10進 | 2進(バイナリ:b) | 16進(ヘキサ:h) |
| 00 | 0000 0000 | 00 |
| 01 | 0000 0001 | 01 |
| 02 | 0000 0010 | 02 |
| 03 | 0000 0011 | 03 |
| 04 | 0000 0100 | 04 |
| 05 | 0000 0101 | 05 |
| 06 | 0000 0110 | 06 |
| 07 | 0000 0111 | 07 |
| 08 | 0000 1000 | 08 |
| 09 | 0000 1001 | 09 |
| 10 | 0000 1010 | 0A |
| 11 | 0000 1011 | 0B |
| 12 | 0000 1100 | 0C |
| 13 | 0000 1101 | 0D |
| 14 | 0000 1110 | 0E |
| 15 | 0000 1111 | 0F |
| 16 | 0001 0000 | 10 |
10進では、1の位、10の位、100の位....というように定義しますが、それぞれ10
0、10
1、10
2....というけたに相当しています。同様に、2進なら2
0、2
1、2
2....、16進なら16
0、16
1、16
2....というけた取りをします。
たとえば、10進数の"123"(
1×10
2+
2×10
1+
3×10
0)は、それぞれ次のような表記になります。
16進:
7×16
1+
11×16
0 → 7B
2進:
1×2
6+
1×2
5+
1×2
4+
1×2
3+
0×2
2+
1×2
1+
1×2
0 → 1111011
ディジタルの分野では、128や256といった数を目にすることがありますが、これらは2
7、2
8に相当しています。
つまり、8ビット(けた)で1度に処理できる数は256通り(0~255)です。
なお、ディジタル時計や電卓のような、10進数を扱うための演算を「けたごと」に2進で処理する場合があり、これを2進化10進(BCD:Binary Coded Decimal)と呼びます。
たとえば2進演算の結果が"00010111b" (17h) の場合、10進数では"23"に相当します。ですから、10進表示をするには変換が必要となります。これに対してBCD演算では、けた上げを管理して、各けたの演算を0から9 (1001b)の数で行い、"2"と"3"を結果として出力します。したがってBCD演算では、2進数から10進数への変換が不要です。
数詞(Telwoord)
FAQ-ID : tech-0602最終更新日 : 2005/06
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通常の単位系では、k(キロ:小文字)やM(メガまたはミリオン)といった数詞を使用します(例:1km)。これらは10進で、それぞれ103(千)、106(百万)を意味します。
これに対して、情報処理(2進数)で扱う数詞のK(キロ:大文字)やM(メガ)は「2のべき乗」なので、1K=1024(210)、1M=1048576(220)となります(例:1Kバイト)。
数値(number)
FAQ-ID : tech-1204最終更新日 : 2006/02
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デジタル回路で使用する数値は通常nビットの2進数となります。例えば、8ビットであれば00000000~11111111(16進数で表すと0~FF)、16ビットであれば0000000000000000~1111111111111111(16進数で0~FFFF)となります。これらを2進数、および4ビット分を纏めた16進数で表現する場合には問題ないのですが、10進数で表す場合などに注意が必要です。
問題となるのは、数値の範囲です。具体的には、負の数をどのように表現するかの問題です。2進数そのものには正の数や負の数の概念はありません。しかし、自然界に存在するものは負の数値で表現する必要があるものもあります。
一般的に用いられる負の数の表現としては、(2進数の)
2の補数表現があります。これは、0から表現したい値を引くことで計算することができます。
例えば、-100、-10、-1の場合には以下のようになります。
2の補数表現では、加減算はできますが、乗除算を行なうことはできません。このときには、符号と値の絶対値として、符号同士及び絶対値部分同士で演算を行なう必要があります。このような場合には数値を符号ビット+絶対値で表現することになります。
負の数をどのように表現するかは、個々のケースで異なります。特に、アナログ信号とデジタル信号の変換を行なう場合に使用する変換器で負の数の定義が異なる場合があります。
(2006/02)
スキャン(Scan)
FAQ-ID : tech-0406最終更新日 : 2005/01
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一連のデータに対して、順次状態の入出力をすることです。
たとえば、キー入力状態(入力/非入力)を順次取り込むことをキー・スキャンと呼びます。また、CRTやCCDで、画像を横向きの直線データの集合に分割し、これを走査して順次、表示出力/読み取り入力することもスキャンといいます。A/Dコンバータで複数の入力を順次取り込むこともスキャン動作です。
スタック(Stack)
FAQ-ID : tech-0701最終更新日 : 2006/10
-
レジスタの内容を上書きで消失させたくない場合に、一時的に退避させる領域がスタックで、メモリ(RAM)上に割り当てます。
なお、V850シリーズでは、ハード的なスタック領域の概念がなく、内部のレジスタが退避領域として割り当てられています。
CPUのサブルーチン・コールのように、プログラム処理が別アドレスへ分岐する際、元のアドレスへ戻ることを前提にする場合があり、その戻り先のアドレス(プログラム・カウンタ(PC)の値)をスタックに退避させます。この分岐をするのは、割り込みとサブルーチン・コール(CALL命令)のときで、割り込みではPSW(Program Status Word:プログラム実行情報のフラグ・レジスタ)の内容も退避させます。
各処理の最後に次のような復帰命令を実行すると、スタックに退避させたアドレスがPCに復帰して、自動的に元の処理へ戻ります。
割り込み:RETI (Return from Interrupt)命令(PSWも復帰)
サブルーチン・コール(CALL命令):RET (Return)命令
なお、ジャンプ命令やブランチ命令での分岐は、戻ることを前提としていないので、このようなスタック操作を行いません。
また、演算等でレジスタを使用する際、現状のレジスタ値をあとで使用する場合に、PUSH命令でレジスタ値をスタックに退避させます。
PUSH命令に対しては、スタックに退避させたレジスタ値が必要となったときにPOP命令を実行して、元のレジスタに復帰させます。
CPUにはスタック・ポインタ(SP)があり、スタック領域のどこをアクセスするかを管理しています。スタック・ポインタの値をデクリメント(-1)したアドレスにデータがストアされるため、スタック・ポインタの初期値は通常、RAMの「最高アドレス+1」に設定されます。
スタックには、汎用レジスタより多くのデータを格納できますが、読み出しには条件があります。この条件はLIFO(Last-in First-out)と呼ばれる制御で、最後に書き込んだデータが最初に読み出されます。つまり、最初に書き込んだデータの読み出しは最後になります。
(2006/10)
スナバ回路(Snubber Circuit)
FAQ-ID : tech-1004最終更新日 : 2005/12
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スパイク・ノイズを吸収する回路で、抵抗とコンデンサを直列に接続したものです。
スパイク・ノイズは、回路のインダクタンス分によって、電流変化時に起こる逆起電力が原因となって発生します。電流によって、右ねじの法則(アンペールの法則)に従った磁界が発生し、電流変化でその磁束の変化が起こると、次のような逆起電力による電圧が発生します。
dV=-dΦ/dt(Φ:磁束)
電球が、消灯時に切れやすいのは、このためです。
誘導性負荷の電源のON/OFFでは、スパイク・ノイズが発生しやすいので、スイッチやリレーにスナバ回路を接続して吸収します。
(2005/12)
スミス・チャート(Smith Chart)
FAQ-ID : tech-2102最終更新日 : 2006/12
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RF(Radio Frequency)やマイクロ波の
インピーダンス整合の設計に用いられる、円形のインピーダンス・チャートです。横軸はインピーダンスZの実部(抵抗成分)で、縦軸が虚部(リアクタンス成分)を表します。左端はZ=0(全透過)、右端はZ=∞(全反射)に相当します。また、周囲に表示している角度は、
電圧反射係数の
位相θ(ANG.: angle)です。中心Z
0は、負荷と伝送路が整合した状態に相当し、通常は50Ωですが、下図のインピーダンス・チャートでは、入力インピーダンスを基準に正規化して1.0で表現しています。
中心からの
距離ρ(MAG.: magnitude)が、反射量の大きさです。
たとえば、50Ωの負荷に直列にコイルLを接続した場合、Lのインダクタンスが大きくなるのに伴って、軌跡が∞に近づきます。
また、50Ωの負荷に直列にコンデンサCを接続した場合、Cの容量が小さくなるのに伴って、軌跡が∞に近づきます。
なお、スミス・チャートには、インピーダンス・チャートのほかに、横軸のスケールはそのままで、左右反転(180°逆位相)して
アドミタンスY(インピーダンスの逆数)を表現する
アドミタンス・チャートや、両方を重ねた
イミタンス・チャートがあります。並列回路では、アドミタンス・チャートが見やすくなります。
たとえば、50Ωの負荷に並列にコイルLを接続した場合、Lのインダクタンスが大きくなるのに伴って、アドミタンス・チャートの軌跡が0に近づきます。
また、50Ωの負荷に並列にコンデンサCを接続した場合、Cの容量が大きくなるのに伴って、軌跡が∞に近づきます。
イミタンス・チャートは、直列と並列を両方表現する場合に利用されます。
なお、リアクタンスはj(ωL-1/ωC)なので、ω=2

fよりインピーダンスは周波数fによって変化します。
スミス・チャートは、
Sパラメータの周波数特性を表すのに用いられ、周波数の変化に対するインピーダンスの軌跡がプロットされます。
(2006/12)
スリー・ステート(Three State)
FAQ-ID : tech-0506最終更新日 : 2005/05
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ハイ・レベル、ロウ・レベル、ハイ・インピーダンスの3つの状態を可能とするディジタル出力です。
ハイ・インピーダンスには、出力を遮断するだけの場合と、入力になる場合があります。
トライステートは同義語ですが、ナショナルセミコンダクター社の商標なので、当社では使用していません。
ダーリントン接続(Darlington Circuit)
FAQ-ID : tech-2303最終更新日 : 2007/02
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2つのバイポーラ・トランジスタのコレクタ同士を接続し、さらに一方のエミッタを他方のベースに接続した回路です。これによって、全体を1つのトランジスタのように動作させることができ、電流増幅率
hFEは、2つのトランジスタのh
FEの積となります。
さらに多段接続をすれば、それにともなって電流増幅率を大きくすることができます。
(2007/02)
ダイナミック動作とスタティック(Dynamic Operation and Static)
FAQ-ID : tech-1401最終更新日 : 2006/04
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一般に存在するものは状態が安定して、いつでも同じように確認できる(スタティック)ものが殆どです。ところが、人間の目は高速に変化するものには追従できません。一般に70Hz以上の変化では違いを認識できないようです。
[ダイナミック動作]
この特性を積極的に利用したのが蛍光灯などの照明やテレビなどで用いられているダイナミックな動作(ダイナミック表示)です。
蛍光灯は商用電源の周波数が50Hzの地区ではその倍の100Hzで点滅を繰り返しています。これは、下のグラフで模式的に示すように、+のピークと-のピークで明るくなり、0V付近では消えるからです。人間の目には一様に光っているように感じるのは速い変化を認識できないからです。
コーヒーブレーク
人の感覚には個人差があります。また、年齢により変化します。そのため、蛍光灯のちらつきが気になる人もいます。そこで、蛍光体の残光時間を長くすることでちらつきを抑えたものもあります。中には電気を切っても暫くは光っているホタルックのような製品もあります。
最近は商用電源周波数ではなく、20~50kHzでのスイッチングを行なって高い周波数で点灯させるインバータ照明も多く使われてきています。可聴周波数以上の周波数で点灯させるので、ちらつきはなく従来の蛍光灯のような点灯の遅さもありません。
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[表示器でのダイナミック動作]
CRT方式のTVでは1本の電子ビームが画面前面の蛍光体を横方向に(走査線と呼ばれる)移動しながら画面を表示させています。通常のTV放送(SD:Standard definition)では1画面分(フレーム)525本の走査線の半分を約1/60秒で表示しています(これをフィールドと呼び、奇数フィールドと偶数フィールドで1つの完全な画面を構成します)。
瞬間的に電子ビームが当たっているのは点(上の図で赤く示したところ)だけですが、蛍光体が暫くは光り続ける(ピンクで示したところ)ので、ちらつきが感じられません。(カメラやビデオで撮影すると、暗くなっているところがわかります。)
LCDのTVではCRT方式のような点(ドット)ではなく、横方向の複数のドットが同時に表示されます。これを縦方向に順番に切り替える(ダイナミックに)ことで画面を表示させます。横640ドットで縦が480ラインの画面では、これをスタティックに表示させるには約32万本の信号線が必要です。これをライン単位でダイナミックに表示させることで、1120本(640本+480本)の信号線で済みます。
TVのようにドットでの表示ではなく、例えば電卓のように決まりきった数字を表示するだけのセグメント形式の表示ではセグメント信号と桁を示す信号の組み合わせで表示を制御します。左下の例は各桁ごとに表示するものです。この例ではセグメントの駆動に7本の信号線を使用し、桁の選択に4本の合計11本の信号線を使用します。右下の例では、2桁ずつ表示するもので、セグメントの駆動には14本の信号線使用します。
[ダイナミック表示の制御]
上記のセグメント表示の例について、その制御をタイミング図で示します。まず、1桁目のセグメント表示データをセグメント信号に出力し、その後に1桁目選択信号を出力します。これで一桁が表示されます。次に、2桁を表示するために、1桁目選択信号を切り、セグメント信号のデータを2桁目のセグメント表示データに変更します。その後に、2桁目選択信号を出力して2桁目を表示します。このように桁の切り替えの際に選択信号が出力されない期間が存在するのは表示のにじみをなくすためで、この期間をブランキング期間と呼びます。ブランキング期間はLEDや蛍光表示管では必須ですが、LCD表示ではLCDの表示速度が遅く、追従できないので必要ありません。
このように、時間ごとに表示する桁を順番に切り替えることで表示することを時分割表示と呼びます。分割の数を増やすと、信号線の数を少なくできますが、表示している期間が短くなります。このため、表示しているところと表示していないところの差(コントラスト)が低くなります。これを避けるためには、大きな電流を流して、できるだけ表示を明るくする必要があります。
コーヒーブレーク
上記の表示タイミングは考え方としてはいいのですが、実際の信号波形としては注意が必要です。セグメント信号を正論理とすると、LEDの場合にはカソードコモン型を使用して、桁選択信号(コモン信号)は負論理にする必要があります。つまり、セグメント信号からコモン信号に電流が流れ点灯します。(右の図)
蛍光表示管では、セグメント(光る部分)は陽極になります。桁信号になるのが、グリッド電極で、電流はカソード(陰極)とセグメントの間を流れます。電流が流れるには陽極とグリッド電極が共に陰極に対してプラスになる必要があります。両方がプラスになると陰極のヒータから電子が出て、セグメント電極に向かい、そこで発光します。
LCD(液晶)の場合には、電極の間に電圧がかかれば、液晶の配列がねじれて光の透過のしかたが変化します。LEDでは逆方向には電流が流れないのですが、LCDではかける電圧の極性が変わっても同様の変化があるので、非選択状態で注意が必要です。そのために、フル振幅の電圧以外に中間的な電圧を加えられるようにしておきます。表示させる場合にはフル振幅の電圧がかかり、表示しない場合には中間的な電圧がかかるようにします。このように、LCDをドライブするには2つの電圧では不足するため、LCDを通常のポートを使ってドライブすることは困難です。
また、電圧をかける方向をいつも同じではなく、逆転させる必要もあります。駆動波形の例を以下に示します。差分電圧で赤く示された部分が表示される部分です。
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(2006/04)
タイミング・チャート(Timing Chart)
FAQ-ID : tech-2203最終更新日 : 2007/01
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電気信号の電圧や電流が、時間とともにどのように変化するかを表すグラフで、通常は電圧のタイミング・チャートが用いられます。表現については、オシロスコープの波形をイメージすれば、分かりやすいです。たとえば次図のような、マイコンがデータをリードするというディジタルのタイミング・チャートの場合、次のような動作を表します。
(1)マイコンがアドレスを出力すると、このアドレス信号と、これをデコードして生成した選択信号(CS/やCE/)が、メモリかI/Oデバイスに入力される。
(2)マイコンがリード・ストローブ信号RD/をアクティブ(ロウ・レベル)にする(SRAMではOE/入力)。
(3)アクセス対象のメモリかI/Oデバイスが、データを出力して11ns後に確定する(メモリでは、これをアクセス時間と呼ぶ)。
(4)マイコンがRD/をアクティブにしてから15ns後に、インアクティブに戻す。
(5)ここでマイコンは、データがハイ・レベル(VIHの範囲内)かロウ・レベル(VILの範囲内)かをサンプリングして取り込む。
(6)アクセス対象のデバイスが、RD/のインアクティブから2ns後にデータ出力を遮断する。
以上の動作により、マイコンのリード動作に対して、データのセットアップ時間が4ns、ホールド時間が2nsになります。マイコンの規格が、それぞれこれらの時間以内(MIN.規定)なら、正常にデータをリードできることになります。
【ティー・ブレイク】
データの保持については、ホールド時間とは別に、バス・フロート遅延時間があります。これは、リード・ストローブ信号がインアクティブになってから、データ線がフローティング(Hi-Z)状態になるまでの時間で、高速システムでは次のバス・サイクルとの衝突の原因となることがあります。高速のマイコンでは、このような状態を避けるために、バス・サイクルの最後にアイドル・サイクルを挿入することがあります。
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(2007/01)
チェック・サム(Check Sum)
FAQ-ID : tech-2401最終更新日 : 2007/03
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チェック・サムはデジタル通信やコンピュータにおける誤り検出(エラー検出)手法の一つです。nビット毎のデータを加算し、その合計を誤り検出用データとして追加します。デジタル通信では、その誤り検出用データを含めて全データを送信し、受信側でnビット毎のデータを加算し、その結果と誤り検出用データと照合することによって、誤りを検出します。また、合計を誤り検出用データとするのではなく、その合計の2の補数を誤り検出用データとすることによって、受信側でこの誤り検出用データまで加算し、その結果の全ビットが”0”かどうかで誤りを検出します。
例えば、"0xF001F102F203F304F405F506F607F708"の16バイトのデータを8ビット毎に加算する(オーバーフロは無視)と、"0xC0"になります。そして、その2の補数を取ると、"0x40"になるので、"0xF001F102F203F304F405F506F607F70840"の17バイトのデータにして、送信します。受信側で8ビット毎に加算し、その結果を確認し、"0x00"なら誤りがなかったことになります。
このチェック・サムは、ROM内蔵のマイコンの
ROMコード発注時のフォーマットの中で使用しております。
(2007/03)
チャタリング(Chattering)
FAQ-ID : tech-0201最終更新日 : 2004/08
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手動スイッチによる入力で、接点の振動によって、短時間にON/OFFを繰り返す現象です。
リセット入力やカウンタ入力などでは、誤動作の原因となることがあります。
通常は、RC回路とシュミット・トリガ・バッファの組み合わせなどで除去します。
下記対策回路のダイオードは、電源OFF時にバッファ入力の絶対最大定格を越えないよう、コンデンサのチャージを放電するためのものです。ダイオードとコンデンサの間の抵抗は、大容量で低ESRのコンデンサを使用する場合に、ダイオードとコンデンサを保護する電流制限用に必要となります。スイッチON時のロウ・レベルを確保でき、バッファを保護できるような低抵抗で制限してください。
デイジ・チェーン(Daisy Chain)
FAQ-ID : tech-0507最終更新日 : 2005/05
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あるデバイスがマスタとなり、これに同種のスレーブ・デバイスを直列(出力を次段の入力)に接続する接続形態です。ひな菊(デイジ)をつなぐ、子供の遊びに由来しています。
デイジ・チェーンでは、各デバイスの割り込みの優先順位を簡易的に決定できます。
ただし、信号が直列に伝わるので遅延が大きいため、低速のシステムに使用されます。
デコーダ(Decoder)
FAQ-ID : tech-0301最終更新日 : 2004/10
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デコーダはエンコード(コード化)で圧縮した情報を元に戻す機能です。
ソフト的には、エンコードしたJBIG(FAX)やMPEGのような画像データを再現する技術があります。
ハード的には、マイコンが出力するアドレスに従って、アクセスするメモリやI/Oデバイスを選択するアドレス・デコーダが、例としてあげられます。
マイコン・システムでは、使用するメモリやI/Oデバイスが必要とするアドレスをマッピング(割り振り)しますが、各アドレス空間を定義するのがアドレス・デコーダです。
たとえば64Kのアドレス空間を持つマイコンなら、65536本の選択信号が必要となり、現実的ではありません。
そこで16本(A15-A0)の"0,1"の組み合わせにエンコードして、これを選択信号に戻すのがデコーダです。
たとえば上図で、マイコンに接続するデバイス#0のアドレス空間が0000H-03FFH(1K)、デバイス#1のアドレス空間が0400H-07FFH(1K)とします。
デコーダは各領域のアドレスに対して、それぞれ#0,#1をアクティブにします。
たとえば、アドレス0200Hなら#0、アドレス0600Hなら#1がアクティンブになります。
ここで、各デバイスが持っている物理アドレスは0000H-03FFHです。
これを2進数で表すと0000 00xx xxxx xxxx (x=0 or 1)ですから、必要なアドレス線はA9-A0となり、A10をデコードすれば#0,#1を選択でき、A10=1で#1をアクティブにすれば、論理的には0400H-07FFHのアドレス空間に割り当てることになります。
つまり、A10とその反転信号で、#0と#1のアクセスを選択できることになります。
このように、接続デバイスの物理アドレスを共通アドレスとして、それより上位のアドレス線をデコードして、各デバイスを選択します。
このため、回路の規模と構成は、接続デバイスとその数によって異なります。
メモリとI/Oを区別するマイコンでは、識別信号でメモリとI/Oを分けます。
また、リード信号かライト信号で、選択しているデバイスのアクセスを決定します。
デジタルTV放送(Digital Television Broadcast)
FAQ-ID : tech-1402最終更新日 : 2006/04
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50年間続いたアナログ信号によるテレビ放送に対し、デジタル信号で行うテレビ放送のことです。
通信衛星を使ったBS/CSデジタル放送は、それぞれ2000年12月/2002年7月にスタートし、地上デジタル放送は2003年12月に関東、中京、近畿の一部でスタートしました。
日本では、2011年7月にアナログ放送を終了させて、完全デジタル化に移行しようとしています。
デジタルテレビジョン放送の規格概要の一覧を次表に示します。
(2006/04)
デシベル(Decibel:dB)
FAQ-ID : tech-1801最終更新日 : 2006/10
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電気工学や音響工学などで、入出力の関係を表すのに用いられる無次元単位です。具体的には、入出力比の常用対数を10倍して、利得(ゲイン)を表します。
G=10log
10(出力/入力)
たとえば、電力利得が1000なら、次のようになります。
G
P=10log
101000=10log
1010
3=30(dB)
ただし、電力は電圧の2乗に比例(10log
10A
2)するので、電圧利得の場合には20倍で表します。
G
V=20log
10(出力電圧/入力電圧)
常用対数で表すため、増幅の場合は正となり、減衰の場合は負となります。
なお、音の場合には、音圧レベルの比を使用します。たとえば防音効果を示す場合、音源(入力)と集音側(出力)の音圧レベルが1000:1とするなら、次のようになります。
G=10log
10(1/1000)=10log
10(1/10
3)=10log
1010
-3=-30(dB)
入出力の電圧の比をデシベルを用いて表示することで、表示桁数を下表の様に圧縮し表示することができます。
(例)電圧
| 入出力比〔倍〕 | デシベル〔dB〕 |
| 1000 | 60 |
| 100 | 40 |
| 0.1 | -20 |
| 0.01 | -40 |
更にはデシベル表示を用いた場合、増幅率を簡単に計算できます。
以下にその事例を示します。
〔複数増幅器接続の事例〕
下記の様に複数増幅器(オペアンプ)を接続させた場合、各々増幅器での増幅率をデシベルによる表現を用いれば、加算により全体の増幅値を求めることが出来ます。
コーヒーブレイク
人間の感覚は変化に対しては敏感で、変化しないものに対しては鈍くなります。
また、自然界の現象も相対的な変化が主です。このため、リニアな目盛りよりは対数で表した方が比較的この感覚に合います。そのため、デシベルでの表記がいろいろなところで使用されています。
尚、デシベル自体はあくまで数値の比ですが、絶対的な値を表したいとき、例えば電力の大きさを表したい場合にはdBの後ろにmをつけてdBmとして表す(mW単位にて)ことがあります。この他にdBV、dBμとの表現により電圧を表します。
〔例〕
10dBm=10mW、20dBV=10V、20dBμ=10 μV
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(2006/10)
デッドロック(Dead-lock)
FAQ-ID : tech-0508最終更新日 : 2006/10
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プロセッサが暴走したり、あるリソースに対する複数のアクセスが競合したりして、外部からの制御が出来なくなる状態で、ハングアップ(Hung-up)とも呼ばれます。
複数のタスクで構成されたソフトウエアでは、あるタスクが必要なリソースが確保できないときに、開放待ち状態になります。この場合、リソースが開放されれば、そのタスクを実行できる状態となるので、これだけではデッド・ロックが発生しません。デッド・ロックになるのは、次のケースです。
タスク1とタスク2がある処理をするときに、ともにリソースAとリソースBを確保するとします。このとき、リソースを確保する順番が、タスク1は「リソースA→リソースB」、タスク2は「リソースB→リソースA」で、2つのタスクが同時に処理を行えば、デッド・ロックが発生します。
この場合、タスク1はリソースAを確保した状態でリソースBを確保しようとしますが、タスク2がすでにリソースBを確保した状態でリソースAを確保しようとしている状態が考えられます。このとき、タスク1とタスク2は、1つのリソースを確保した状態で、もう1つのリソースが開放されるのを待ちます。ところが、待ち状態になった2つのタスクが確保しているリソースを開放しないかぎり、次のリソースを確保することはできませんので、2つのタスクは永久にリソース待ち状態から抜け出すことができません。
(2006/10)
デプレッション(Depletion)
FAQ-ID : tech-0509最終更新日 : 2005/05
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MOS FETのタイプのひとつで、ゲート電圧が0Vでドレイン電流が流れる特性を持ちます。
今日では、
エンハンスメント形が一般的です。
ゼロ・バイアス時の電流で、製品をランク分けします。
デューティ比(Duty Cycle)
FAQ-ID : tech-0905最終更新日 : 2005/09
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クロックなど一定周期の信号について、周期に対するアクティブ・レベル幅の比(t
ACT/t
CY)をデューティ比と呼びます。パーセンテージで表し、デューティ50%というのは、アクティブ・レベルとインアクティブ・レベルの幅が等しいことを意味します。
クロックなどで回路を駆動する場合、デューティ比が0%や100%に近いと、一般に正常動作ができないので、ハイ・レベルとロウ・レベルの最小幅を規定しています。
なお、デューティ50%のクロック信号は、必要な周波数の倍の周波数のクロックをフリップ・フロップで2分周すれば得られます。
電気角と機械角(Electric Angle and Mechanical Angle)
FAQ-ID : tech-2502最終更新日 : 2007/06
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ステッピング・モータ用ドライバが、ステッピング・モータのコイルに流す交流電流の角度のことを電気角と言い、それによって、実際にモータが回転する角度を機械角と言います。
例えば、8極2相で、36枚の小歯を持つステッピング・モータの場合、ある極に交流電流を一周期分(電気角を360度)流した時、実際にモータは360度÷36枚=10度(機械角)回転します。
(2007/06)
電源/グランド・ノイズ(Noise on Power/Ground)
FAQ-ID : tech-0103最終更新日 : 2004/06
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基板の電源/グランドの配線パターン上の電流分布は均一ではありません。
電源供給部から遠い個所や、配線パターンが細い個所では、
デバイスの動作によって電荷密度が低くなることがあります。
通常は電源供給部やICの電源とグランドの間にバイパス・コンデンサ(パスコン)を設置して、
電圧降下を回避します。
これが不十分だと、バスの同時動作(all 1 → all 0)
など大電流が流れるタイミングで電源の瞬断が発生して、誤動作の原因となることがあります。
電源シーケンス/パワー・シーケンス(Power Sequence)
FAQ-ID : tech-3001最終更新日 : 2008/05
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電源の投入/遮断の順序や時間間隔といった手順のことです。異なる電源電圧で動作するデバイスが基板上に混在する場合や、複数の装置を接続する場合にかかわります。時間間隔については、デバイスによっては規定されていて、基板上の異電源デバイスの電源投入で問題となることがあります。
順序について一般的に、電源投入はメインフレームが先で周辺があと、電源切断は周辺が先でメインフレームがあとです(入力信号の機能によっては、逆になることもあります)。つまり、制御側が被制御側の状態を確定させておく手順にします。
なお、アナログ・デバイスでは特に問題となりませんが、MOSなどのデジタル・デバイスでは注意が必要です。それは、一般にMOSデバイスの
絶対最大定格で、入力電圧の最大値が「V
DD+0.3V」などと規定されているからです。一方のデバイスの電源だけがONの状態では、その出力信号がハイ・レベルの場合に、接続されている電源OFF(V
DD=0V)のデバイスの定格を越えるので、破壊や劣化の原因となります。また、この状態で電源OFFのデバイスの電源をONにすると、
ラッチアップによるデッドロックが発生する可能性が高くなります。ラッチアップも劣化促進の要因になります。
ただし、入力電圧の最大値が「+6.5V」などの絶対値で定義されている高耐圧バッファの場合、いずれの問題もありません。また、入力の定格電圧以下のロウ・レベルが出力側で保証されている場合も問題もありません。
インタフェース規格で電源シーケンスや回路が定義されていれば、こういった問題に対応しています。
ホット・プラグインに対応したUSBなどもそういった例です。規格で定義されていないインタフェース接続をする場合、出力側をオープン・ドレーンにして、入力側を終端抵抗で
プルアップやプルダウンするなどの対策があります。
このとき、電源OFFのデバイスの出力はフローティングなので、ノイズの影響によって、電源ONのデバイスの入力バッファに
貫通電流が流れる可能性があります。このため、このラインは抵抗でプルダウンすることが理想的です。
ここで、プルアップでは、電源OFFのデバイスの出力がダメージを受けます。電源ONのデバイスへの入力の初期値をハイ・レベルにする必要があれば、電源OFFのデバイスの出力にプルアップを許容する高耐圧バッファを選定してプルアップする必要があります。
なお、オープン・ドレーン出力は電圧を発生させないので、この対策は電源電圧が異なるデバイスの接続での
トレラントとしても有効です。
また、オープン・ドレーンでなくCMOS出力を受ける場合、ショットキィ・バリア・ダイオードのように順方向電圧V
Fの低いダイオードと電流制限抵抗でOFFの電源(0V)へ電流を流して保護することができます。ノイズ対策として、基板上の信号線とグランドの間にコンデンサを設置する場合、
突入電流への対策としてこの回路が用いられますので、共用することができます。
両デバイスの電源がOFFの状態では、MOSの入力と出力が
ハイ・インピーダンスなので、配線がアンテナとなります。このため、ノイズの多い環境では、デバイスの劣化を促進させる可能性があります。したがってこのような環境では、単一電源のMOSデジタル回路でも、こういった対策回路が有効となります(ノイズは電源の立ち上がりより、かなり
時定数が短いので、抵抗よりダイオードの方が効果的)。
ただし当然ながら、正常動作をさせるための
ノイズ対策も必要です。
また、ノイズ環境が良好な場合には、MOS FETを利用して、あとで起動するデバイスの電源でインタフェース線をスイッチングすれば、電気的に分離することができます。
(2008/05)
電源とグランド(Power Supply and Ground)
FAQ-ID : tech-1602最終更新日 : 2006/06
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ICの電源端子には、VCCやVDDがあります。また、グランド端子には、GNDやVSSがあります。
VCCはバイポーラICの内部で、コレクタ同士を接続(C-C)していたことから、このように呼ばれています。
また、VDDはNMOS ICの内部で、ドレイン同士を接続(D-D)していたことから、このように呼ばれています。同じくNMOS ICの内部で、ソース同士を接続(S-S)していたことから、グランドはVSSと呼ばれています。これらは2電源ICだったころのなごりですが、1電源のCMOSになっても、NMOSでの表記を継承しています。グランドについては、バイポーラICと同じGND表記が一般的となっています。
なお、メモリについては、JEDEC(米国の業界団体)で端子名を定義しており、VCCが使用されているので、CMOSであってもこれに準拠して、慣例的に電源端子をVCCと表記しています。
つまり、製品によって表記を変えているだけで、電源とグランドとしての位置づけは同じです。
(2006/06)
電源電圧と動作クロック(Operation Voltage and System clock)
FAQ-ID : tech-1502最終更新日 : 2006/05
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電子回路は使用する電源電圧により動作速度が変化します。一般に、同じ製造プロセスで製造されていれば、電源電圧が高いほど高速で動作できます(これまでは、製造プロセスが微細化するほど高速動作が可能でした)。
昔のロジック回路は長いこと5Vでの動作が大半でしたが、その後3.3Vとなり、現在ではいろんな電源電圧で用いられています。
最近のマイコンではCMOS化されたことで、1.8Vや2.3Vから5.5Vまでと広い電圧範囲で動作するようなものもあります。
コーヒーブレーク
通常CMOSのロジックICは広い電圧範囲で動作します。昔の4000シリーズではTTLが5Vだけで動作していたときにも5V~15Vで動作可能でした。
初期のマイコンでも内部の動作電圧は12Vで、外部とのインタフェースをTTLに合わせて5Vにしていました。この当時はマイコンも単なるCPU機能のLSIで、外部の各種ICと組み合わせる必要があったので電源を使い分ける必要がありました。シングルチップマイコンになると、外部のICとインタフェースが必要なくなり、自由に電源電圧を選べるようになってきています。初期のシングルチップマイコンでは、今では殆んど見かけませんが、P-ch・MOS構造のもの存在し、10V程度の電源電圧で動作していました。また、N-ch・MOSのものや初期のCMOSのシングルチップマイコンでは5V動作でした。プロセスの微細化により動作する電源電圧は低くなり、1.8Vで動作するものもあります。
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そのため、マイコンによっては電源電圧に応じて最高動作周波数が何通りか決められているものもあります。また、最高動作周波数と別に発振回路の発振可能周波数も電源電圧により異なる場合があります。
マイコンの動作クロックとしては、入力された(または発振した)クロックを複数の分周比で分周したものの中から切り替えて選べます。通常は低い周波数のクロックで起動するようになっているので、電源電圧を検出できれば、電源電圧に応じて適した周波数をソフトウェアで選択すればよいことになります。
ところが、発振周波数は使用する発振子で固定されてしまいます。つまり、発振周波数に対応した電源電圧になるまでマイコンが動作しないようリセットをかけておくなど、ハードウェアで対策しておく必要があります。FAQの「
クロックとリセット」も参照してください。
(2006/05)
電磁シールド(Electromagnetic Shield)
FAQ-ID : tech-2801最終更新日 : 2007/12
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金属箱や金属板、金属メッシュによって
電磁波を遮蔽し、
EMIやEMSを回避する方法です。電磁波がこれらのシールド材を通過しようとすると
渦電流が発生し、電磁波を打ち消そうとします。
一般には、シールド材を接地することによってグランド電位とし、遮蔽効果を高めます。
テレビとアンテナの接続などに使用される同軸ケーブルは、芯線が導線メッシュに覆われているので、シールド線になっています。
なお、電磁シールドには、次のような留意点があります。
- ノイズ発生源のシールドは、ノイズを受ける側のシールドより重要だが難しい。
- 完全にシールドしないで弱い部分があると、そこにエネルギが集中する。
- 金属箱や金属板は、金属メッシュより放熱効果が低い。
したがって、電磁シールドは絶対的なものではなく、ノイズ対策の一手段なので、ノイズが発生しにくい根本的な対策や、他の方法と組み合わせることが望ましいといえます。
(2007/12)
電磁波と電波(Electromagnetic Wave and Electric Wave)
FAQ-ID : tech-1802最終更新日 : 2006/09
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音や光と同様に、電気の振動は、水面の波紋のように、波となって広がります。このとき、電流によって生じる磁界が、直交する電界を発生させ、この電界によって直交する磁界が生じ、これらが連鎖して空気中に放射されたものが電磁波です。
電波は、赤外線より波長が長い電磁波のことです。電波法では、3THz(=3000GHz)以下の周波数の電磁波を電波と定義しています。電波の単純なものは平面波で、電界と磁界の波が、互いに直交しています。
自由空間での電波の伝搬速度は、光に等しく30万km/sです。つまり、周囲4万kmの地球を1秒に7周半する速さです。なお、電波は周波数によって、次のように分類されています。
実際には、光も電磁波の1種です。このため、光の波長ごとの屈折率の違いで虹が見られるように、電波も波長によって伝達特性が異なります。
たとえば、ラジオで使用しているMFやHFでは、地表と電離層の間で反射を繰り返して、地球を回りこんで伝わります(地上波)。これに対して、衛星放送で使用しているマイクロ波では、直線性が強いため、地平線や水平線の先には回りこみません。また、電離層を突き抜けるので衛星に届け、衛星から地球の裏側へ伝えることができます。
【ティー・ブレイク】
AMラジオは、数百kHz程度の搬送波に音声を載せて送信しています。つまり、この程度の周波数でも、電波として利用されています。マイコン・システムでは、数MHz以上(早いものは数百MHz)のクロック・スピードで動作していますので、電波発生の可能性があり、これはノイズの原因となります。
こういったノイズ源となる例はスパーク・ノイズにも多く見られ、ヘア・ドライヤのモータや、2輪車のエンジン、雷などの影響で、AMラジオからノイズ音が出たり、テレビの画像にちらつきが出たりします。また、電池点火式の石油ストーブが、2輪車のスパイク・ノイズで点火してしまい、火災を起こす事故なども起きます(電池ははずして収納しましょう)。
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(2006/09)
電磁誘導(Electromagnetic Induction)
FAQ-ID : tech-2002最終更新日 : 2006/11
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磁束が変動する環境にある導体では、その変化に比例して電位差(起電力)が生じる現象です。これは、容量の単位
ファラッドの語源になった、イギリスのマイケル・ファラデーが発見したものです。
この起電力は、磁束変化を妨げる電流を生じる向きに発生(
レンツの法則)し、その大きさは
ノイマンの定理によって、次のように表されます。
V=-d
/dt
電気回路では、この起電力がノイズ源となります。
また、この磁界をもとに
電磁波が発生し、離れた場所にも
ノイズの影響を与えます。
なお、誘導性負荷を駆動する電圧が変化すると、それに伴う電流変化によって磁束変化が生じ(
アンペールの法則)、電圧変化とは逆向きの逆起電力がサージとなって発生します(インダクタンスが大きく、電流変化が急激なとき、10倍程度になることもある)。これが誤動作やデバイス破壊の原因となる程度のものであれば、ダイオードなどによるサージ吸収回路が必要です。
電磁誘導を利用した部品にコイルがあります。
コイルに大電流を流すと、強力な磁場が発生します。ここに電気を通しやすい鉄やステンレスなどの金属を置くと、電磁誘導で金属内に
渦電流が発生して、金属の抵抗によって発熱(
ジュール熱)します。この原理は
電磁誘導加熱(IH:Induction Heating)と呼ばれ、IHクッキング・ヒータなどの調理器に応用されています。
【ティー・ブレイク】
抵抗での電力消費(W)による発熱をジュール熱と呼びますが、その単位はJ(ジュール)です。
物理的な熱量の単位はcal(カロリ)ですが、1カロリとは1mlの水の温度を1℃上昇させる熱量です。
ここで、両者には次の関係があります。
1cal=4.2J または 1J=0. 24cal
ダイエット運動で汗を流している人は、熱放射によって確実にカロリ消費をしているのです。
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またチョーク・コイルは、自己誘導インダクタンスを大きくして、直流を通すけれど、交流を通さないようにしたもので、フィルタや
EMC対策に利用されます。
トランス(変圧器)では、相互誘導インダクタンスを利用して、あるコイルの電流の変化で、隣接するコイルに誘導起電力を生じさせています。これにより、相互の巻数に比例して、交流電圧の昇圧や降圧ができます。
V1:V2=N1:N2
身近なトランスとしては、携帯機器などの電源のACアダプタや充電器に内蔵したものや、電柱の送電(AC6600V)から家庭へ引き込む(AC100/200V)ための変圧をする柱上トランス(電柱に設置されている円筒形のもの)があります。
なお、電流容量が小さいACアダプタでは、シリーズ・レギュレータやスイッチング・レギュレータによる安定化回路がない場合があります。
(2006/11)
同期(Synchronization)
FAQ-ID : tech-2204最終更新日 : 2007/01
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待ち合わせ制御や順序制御によって、複数の事象が同時に発生したり変化したりすることです。たとえばクロック同期では、複数の機能ブロックが共通のクロックを基に動作することによって、ブロック間を同期化させます。
シリアル通信を例にあげると、クロック同期やキャラクタ同期で、送信側と受信側を同期化してデータを転送しています。クロック同期では、たとえばマスタ・デバイスが基準クロックをスレーブ・デバイスに出力して、双方でこれに同期した送受信動作をします。
またキャラクタ同期では、送信側と受信側の転送レートを合わせておき、送信側が特定のキャラクタ・パターンを送信して、受信側がこれをフレームの開始と認識し、双方でそれに続くデータ列を送受信します。
なお、UART(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)の通信方式は調歩同期と呼ばれますが、あくまでもAsynchronousなので、本来の同期式とはいえません。いわばビット同期で、スタート・ビットでフレームの開始、ストップ・ビットでフレームの終了と認識するだけですから、ボー・レート誤差や
ジッタによるビットずれが原因で、誤動作する可能性が高いといえます。
ただしLINバスでは、基本動作はUARTですが、通信開始時にシンク・フィールド(55H)を送受信して、転送レートを合わせるキャラクタ同期の機能があります。
なおI
2Cバスでは、スレーブがクロック信号(SCL)をロウ・レベルに固定し、マスタにクロックをハイ・レベルに立ち上げさせないようにして、ビット同期をとることがあります。
(2007/01)
同時動作(Simultaneous Operation)
FAQ-ID : tech-0202最終更新日 : 2004/08
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アドレス/データ・バスのような多ビットのラインが、同時に同じ状態変化をすることです。
特に全ビットが"1→0"の変化をする場合、瞬時的に駆動デバイスのグランドに電流を引き込むことになり、
ノイズ性の誤動作を起こすことがあります。
そのデバイスの電源-グランド間にバイパス・コンデンサを設置して、影響を軽減するのが一般的です。
デバイス内部でも、各信号の変化タイミングを細かくずらして回避している製品もあります。
ゲート・アレイなどでは、ユーザ仕様に応じてポート数を定義できてしまうため、同時動作のビット数を制限することがあります。
突入電流(Rush Current)
FAQ-ID : tech-0203最終更新日 : 2004/08
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コンデンサの充放電によって、短絡的に流れる電流のことです。
ひとつには、電源投入時に、平滑コンデンサやバイパス・コンデンサへの充電で、電源ユニットから流れ出す大電流があります。
もうひとつは、ディジタル信号線のノイズ対策として、グランドとの間にコンデンサを設置する場合で、信号の変化時に駆動側が短絡状態となって大電流が流れ、特性の劣化や誤動作の原因となります。
これを抑制するには制限抵抗の挿入が有効となります。
また、電源遮断時には、充電されたコンデンサによって入力が電源(0V)より高くなり、絶対最大定格を越えるため、電源へ放電する保護ダイオードも必要となります。
このため、むしろプルアップ抵抗などの方が簡易なノイズ対策と言えます。
トランシーバ(Transceiver)
FAQ-ID : tech-2304最終更新日 : 2007/02
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トランスミッタ・レシーバの略称で、送信機能と受信機能を組み合わせたものです。一般には無線機のトランシーバを連想しますが、ディジタル回路では双方向
バスの入出力切り替えを行うバス・トランシーバが利用されます。これにより、
バス・アービトレーションができます。バス・バッファとの違いは、バッファの入力と出力が双方向で共通になっていることです。
(2007/02)
トランジション周波数(Transition frequency)
FAQ-ID : tech-1305最終更新日 : 2006/03
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トランジスタのエミッタ接地での増幅率が1になる周波数のことです。
そのトランジスタが、どのくらいの高周波信号までを増幅できるかという限界を示します。一般には利得帯域幅積(fT)と呼びます。

関連項目
周波数特性
(2006/03)
トレラント(Tolerant)
FAQ-ID : tech-0906最終更新日 : 2009/05
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障害に対応して、システムを円滑に運用するしくみのことです。たとえば、「フォールト・トレラント」とか「5Vトレラント」というしくみがあります。
フォールト・トレラントというのは、システムに障害が発生しても、停止させずに継続運転ができるようにすることです。
コンピュータ・システムの例では、電源ユニットやRAIDのハード・ディスクなどのように二重化しておいて切り替えたり、ハード・ディスクやメモリなどのデータ・エラーをECCなどの技術でエラー訂正したりするしくみがあります。
また、5Vトレラントというのは、電源電圧の異なる半導体デバイス(この場合、5Vデバイス)との接続を可能にする内部I/Oバッファの特性のことです。
たとえば通常の3.3V動作デバイスでは、入力の絶対最大定格の最大値が「3.3V+α」なので、5Vデバイスからのハイ・レベル入力は、これを越えるため許容できません。
出力についても最大値が「3.3V-β」なので、これを入力する5VデバイスがCMOSなら、入力ハイ・レベルに満たないため許容できません(TTLではV
IH=2Vなので問題ありません)。
また、5V電源へのプルアップ抵抗で、3.3V動作デバイスの通常のCMOS出力を引き上げようとすると、3.3Vバッファの出力に約5Vが印加され、絶対最大定格を越えるため許容できません。
そこで、3.3V動作デバイスの入出力に中耐圧のI/Oバッファを使用することにより、信頼性の問題を回避できます。
ただし、「
CMOS出力バッファ」の場合、外部で5Vにプルアップしても、出力電圧を十分に引き上げることができない可能性があります。これは、ハイ・レベル出力(3.3V電源に接続されているPチャネル・トランジスタがON)の電圧が、双方の電源電圧差を出力Pチャネルのオン抵抗(
出力インピーダンス:電圧/電流比)とプルアップ抵抗で分割した値となるためです。
たとえば、プルアップ抵抗R=1kΩで、Pチャネルのオン抵抗R
OH=500Ωだとすると、5Vバッファの入力電圧は次のとおりです。
V
IH5=3.3+ (5-3.3) x0.5/ (0.5+1) =3.9 (V)
ハイ・レベル入力電圧V
IH5=0.8V
DD(min.)の規格であれば、V
DD=5Vのときに4.0V以上の入力が必要となり、この場合にはインタフェースできないことになります。
中耐圧CMOSバッファの出力を使用する場合は、出力端子とプルアップ抵抗の間に直列抵抗を挿入してください。
前述の例で、r=200Ωの抵抗を挿入すると、5Vバッファの入力電圧は次のようになります。
V
IH5=3.3+ (5-3.3) x (0.5+0.2) / (0.5+0.2+1) =4.0 (V)
これで、理論的にはインタフェースできることになります。ただし、実際にはノイズ・マージンや、算出できる出力インピーダンスが最大値であることを考慮する必要があります。
また、ロウ・レベル出力についても確認が必要です。
前述の例で、出力Nチャネルのオン抵抗R
OL=100Ωだとすると、5Vバッファの入力電圧は次のようになります。
V
IL5=5x (0.1+0.2) / (0.1+0.2+1) =1.2 (V)
ロウ・レベル入力電圧V
IL5=0.3V
DD(max.)の規格であれば、V
DD=5Vのときに1.5V以下の入力でよいことになり、この場合にはインタフェースできます。もし、TTLレベルの0.8V以下の入力が必要であれば、インタフェースできないことになります。
プルアップ抵抗値Rが小さければハイ・レベルに余裕ができ、大きければロウ・レベルに余裕ができます。また、直列抵抗は遅延の要因になります。これらの点も含めて、挿入抵抗値rの検討が必要です。
ただし、適正化を図った設計でも、電流がプルアップ抵抗に常時流れ、しかもそれが低抵抗でなければならないので、CMOS出力のプルアップはお勧めできません。
設計を容易にするため、通常は5V耐圧や中耐圧の「
Nチャネル・オープン・ドレイン・バッファ」を出力に使用します。この場合は、外部で5Vにプルアップするだけで済みます。
5V動作デバイスの入力バッファに内部プルアップ機能があれば、それも利用可能で、デバイス間の外部部品は不要になります。
(2009/05)
熱暴走(Thermal runaway)
FAQ-ID : tech-1001最終更新日 : 2005/12
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トランジスタの入力電力から信号として出力電力を引いた分は、トランジスタ内部で消費され接合部の温度が上昇しますが、発熱と熱放散が平衡していれば特に問題はありません。
しかし、この発熱と熱放散が平衡でなくなった場合、温度上昇によりICBO,VBE,hFEなどの変化がすべてコレクタ電流を増加させる方向に働き、接合部温度をさらに上昇させます。
この循環が重なり際限なく温度が上昇して、ついには接合部が溶融して破壊に至る現象のことを熱暴走と言います。
(2005/12)
ハイ・インピーダンス(High Impedance)
FAQ-ID : tech-0802最終更新日 : 2005/08
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ハイ・インピーダンスというのは、電気信号に対して高抵抗を示す特性のことで、「Hi-Z」で表します。具体的には、MOSデバイスのディジタル動作などで、出力信号を遮断して外部と切り離したり、入出力兼用端子を入力に切り替えたりするときに発生する状態です。
これらの状態は、1本の信号線を複数の出力が共用するときに、信号が衝突することを避けるために発生させます。内部的には、その信号線に対してリーク電流というごくわずかな電流しか流れず、浮いた状態となり、これをフローティングと呼びます。
なお、MOSデバイス同士の接続の場合、Hi-Z状態では、他に駆動源がないと入力(出力端子の場合、接続デバイスの入力)がフローティングとなり、入力バッファに貫通電流が流れる恐れがありますので、プルアップなどの処置が必要となります。
バイアス(Bias)
FAQ-ID : tech-2305最終更新日 : 2007/02
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処理ができる状態になるように行う「かさ上げ」のことです。
たとえばプログラムの数値処理で、-128~+127を扱う場合、バイアスとして128(80H)のオフセットを定義すれば、0~255(0~FFHの8ビット)で負数も表現できます。この場合、00H~80Hが-128~0、81H~FFHが1~127に相当し、演算結果が80Hより小さければ、負数ということになります。
【ティー・ブレイク】
負数を表すには、MSBを符号とみなす2の補数表現もあります。この場合も-128~+127は8ビットで扱われ、MSBであるビット7が1のときに負数を表し、00H~7FHが0~127、80H~FFHが-128~-1に相当します。
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電気回路でのバイアスは、動作可能な状態になるよう、直流電圧をかけることです。増幅回路では、交流信号の負電圧部分で動作するように、バイアス電圧でオフセットをかけて正電圧側に持ち上げます。たとえばバイポーラ・トランジスタの「A級増幅回路」では、ベースにバイアス電圧をかけて、
0V以下に振動しないよう、常に能動状態にします。
A級増幅回路は、バイアスの分だけ消費電力が多くなります。そこで、NPNトランジスタとPNPトランジスタを組み合わせたプッシュプル回路で、正負交互に動作させて出力を合成し、消費電力を低減したのが「B級増幅回路」です。プッシュプル回路には、コンプリメンタリ(特性が同等で逆極性)の2つのトランジスタが使用されます。
各トランジスタのベース-エミッタ間のオン電圧(0.6V程度)より0Vに近いベース信号では回路が動作しないため、B級増幅回路の0V付近では、合成出力にひずみが生じます。「AB級増幅回路」では、オン電圧相当のバイアスをかけて、合成波がひずまないように動作させます。
【ティー・ブレイク】
トランジスタや真空管の増幅回路では、上記のほかにはC級とD級の増幅回路があります。
「C級増幅回路」は素子にバイアスを与えないで、入力電圧が高い部分だけを増幅するもので、高調波成分をフィルタで抽出して、周波数逓倍(ていばい)回路などに応用されます。
「D級増幅回路」は素子の飽和領域を使用して、ディジタルのスイッチング動作をするもので、純粋な増幅回路ではありません。
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(2007/02)
バイパス・コンデンサ(Bypass Capacitor)
FAQ-ID : tech-0407最終更新日 : 2006/08
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AC成分を迂回させるコンデンサの使用方法で、パスコンとも呼ばれ、2通りの形態があります。
1つはアナログの増幅回路に使用され、信号を電流制限抵抗で減衰させないよう、抵抗と並列に接続されます。
もう1つは基板上の要所の電源-グランド間に設置され、基板上の電源ノイズを吸収したり、電流密度の低い部分を補う平滑コンデンサの役目をしたりします。大電流の流れるデバイスや高速動作をするデバイスの付近では、特に重要になります。
必要なコンデンサの容量は、システム(基板のパターンや電源容量、ノイズ環境など)によって異なりますが、次のような目安です。
LSIの各電源端子の近くに、セラミック・コンデンサ(0.数uF)を1つと、ゲートICなどのSSIやMSIには、数個に1つ同様のセラミック・コンデンサを付けます。また、基板全体ではその大きさにもよりますが、数個の電解コンデンサ(数十uF)を付ければいいのではないでしょうか。
セラミック・コンデンサは、できるだけ周波数特性のよいものをお勧めします。大容量の積層セラミック・コンデンサには、周波数特性の悪いものがあるので、あまり大きい容量のものは避けてください。
また、クロックのような高い周波数の信号を扱うICについては、LSIでなくても近くにセラミック・コンデンサを付けることをお勧めします。
大電流を扱う部分には、その近くに電解コンデンサを付けてください。
(2006/08)
パイプライン(Pipeline)
FAQ-ID : tech-2306最終更新日 : 2007/02
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CPUが命令の実行を複数のステージに分けて、各ステージを処理するユニットごとに、順次処理を進める機構です。これにより、命令の実行終了を待たずに次の命令を実行できるので、プログラム実行を高速化できます。
インストラクション・サイクルが次のような5ステージに分かれている場合、5段パイプラインと呼びます。
| IF | :命令フェッチ |
| ID | :命令デコード |
| EX | :ALUなどでの演算 |
| MEM | :メモリ・アクセス |
| WB | :実行結果をレジスタに書き込み |
各ステージでは処理手順が進むだけで、データそのものを受け渡すとはかぎりません。IDではIFのデータを受けて、それを解析しますが、EX以降はIDでの解析結果そのものを受けるのではなく、それに対応する処理を行います。
命令フェッチは1度に1命令で、実行クロックごとに各ステージの処理が進みますので、各命令のパイプライン処理は、1クロックずつずれることになります。
クロック・サイクルごとのパイプライン処理は、上図でそのクロック・サイクルを縦に見た内容となります。たとえば3番目のクロック・サイクルでは、破線で囲んだように、IFで命令3のフェッチ、IDで命令2の解析、EXで命令1の実行を行います。
なお、命令間の依存性やハードウエア資源の競合、分岐命令などがあると、停止(ストール)や再実行などが必要となり、かえって処理速度が低下することになり、これを「パイプライン・ハザード」と呼びます。命令間の問題については、コンパイラがあるていど命令の順序を操作して対応しています。分岐については、分岐予測機能によって、分岐先の命令を先に実行しておくことによって、あるていど回避されます。
より高速化を図るために、複数のパイプラインを並列に組み合わせて、並列処理をさせる構成をスーパスカラ方式と呼びます。たとえば、2ウエイのスーパスカラ方式では、同時に2命令をフェッチします。
(2007/02)
バス・アービトレーション(Bus Arbitration)
FAQ-ID : tech-0408最終更新日 : 2005/01
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複数のデバイスが共通のバスを使用して、他のデバイスをアクセスしようとした場合に、調停してバスの使用権を割り当てることです。この調停回路をバス・アービタと呼びます。
このとき、使用権を得たデバイスが、バス・マスタとなります。
バス・マスタがアクセスを終えてバスを解放すると、バス・アービタは、バスの使用権を要求している他のデバイス間で、再び調停を行います。
バス・サイクル(Bus Cycle)
FAQ-ID : tech-2205最終更新日 : 2007/01
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マイコンが命令実行をするときに、
インストラクション・サイクルのうちバスを駆動する期間のことです。CPUの基本機能には、演算とI/Oやメモリに対する入出力がありますが、このうち入力と出力でバスを駆動し、それぞれリード・サイクルとライト・サイクルとなります。
最近のマイコンでは、内部処理が高速化されており、内部バスと外部バスで処理速度が異なります。マイコン内部のメモリにある命令の実行では、1バス・サイクルで命令フェッチができます。
【ティー・ブレイク】
バスはひとかたまりのデータを同時に伝える束線のことで、乗り物のバスと同じイメージなので、このように呼ばれています。通常はアドレス・バスとデータ・バスを指し、これらによって、複数のデバイスの接続が容易になります。
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(2007/01)
バス・サイジング(Bus Sizing)
FAQ-ID : tech-0409最終更新日 : 2005/01
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アクセス対象デバイスのデータ・バス幅に応じて、バス・マスタ・デバイスの外部データ・バス幅を設定または変更することです。
たとえば、外部32ビット・データ・バスのCPUで、メモリやI/Oをアクセスする場合、そのままでは32ビット・データ・バスのメモリやI/Oでなければ接続できません。しかしバス・サイジング機能で、CPUの外部データ・バスを16ビットに設定できれば、16ビット・データ・バスのメモリやI/Oを接続できるようになります。
バス・サイジングには、起動時に端子電位で設定するだけのスタティック・バス・サイジングと、動作中に端子電位やレジスタ設定で変更できるダイナミック・バス・サイジングの2種類があります。
また、メモリ空間をいくつかに分割して、それぞれに異なるバス幅を指定できるCPUもあります。
バス接続と1対1接続について(Bus connection and point to point connection)
FAQ-ID : tech-1003最終更新日 : 2005/12
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基本的に信号は出力(point)から入力(point)に接続します。従って、メモリのように多くの記憶素子から構成されたパーツで個々の記憶素子を1対1接続で選択しようとすると接続する配線の数は記憶素子の数だけ必要になります。
そこで、選択信号をエンコードすることで配線の数を減らす必要があります。選択信号をエンコードすると、アドレス情報となります。このアドレス情報は選択信号と異なり1つの入力に対して出力してやればいい訳ではなく、複数の入力に対して出力する必要があります。そのためにバス構成となり、アドレスバスとなります。
このようにアドレスバスを用いることにより、少ない本数の信号線で必要な指定を行うことができますが、最終的には個々の記憶素子の選択信号が必要になります。このためにアドレス情報のデコードを行う手間が追加されます。デコードについてはFAQの
デコーダも参照ください。
ちょっとおまけ
メモリの中では個々の記憶素子(メモリセル)を選択するためにアドレス情報をデコードしますが、単純にデコードしているわけではありません。アドレスをロウとカラムに分け、マトリクス状に配置したメモリを2本の選択線の組み合わせで選択しています。これにより、選択信号の本数を減らし、集積度の向上を図っています。
また、選択線をデータの読み出し線と兼用させることで、より配線を少なくできるようにもなっています。
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同じようにデータについてもバス構成とし、しかも双方向での転送を行うことで必要な信号の本数を少なくできます。なお、データバスの場合には、通常はデコードを行う必要はありませんが、いつデータが有効であるかを明確にする必要があります。このために、アドレスバスとデータバス以外に制御用に信号が別途必要になります。バスを用いて書き込みを行う場合の例を下図に示します。この例ではWR信号がアクティブ(ロウレベル)の時にはバス上のデータ(及びアドレス)が有効であることを示します。
さらに、バスの信号線の数を減らすために、アドレスとデータを同じバスで兼用するようなケースもあります。この場合には、バスを時間で区切って、ある期間はアドレスバスとして使用し、その後はデータバスとして使用します。この方式はアドレスとデータをマルチプレックスすることからマルチプレックスバスと呼ばれます。マルチプレックスバスを使用する場合には信号の受け側で正しいアドレス情報を取り出すために専用の制御信号が必要になります。アドレスの制御信号としてはASTBなどと呼ばれる信号が使われ、この信号を用いることでマルチプレックスバスからアドレス情報を取り出します(アドレスを生成します)。マルチプレックスバスからアドレスの生成にはラッチが使用されます。FAQの
ラッチをご参照ください。
なお、マルチプレックスバスでは一つのバスを切り替えながら使用するため切り替えのところで信号が衝突しないようにタイミングが重要になります。特にリードではデータの転送方向が切り替わるので、より注意が必要です。(このため、マイコン側ではリードの後にアイドルサイクルと呼ばれるなにもバスをアクセスしないサイクルを入れるようになっているものもあります。)
このようにバスは信号線の本数、配線を少なくするのには有効で、今日のマイコンの発展を支えた重要な技術の一つです。しかし、高速化ではボトルネックとなる面もあります。
(2005/12)
バッファ(Buffer)
FAQ-ID : tech-0911最終更新日 : 2005/09
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緩衝器のことですが、電気関係では

出力側の影響を入力側に与えないためのバッファ・アンプ(緩衝増幅器)や、

やり取りするデータを一時的に溜めておくためのバッファ・メモリがあります。以下、バッファ・メモリを単にバッファと呼びます。
バッファは変動して入力されるデータを一定間隔や一定の量で取り出したり、逆に一定間隔や一定の量で入力されるデータを不定期に取り出したりする場合に使用されます。バッファを使用することで、転送速度が異なるものの間でスムースなデータ転送を可能にします。

通常、バッファはFIFO方式で、リングバッファ構成として実現します。また、その大きさは、取り扱うデータの入出力の速度差とタイミングを元に決めます。なお、バッファがいっぱいになってから新しいデータの入力を止めても遅すぎますし、バッファが空になってから新しいデータを要求すると空の状態が暫く続いてしまいます。このため、バッファは入っているデータの数に応じた細かな管理が必要です。通常は上限(例えば7,80%)までデータが溜まったら新しいデータ入力をとめるような指示をだします。その後、データを取り出すことで残りのデータが下限(例えば2,30%)以下になったら新しいデータの入力を許可します。このように上限/下限と制御の幅(ヒステリシス)をもたせることで、頻繁に禁止/許可を繰り返すのを防ぎます。
バッファ・オーバーフロー(Buffer Over Flow)
FAQ-ID : tech-0912最終更新日 : 2005/09
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データを溜めておくためのバッファが溢れたことをいいます。
データを通信する場合に処理速度の変動により発生するオーバーランを避けるための手段としてはバッファを利用しますが、その持ち方により3つの方法があります。ただし、いずれの方法も、基本的に受信側の処理能力が送信速度を上回っている必要があります。
ひとつはハンドシェイクによる制御です。この方法では、受信側が送信側にデータを受け取れることを示す信号を送ることで送信を待ってもらうものです。この場合には送信側にバッファが必要になります。この方法では、受信側にはバッファはないので、受信側から受信できないとの通知がきたら、送信側は直ちに送信を止める必要があります。そのために、ハンドシェイクのタイミングが重要です。

2つ目は、受信側でバッファを準備するものです。送られてきたデータは全てバッファに格納しておき、読み出す準備ができてから読み出すようにするものです。この方式では、データを受信してからそのデータを読み出すまでの時間的余裕を大きくできます。この場合にもバッファに空がある間は受信できますが、そこもいっぱいになると(バッファがオーバーフロー)それ以上の受信はできなくなります。
3つ目は両方にバッファを準備するものです。受信側では、バッファ管理を行い、ある程度データがたまると送信側にデータの送信を控えるように通知します。送信側は通知を受けると送信を停止します(停止すると、送信側のバッファにデータが溜まっていきます)。ただし、直ちに止める必要はなく、タイミング的には緩やかです。受信側で、バッファからデータを読み出して、ある程度少なくなると送信再開を通知します。→
バッファ
パリティ(Parity)
FAQ-ID : tech-2402最終更新日 : 2007/03
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パリティはデジタル通信やコンピュータにおける誤り検出(エラー検出)手法の一つです。nビット毎のデータに1ビット(パリティ・ビット)加え、その1ビットを”0”または”1”にすることによって、全ビットの”1”の数を予め決めておいた偶数(偶数パリティ)または奇数(奇数パリティ)にそろえます。デジタル通信では、これを送信し、受信側で、全ビットの”1”の数を数え、予め決めておいた偶数または奇数かを確認することによって、通信中のデータの誤りを検出します。例えば、"1011001"の7ビットの送信データの”1”の数は4つですので、偶数パリティの場合には、追加の1ビットは”0”にして、"10110010"にします。奇数パリティの場合には、”1”を追加して、"10110011"にします。パリティによる誤り検出は、通信中の奇数個のビットの誤りは検出できますが、偶数個の誤りは検出できません。したがって、多くとも1ビットしか誤りが起きないような通信手段や記憶手段に用いられたり、他の誤り検出手法と一緒に用いられます。
(2007/03)
反射(Reflection)
FAQ-ID : tech-2103最終更新日 : 2007/06
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日常生活では、光の反射が馴染み深いものですが、電気信号の伝送路でも、
インピーダンスの不整合があると反射が起こります。このとき、反射波と入射波が合成されて、一定周期の定在波となります。なお、定在波の電圧の最大値と最小値の比は、
電圧定在波比VSWR(Voltage Standing Wave Ratio)と呼ばれます(
定在波比SWRと略されることもあります)。VSWR=1のとき、振動しないで伝搬効率が最大となります。
電圧反射係数

(ガンマ)は、反射波の電圧と入射波の電圧の比で定義されます。
ここで、
インピーダンス整合によってZ
L=Z
0にすれば、

=0(全透過)となり、電力がそのまま伝わります。また、Z
L=∞(終端オープン)のとき

=1(全反射)となり、電力はまったく伝わりません。
実際の回路にはリアクタンスがあるので、入射波を基準に実数とすると、透過波と反射波は位相の異なる複素信号になります。
スミス・チャートでは、この
位相θと反射量ρを表すことができます。
(2007/06)
ファームウエア(Firmware)
FAQ-ID : tech-1603最終更新日 : 2006/06
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ソフトウエア、つまりプログラムの実行状態が、そのままハードウエアの機能(信号の状態)として表されるシステムのことです。順序制御などを行う半導体デバイスでは、内部にファームウエアが組み込まれていますが、ユーザはその存在を直接認識することはできません。
実際には、CPUを内蔵したデバイスで、内部のプログラム実行ごとにレジスタ内容を更新して、各ビットの状態を信号として出力したり、入力信号をこのレジスタのビット状態として取り込んだりするもので、ハードウエアとソフトウエアを結合したシステムです。ここで言うプログラムは、デバイス内部で動作を定義するもので、外部のホストCPUが実行するユーザ・プログラム(アプリケーション・ソフト)のことではありません。
次図はMPEG2 AVコーデックの、EMMA2の内部ブロック図です。
ここでは、V85EがコアCPUとなって、ファームウエアのプログラムを実行します。
(2006/06)
ファンアウト(Fan-out)
FAQ-ID : tech-0410最終更新日 : 2005/01
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ロジックICが、複数の同一特性の負荷を駆動する場合に、接続できる負荷数を表したものです。1対複数の接続が、扇(ファン)を広げたような形状なので、出力に対する特性としてファンアウトと呼びます。
通常、回路素子はそれぞれ異なった特性のため、今日ではあまりファンアウトの考え方を適用しませんが、ゲート・アレイなどで用いられています。
ドライブ能力を制限する要因には、電流(ハイ・レベル出力時、ロウ・レベル出力時)と容量があり、これらのうちの最小値でファンアウトが決定されます。出力電流がドライブ能力を越えると、ハイ・レベルやロウ・レベルの出力電圧が維持できなくなったり、破壊を引き起こしたりします。また、負荷容量がドライブ能力を越えると、信号の立ち上がり、立ち下がりが遅くなり、AC特性を満足できなくなったり、ノイズの影響を受けやすくなったりします。
以下に、MOSデバイス同士の接続の場合について、説明します。
(1) ハイ・レベル出力の電流ファンアウト
出力のドライブ電流I
OHと、入力デバイスのリーク電流I
LIHで算出します。
ファンアウト=I
OH/I
LIH
たとえば、I
OH=-100μA、I
LIH(入力デバイス)=5μAのとき、ファンアウトは次のとおりです。
n=100/5=20
つまり、ハイ・レベルについては、20個のデバイスをドライブできます。
(2) ロウ・レベル出力の電流ファンアウト
出力のドライブ電流I
OLと、入力デバイスのリーク電流I
LILで算出します。
ファンアウト=I
OL/I
LIL
たとえば、I
OL=1mA、I
LIL(入力デバイス)=5μAのとき、ファンアウトは次のとおりです。
n=1000/5=200
つまり、ロウ・レベルについては、200個のデバイスをドライブできます。
(3) 容量のファンアウト
負荷条件C
Lと出力容量C
O(C
IO)、配線容量C
P、入力デバイスの入力容量C
I(C
IO)で算出します。
ファンアウト=(C
L-C
O-C
P)/C
I
たとえば、C
L=100pF、C
O=10pF、C
P=50pF、C
I(入力デバイス)=10pFのとき、ファンアウトは次のとおりです。
n=(100-10-50)/10=4
つまり、容量については、4個のデバイスをドライブできます。
このように、MOSデバイスの場合には、ファンアウトに対して容量が支配的となります。
フィルタ(Filter)
FAQ-ID : tech-1701最終更新日 : 2006/08
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液体や気体、光などに対するフィルタと同様、電気では特定の周波数成分だけ透過させる回路をフィルタと呼びます。
通常は、コンデンサやコイルの
インピーダンスの周波数依存性を利用します。コンデンサは高周波を通しやすく、低周波を遮断するので、ハイパス・フィルタとなります。また、コイルは逆に低周波を通しやすく、高周波を遮断するので、ロウパス・フィルタとなります。さらにこれらを組み合わせると、特定の周波数帯域だけ透過させるバンドパス・フィルタとなります。
ただし、大きなコイルの使用は実用的でないため、抵抗を代用することが一般的です。
このように、コンデンサやコイル、抵抗だけで構成するフィルタをパッシブ・フィルタと呼び、オペアンプやトランジスタなどの能動素子も組み合わせたものをアクティブ・フィルタと呼びます。
(2006/08)
符号拡張(sign extension)
FAQ-ID : tech-1205最終更新日 : 2006/02
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負の数を
2の補数で表現した場合に、異なる桁数の値の加減算を行なうときに必要になる前処理です。
大きい方の桁数に合わせて、小さい桁数の方に新しい桁(符号拡張部)を追加しますが、そのときに元の符号の値で符号拡張部を埋めるものです。
具体的な例として、8ビットの値(-10と10)を16ビットに拡張する場合を以下に示します。

(2006/02)
不定状態(Undefined State)
FAQ-ID : tech-2901最終更新日 : 2008/02
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デジタルICにおいて、信号出力レベルやレジスタ内容が特定できないことを指します(
電源投入時の初期状態参照)。出力については、ハイかロウのいずれかで、中間電位のことではありません。また、レジスタ内容は1か0のいずれかです。
(2008/02)
フの字特性(Fold-back Type Drooping Characteristic)
FAQ-ID : tech-0411最終更新日 : 2005/01
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リニア型の電源で、入力過電圧によって安全動作領域を越えないようにするために、保護回路が働いている出力特性です。「出力電圧vs.出力電流」の特性が、カタカナの「フ」の字に似ているので、このように呼びます。
このタイプの電源では、入出力間電圧(出力段パワー・トランジスタのコレクタ-エミッタ間電圧)が大きくなって、出力段パワー・トランジスタの安全動作領域を越えようとした場合に、保護回路側に電流が流れて出力電流を絞るため、このような特性になります。
プラグ&プレイ(Plug & Play)
FAQ-ID : tech-1302最終更新日 : 2006/03
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つないですぐ遊べるという発想で、接続した機器を認識して、自動的にIDとリソースを割り当てることをいいます。テレビに接続するゲーム機ではじまり、今では、パソコンに接続するだけですぐ使用できる周辺機器などに発展しています。
プラグ&プレイには、ケーブルの挿抜時に電源を切るコールド・プラグインと、電源を入れたままでいい
ホット・プラグインがあります。
(2006/03)
プリチャージ(Pre-charge)
FAQ-ID : tech-1102最終更新日 : 2006/01
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DRAMがアクセス可能状態となるために、内部コンデンサに電荷をチャージしておくことです。DRAMでは、メモリ・セルからデータを読み出すと、その電荷が失われてしまうため、読み出したデータを一時的に記憶回路に保持して、これに基づいて、電荷を失ったメモリ・セルにチャージすることが必要となるわけです。
このため、次のアクセスが可能になるまでに時間を要し、DRAMでは
リカバリ時間が長くなります。
(2006/01)
フリッカ(Flicker)
FAQ-ID : tech-1403最終更新日 : 2006/04
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「ゆらぎ」とか「明滅」という意味で、
ダイナミック動作での「ちらつき」を表す用語です。
おもに光学系で用いられ、眼精疲労の原因となります。たとえば、蛍光灯のちらつきをフリッカ現象と呼びます。これは商用送電の周波数が50/60Hzのため、1秒間に倍の100/120回だけ、光る/光らないを繰り返すため生じる現象です。周波数が低いほど、消える時間帯を認識しやすくなります。
蛍光灯の寿命が近くなり、暗くなると、光る時間帯が短くなって顕著に現れます。逆に残光時間の長い蛍光体を使用したものでは、フリッカが軽減されます。このことは、熱放射で発光する白熱電灯でも同様です。
ダイナミック動作の周波数が高くて、通常は認識できなくてもフリッカが発生するのは、動画撮影をした場合で、フリッカ・ノイズと呼ばれます。テレビやパソコンの画面に黒い横線が縦に流れたり、電車や駅のLED表示パネルがちらついたりするのは、いずれもフリッカ・ノイズで、表示タイミングとカメラのシャッタ・スピード(コマ数)との非同期が原因です。
(2006/04)
プルアップ/プルダウン(Pull-up/Pull-down)
FAQ-ID : tech-1307最終更新日 : 2006/03
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ディジタル信号線の処理として、電源側に接続することをプルアップ、グランド側に接続することをプルダウンといいます。プルアップ/プルダウンには、電源やグランドに直接接続する場合と、抵抗を介して接続する場合があります。
(1) 直接接続
直接接続するのは、入力専用端子の入力レベルをハイかロウに固定する場合です。抵抗を介すると、部品が増えるうえ、信号ノイズを拾う恐れがあるので、一般には直接接続をします。
ただし高信頼性システムなどでは、内部劣化で入力が電源やグランドとショート状態になることを想定すると、システム全体のダウンを避けるためには、抵抗を介しておいた方がいいと言えます。したがって、入力固定の場合の抵抗の有無は、設計品質のターゲットをどこまでにするかで判断すべきです。
(2) 抵抗接続
一般に抵抗を介するのは、2つのケースがあります。
ひとつは、入出力兼用端子で、出力になる可能性がある入力レベルを前述のようにハイかロウに固定する場合です。この場合、電源やグランドに直接接続すると、出力時に電源/グランドとショート状態になるため、制限抵抗を挿入します。プログラムで意図的に出力に設定しなくても、ノイズによって出力になってしまうことを想定すると、抵抗を挿入することが望ましいといえます。
もうひとつのケースとして、入力レベルが規定に満たない場合や、信号線のインピーダンスを低減して信号ノイズや反射波を吸収したり、立ち上がり/立ち下がりを俊敏にする目的で、プルアップ/プルダウン抵抗を設置することがあります。特に装置間をケーブルで接続する規格では、ターミネータ(終端抵抗)が定義されていることがあります。
【ティー・ブレイク】
MOS同士の接続では、電圧レベルがマッチングしないということはあまりありませんが、MOSが登場したころには、TTLとMOSを接続することがありました。このとき、TTL出力とMOS入力の接続では、ハイ・レベルを満足することができず、プルアップで対処することがありました。
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なお、プルアップ抵抗とプルダウン抵抗の両方を設置すると、抵抗分割で中間電位の入力になりやすいので、一般的なMOSデバイスの入力では、必要に応じてプルアップ抵抗だけを設置します。
ハイ・レベルとロウ・レベルをともに改善するには、バッファの挿入が効果的ですが、遅延が許容されるかどうかを確認する必要があります。
(3) 抵抗値
では、プルアップの抵抗値は、どのように設定すればいいでしょうか。
インタフェース規格で定義されている場合は、それに従います。
一般には数kΩ~数十kΩ程度の抵抗が使用され、あまり高抵抗では存在しないに等しいですし、かえってノイズを拾う要因となってしまいます。
(a) 入力の固定
MOSの入力レベルを固定する場合は、負荷電流が入力リーク電流となります。
たとえば、V
DD=5VでI
LIH=+5μA, I
LIL=-5μAの場合、r1=r2=5/(5×10
-6)=1MΩとなります。
V
IH=0.7V
DD, V
IL=0.3V
DDだとすると、V
DD=5Vでr1=r2=1MΩの場合には、上図の式より、R1=R2=750kΩとなります。つまり、これらの値を越えると、プルアップ側やプルダウン側の電位差が大きくなって、ハイ・レベルやロウ・レベルを確保できず、中間電位となってしまいます。
(b) 入力信号の処理
MOSデバイスの入力信号では、プルダウンは行われず、プルアップが一般的ですので、プルアップについて説明します。
信号の補正をする場合は、反転出力(プルアップではロウ・レベル、プルダウンではハイ・レベル)で抵抗に電流が流れるので、消費電流を低減するには、入力特性を満足する範囲で、ある程度の高抵抗に設定することが望まれます。
ただし、出力容量と入力容量、配線の浮遊容量があるので、抵抗が大きいとRCの
時定数で波形がなまることも考慮する必要があります。
次に、信号の補正をする場合の下限値は、おもに出力デバイスのドライブ能力で決まります。
ディジタル出力は、ハイ・レベルV
OHの最小値とロウ・レベルV
OLの最大値が、それぞれドライブ電流I
OH, I
OLを条件として定義されます。
低抵抗では、プルアップでロウ・レベルが上昇し、プルダウンでハイ・レベルが下降します。このため、中間電位出力になってしまったり、ドライブ能力を越えた電流で劣化を促進させてしまったりすることになります。
たとえば、5V動作時にI
OL=5mAでV
OL=MAX.0.5Vという出力を5V電源にプルアップする場合を考えましょう。抵抗値の下限は、(V
DD-V
OL)/I
OL=(5-0.5)/0.005=900(Ω)となります。
なお、プルアップ抵抗を内蔵しているデバイスをドライブする場合、外部にプルアップ抵抗を設置すると、抵抗の並列接続で抵抗値が小さくなるので、注意する必要があります。
また、動作電圧が異なるデバイスがあると、高い方の電源電圧にプルアップすると、低い動作電圧のデバイスの絶対最大定格を越えたり、電流が回り込んだりして、デバイスや電源装置の破壊の原因となります。したがって、低い方の電源電圧にプルアップする必要があります。
(2006/03)
フルスケール誤差(Full-scale Error)
FAQ-ID : tech-0412最終更新日 : 2005/01
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A/Dコンバータで、変換値が最大になるときのアナログ入力と、フルスケール(FS)のアナログ入力(V
REF)のオフセットを誤差(%FSR)として表したものです。フルスケール誤差とゼロスケール誤差、非直線性(線形)誤差を合わせたものが総合誤差で、ディジタル変換で必然的に発生する量子化誤差は、これには含まれません。
ブレークダウン(Breakdown)
FAQ-ID : tech-1002最終更新日 : 2005/12
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PN接合のダイオードで逆方向に定格以上の電圧を印加していくと、あるところで電流が急増します。この現象を降伏あるいはブレークダウンと呼んでいます。この領域ではわずかの電圧の変化で電流が急増します。
(2005/12)
フレミングの法則(Fleming's rule)
FAQ-ID : tech-2004最終更新日 : 2006/11
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2極真空管を発明したイギリスのジョン・アンブローズ・フレミングが考案した、電流と磁界、運動(力)の方向の定義で、「
左手の法則」と「
右手の法則」があります。
(1) フレミングの左手の法則
電子の電荷qは、電界
Eや磁界
Bからローレンツ力(
F=q(
E+
v×
B))という力を受けます(
vは速度(velocity)、×はベクトル積)。この式から、電荷qが運動する(電流になる)と、磁界
Bからローレンツ力を受けることが分かります。「
左手の法則」は、このローレンツ力の方向を示します。左手の親指と人差し指、中指を互いに直角に伸ばすと、親指から順に「
力(F)-磁界(B)-電流(I)」の方向となります。「
FBI」と覚えれば、分かりやすいですね。
これは、磁界中で電流が受ける力の向きを示し、モータ(電動機)の回転原理に応用されています。
また、テレビなどの
ブラウン管にも応用され、水平方向と垂直方向の偏向コイルによる電磁石で強磁界を縦横に制御して、電子ビーム(電子の流れ)を走査線上の蛍光体に順次当てています。
MRセンサ(磁気抵抗素子)では、パーマロイやニッケル・コバルト合金の強磁性体の薄膜を形成し、周囲の微弱な磁界の変化の影響で電流の流れが変わって、抵抗値が変化することを利用しており、非接触での回転数計測や位置検出(携帯電話、ノートPCの開閉検出など)、給湯器やガス・メータなどの流量検出などに応用されています。なお、MRセンサについては、
NECで扱っています。
では、携帯端末のような小型機器を磁石で別装置の金属筐体に固定する場合、電流が磁界の影響で流れが変わり、誤動作するでしょうか。この場合は、ブラウン管の偏向ヨークのように、N極とS極の間を電子が通過するのではなく、小型機器の外部の磁石からのもれ磁束が回路を横切るだけですから、影響はほとんどないと考えられます。たとえばブラウン管の例では、テレビの設置方向によって、地球の磁気の影響で、色が少しにじむことがあるくらいです。でも、強磁界を発生する機器をテレビの上に置くと、その周辺の画面の色相が変わってしまいます。強力な磁石の近くで微弱電流を扱うなど、影響がある場合、必要に応じて磁気シールドなどの対策をしてください。
これは、回路電流自体が発生する磁界についても言えます。導線に電流が流れると、その向きに右ネジが進むように回転するネジと同じ向き(右手の親指を電流の向きとしたときに、握った他の指の向き)に回転磁界が発生します。これは、電流の単位
アンペアの語源になった、フランスのアンドレ・マリー・アンペールが発見した「
アンペールの法則(右ねじの法則)」です。
なお、コイルに電流が流れる場合は「右ねじの法則」による磁界がコイルの筒の向きに発生するので、コイルの中では、電流の向きを右ネジの回転の向きとしたときの、右ネジが進む方向に磁界が発生します。
電流から半径rだけ離れた点での磁場の強さはH=I/2

rで表されますが、大電流でない限り、他の導体に流れる電流に影響を及ぼすほどの強さではありません。
ただし、交流成分があって電流値が時間とともに変化する場合、これによって発生する磁束の変化で
電磁誘導が起こり、他の回路に影響を与えます。
(2) フレミングの右手の法則
磁界中で導体が移動すると、導体内に起電力を生じて、電流が流れます。「
右手の法則」は、この電流の方向を示します。「左手の法則」と同様に、右手の親指と人差し指、中指を互いに直角に伸ばすと、親指から順に「
力(F)-磁界(B)-電流(I)」の方向となります。ここで言う「力」は、力の働きによる移動(運動)の方向を表します。
これは、磁界中で導体に流れる電流の向きを示し、ジェネレータ(発電機)の発電原理に応用されています。
「
gather ri
ght and
generate(右と発電をまとめる)」などと覚えれば、「左手の法則」と区別しやすいですね。
では、地球は磁気を帯びていますが、車や飛行機などの移動体に搭載している電気回路は、影響を受けて誤動作するでしょうか。地磁気は微弱ですし、たとえロケットでも電子の速度(抵抗がなければ、光と同じ30万km/s)には遠く及びませんので、ほとんど影響はないと言えます。
【ティー・ブレイク】
磁気ネックレスなどで、磁気の強さ(磁束密度B)を「ガウス」で表していますが、現在使用されているSI単位系では「テスラ:T」(=104ガウス)となっています。「テスラ」を使うと、0が4つも減って宣伝インパクトが弱くなるので、「ガウス」にこだわっているのでしょうか。
なお、磁束 の単位はウェーバ(Wb)です(T=Wb/m2)。
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(2006/11)
分周(divide)
FAQ-ID : tech-0604最終更新日 : 2005/06
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クロックなどのディジタル信号の周波数を1/Nに低減させて変換することで、その回路を分周回路または分周器(divider)と呼びます。また、この周波数変換をN分周するといいます。
カウンタは、1/2
n(nはビット数)の分周器です。
分周器は、デバイスのシステム・クロックや通信の転送速度を生成するときなどに利用されます。
たとえば、同一基板に20MHz動作のデバイスと5MHz動作のデバイスがあって、外部発振器からシステム・クロックを供給する場合、20MHzのクロックを4分周すれば、発振器を共用できます。
また、4.9152MHzのクロックを分周すれば、たとえば次のような一般的なデータ伝送で使用するボー・レートが得られます。
| 分周比 | ボー・レート |
| 1/256 (8ビット) | 19200 |
| 1/512 (9ビット) | 9600 |
| 1/1024 (10ビット) | 4800 |
| 1/2048 (11ビット) | 2400 |
| 1/4096 (12ビット) | 1200 |
ベース接地回路(Common Base Circuit)
FAQ-ID : tech-0903最終更新日 : 2005/09
ベリファイ(Verify)
FAQ-ID : tech-0413最終更新日 : 2005/01
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一連のデータをスキャンして、期待値と一致するかどうかを判定することです。
たとえば、メモリに書き込んだデータが正常かどうかを確認するために、そのデータを読み出して、書き込みデータと比較することがベリファイです。また、その読み出し動作をベリファイ・リードと呼びます。
ポーリング(Polling)
FAQ-ID : tech-0414最終更新日 : 2005/01
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デバイス内部のフラグや、外部からの入力の状態を定期的に確認することで、御用聞きのような作業です。スキャンでは状態を取り込むだけですが、ポーリングではその状態を判別する処理を含みます。
たとえば、入力がある状態になったときに、特定の処理をするようなシステムでは、ポーリングで定期的に入力を期待値と照合し、一致したときにその処理をさせることができます。
保護ダイオード(Protecting Diode)
FAQ-ID : tech-0204最終更新日 : 2004/08
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IC内部の入力回路に、定格を越える電圧印加で、電源やグランドに電流をバイパスさせるよう設置しているダイオードです。
これにより、静電気やノイズの影響が軽減されます。
ただし通常、保護ダイオードの特性は規格保証していませんので、定格を越えても良いという訳ではありません。
必要に応じて、ノイズ・クリッピング・ダイオードを外部に設置してください。
ホット・プラグイン(Hot Plug-in)
FAQ-ID : tech-1303最終更新日 : 2006/03
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たとえばUSB(Universal Serial Bus)やIEEE1394、パソコンの外部ハード・ディスク装置を接続するeSATA(External Serial ATA)のように、電源を入れたまま、インタフェース・ケーブルのコネクタの脱着ができる活線挿抜のことで、現在では機器交換のための差し替えを意味するホット・スワップ(Hot Swap)と同様の用語として用いられます。
これによって、動作中のシステムに周辺機器を追加接続できますし、ポート数の制限があっても、必要なときに周辺機器の交換ができるので、リソースへのアクセスの自由度が高くなります。
なお、ホット・プラグインに対応していない通常のインタフェース・ケーブルで活線挿抜をすると、発生するスパイク・ノイズが入出力バッファの絶対最大定格を越え、デバイス破壊を起こす可能性があります。
(2006/03)
ボルテージ・フォロワ(Voltage Follower)
FAQ-ID : tech-0415最終更新日 : 2005/01
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オペアンプを利用した非反転増幅器で、出力信号をマイナス側へ100%帰還した回路で、全帰還とも呼ばれます。その名は、出力電圧が入力電圧に追従する(ゲイン=1)ことに由来します。
この回路では、ゲインはありませんが、入力インピーダンスが高くて出力インピーダンスが低いので、インピーダンス変換に利用されます。
マクロ命令(Macro Instruction)
FAQ-ID : tech-1902最終更新日 : 2006/10
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マイコンのプログラミング・テクニックのひとつで、
アセンブリ言語などで、使用頻度の高い処理プログラムなどに名前を定義して、この名前で記述を簡略化する手法です。マイコンが実行するマシン語(機械語)命令ではなく、それらをまとめた擬似的な命令を定義するので、マクロ(巨視的)命令と呼ばれます。
プログラムのアセンブル時にマクロ命令があると、アセンブラはこれを定義されたマシン語の命令コード列に展開します。まとまった処理を定義する点は
サブルーチンに似ていますが、サブルーチンがマシン語レベルの呼び出しをするのに対し、マクロ命令は個々に命令コードに展開される点が異なります。そのため、サブルーチンの使用よりはプログラム・サイズが大きくなりますが、特定の命令列の記述が簡素化でき、処理プログラムの変更が1ヶ所で済むという利点は同じです。
なお、マクロ命令の実行では、スタックのような退避領域が不要で、またその操作や分岐などがないので、サブルーチンの処理よりは実行時間を短縮できます。
また、マクロ命令ではパラメータが定義できるので、パラメータを変更するだけで、類似処理プログラムを容易に定義できます。たとえば、マクロ命令を用いた78K0Sのシリアル入力のプログラムを次に説明します。ここで、P2.1でシリアル入力ポート(SI)を、P2.2でシリアル・クロック・ポート(SCK)を代用します。SCKを立ち上げてから読み込んだシリアル・データに応じて、Aレジスタの対応するビットをセット(クリア)します。ループさせないで処理する記述を簡単にするため、マクロsin1でビットをパラメータbitnoとして定義しておき、このマクロを8回展開し、実行させています。
;
; シリアル入力処理(マクロ定義)
;
sin1 macro bitno
LOCAL DATAis1
MOV P2,#11110011b ; 6:SCKを立ち下げる
SET1 P2.2 ; 6:SCKの立ち上げ
BT P2.1,$DATAis1 ;10:
CLR1 A.bitno ; 2:データが0ならデータを反転
DATAis1:
endm
;
; 1文字受信
; <機能>
; シリアルからデータを受信する。
;
; <入力パラメータ(引数)> なし
; <戻り値>
; A : 受信データ
;
GETSPI:
MOV A,#11111111b ; 初期値として1を設定
sin1 7 ; MSBから順に受信処理
sin1 6
sin1 5
sin1 4
sin1 3
sin1 2
sin1 1
sin1 0 ; 最後にLSBを受信処理
RET
(2006/10)
マルチプレクサ(Multiplexer)
FAQ-ID : tech-0416最終更新日 : 2005/01
-
複数の信号を入力して、制御信号で切り替え出力をする回路です。
同時には使用しない信号をマルチプレクスすることによって、端子数を削減することができます。
ミドルウエア(Middleware)
FAQ-ID : tech-1604最終更新日 : 2006/06
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基本ソフト(OS: Operating System)とユーザ・アプリケーション・ソフトの間に位置することから、このように呼ばれるソフトウエアで、ソフトウエアIP(Intellectual Property)とも呼ばれます。かつては、アプリケーションの一部としてユーザが設計していましたが、あまりにも規模が大きくなったため、分野ごとに共通部分を汎用パッケージとしたものです。ミドルウエアの採用によって、MPEGやGPSなどの分野技術を容易にアプリケーション・システムに取り入れることができます。
NECエレクトロニクスでは、標準的なミドルウエアのほかに、プラットフォームとして
platformOViAを提供しています。platformOViAでは、携帯端末、ディジタルAV、車両情報システムといったマルチメディア分野での製品展開をしています。
(2006/06)
命令セットとアドレッシング・モードについて(instruction set and addressing mode)
FAQ-ID : tech-2503最終更新日 : 2007/06
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マイコンに処理を実行させるための命令が用意されています。一般に、その命令の数が多いほどできることも多いのですが、マイコンでできることは命令の数だけでは議論できません。たとえば、RISCマイコンは比較的単純な命令しか実行できません。しかし、個々の命令を高速に実行させ、命令を組み合わせることで同じことを実現できるようにしています。なお、命令の組み合わせはコンパイラがやってくれるので、プログラムでは細かなことを意識する必要はありません。
命令の数の他に、各々の命令がどのようなアドレッシング・モードを持つかも重要です。アドレッシング・モードは命令の対象をどのように指定できるかを示します。たとえば、複数のデータで構成されたテーブルからデータを参照する場合を考えてみます。
この場合には、やりたいことはデータの転送ですから最終的に使用する命令はMOV命令となります。
| ① | 基本的なアドレッシングであるレジスタ・インダイレクト・アドレッシングでは、目的のデータを指し示すアドレスをテーブルの先頭アドレスとそこからのオフセットから計算します。その結果をレジスタにセットし、レジスタを使って目的のデータを指し示します。つまり、MOV命令以外にアドレス計算が必要になります。 |
| ② | 少し高度なアドレッシングであるベース・アドレッシングではレジスタにはテーブルの先頭アドレスをセットして、命令のオペランドでオフセットを指定します。このアドレッシング・モードは比較的よく使われますが、オフセットを自由に変更することはできません。 |
| ③ | オフセットを自由に変更できるアドレッシング・モードとしてベースト・インデクスト・アドレシングがあります。このアドレッシングは、オフセットもレジスタで指定するものです。 |
| ④ | さらに、複雑なアドレシングとして②と③を組み合わせたようなアドレッシングもありました。 |
一時は、どれだけ高度な(従って、複雑な)アドレッシング・モードを使えるかを競った時期もありましたが、ハードウェアが複雑になり、性能のネックとなることから最近はあまり複雑なアドレッシング・モードは少なくなってきています。それでも、アドレッシング・モードは重要な要素であることには違いありません。
また、全ての命令で全てのアドレッシング・モードが使えるわけではありません。命令とアドレッシング・モードの組み合わせにも注意が必要です。
(2007/06)
ラッチ(Latch)
FAQ-ID : tech-0302最終更新日 : 2004/10
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ゲート入力がアクティブな間は、入力データをそのまま出力して、ゲート入力がインアクティブになると、そのときの入力データを保持して出力を固定する回路です。
たとえば、アドレスとデータが時分割の兼用端子になっているマイコンでは、アドレスをデータから分離して保持(アドレス・ラッチ)する機能として利用されます。
この場合、データ・アクセス(リード/ライト)のタイミングでは、すでに兼用端子のアドレスが出力されていないため、ラッチが必要となります。
この例では、アドレス・ストローブ信号がゲートに入力されます。
ラッチアップ(Latch-up)
FAQ-ID : tech-0002最終更新日 : 2003/11
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CMOSデバイスに、絶対最大定格を越える(V
DDより高いか、GND/V
SSより低い)電圧を入力すると、ラッチアップが発生することがあります。これは、ノイズなどの影響で、CMOSデバイスのV
DD-V
SS間が、構造的にショート状態となる現象です。
本来、CMOS構造では、P-chとN-chにしか電流が流れません。ところがCMOS構造は、寄生トランジスタによってサイリスタ構造(PNPN)と等価なので、高電圧を入力すると、電流がチップの下層に流入して寄生トランジスタをONにし、電源からグランドへ突き抜けて、ショート状態となります。

V
INがV
DDより高くなる。

Tr
1がONになる。

Tr
2がONになる。

R
2に電流が流れて、両端がTr
6をONにする電位差となる。

Tr
6がONになる。

R
1に電流が流れて、両端の電位差でTr
2のONを継続させる。

~

でV
DD-V
SS間に電流が流れ続け、ラッチアップが発生する。
ラッチアップの原因としては、静電気やノイズ、入力端子への電源電圧範囲外の電圧印加(オーバシュートなどを含む)などがあります。ラッチアップが発生すると、これらの原因がなくなっても、上記のメカニズムでV
DD-V
SS間に電流が流れ続けます。
ラッチアップはショート状態ですから、劣化を促進させたり、破壊を引き起こしたりします。
もちろん、絶対最大定格は、一瞬でも越えてはならない規格です。
なお、ラッチアップ発生時は、構造的にショートしているためリセットが利かず、電源を遮断・再投入しないと復帰しません。
ただし、ラッチアップが発生すると、デバイスの信頼性を損ないますので、そのまま使用を続けることは好ましくありません。
通常、ラッチアップ対策としては、ノイズ・クリッピング・ダイオードで
ノイズなどの吸収をします。
リード・モディファイ・ライト(Read Modify Write)
FAQ-ID : tech-0417最終更新日 : 2005/01
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メモリ・セルやレジスタの内容を読み出して、データを変更したのちに書き込みをする一連の処理です。
デバイスの動作モードを変更するために、モード設定レジスタの特定ビットの内容だけを変更して、再設定する場合などに行います。
リカバリ時間(Recovery Time)
FAQ-ID : tech-1103最終更新日 : 2006/01
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デバイスに対して、CPUがリードやライトのアクセスをしたあと、そのデバイスが次のアクセスへの準備が完了して、リードやライトが可能になるまでの時間のことです。
この時間以内にアクセスしてしまうと、正規のデータが読み出せなかったり、正常にデータ書き込みが行えません。
(2006/01)
ワイヤードOR(Wired OR)
FAQ-ID : tech-0205最終更新日 : 2004/08
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複数の信号のうち、いずれかの変化をとらえる場合、通常はORゲートを使用しますが、これを削減して1本の信号にまとめる手法です。
現実的には、負論理の論理回路で有効です。
通常のバイポーラやMOSの出力を1本にまとめると、いずれかの反転でショート状態になってしまいます。
ところが、オープン・コレクタ(バイポーラ)やオープン・ドレーン(MOS)の出力なら、電源へのショート・パスがないため、プルアップ抵抗を1本つけることで、論理和がとれます(負論理)。
ここで、抵抗値は1信号しかアクティブにならないワースト・ケースのロウ・レベル駆動を想定する必要があります。
割り込み(Interrupt)
FAQ-ID : tech-0702最終更新日 : 2008/03
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(1)基本動作
割り込みというのは、外部からの要求信号などによって、CPUがプログラム処理を中断して、他のプログラム処理をすることです。つまり、プログラム処理とは非同期に、別の処理を行う手法です。
このとき、プログラム処理を中断して他のプログラムに分岐するアドレスは、割り込み要因ごとに定義されています。
78K系のマイコンでは、割り込み処理ルーチンの先頭アドレスをベクタと呼び、割り込み要因ごとのベクタをまとめてROM上でテーブルにしています。割り込みが受け付けられると、ベクタ・テーブルから要因に対応する情報を参照し、それをアドレスとして分岐します。割り込みベクタ・テーブルには、ユーザが要因ごとに用意している割り込み処理ルーチンの、先頭アドレスを書き込んでください。
V850系のマイコンでは、割り込みの分岐先の領域(16バイト)を割り込みハンドラと呼びます。
割り込みが受け付けられると、要因に対応するハンドラの開始アドレスに分岐します。割り込み処理ルーチンがハンドラ領域に収まらない場合、処理ルーチンは別の領域におき、ハンドラにはその先頭アドレスへの分岐命令をおきます。
割り込み処理が終了すると、元の処理に戻ります。
78K系のマイコンでは分岐するときに、中断したプログラムの実行情報(アドレス(プログラム・カウンタ(PC)の値)と状態フラグ(PSW:Program Status Word)の値)が、RAM上の
スタック領域に自動的に退避させられます。割り込み処理ルーチンの最後でRETI(Return from Interrupt)命令を実行すると、退避させたプログラムの実行情報がPCとPSWに復帰するので、元の処理へ戻ることができます。
その他の汎用レジスタの内容は、割り込み時に自動的にはスタックなどに保存されません。必要に応じて、プログラムで退避(PUSH命令)や復帰(POP命令)の処理をしてください。ただし、78K系のマイコン(78K0Sを除く)では、汎用レジスタがレジスタ・バンク形式(複数組)なので、割り込み処理の先頭でレジスタ・バンクの指定命令を実行すれば、PUSH/POPは不要です。
なお、V850系のマイコンの割り込みでは、退避用のレジスタに実行情報を自動的に退避させるだけです。そのため、多重割り込みをさせるには、退避用レジスタの内容を上書きで消失させないように、スタック領域に退避させる必要があります。
リセット直後は割り込み禁止(DI)状態なので、割り込みを許可するにはEI(Enable Interrupt)命令を実行する必要があります。DI状態のとき、78KはIEフラグ(PSW)=0、V850はIDフラグ(PSW)=1となっています。
なお、具体的なマイコン製品での割り込み機能については、
78Kシリーズと
V850シリーズのFAQもご参照ください。
(2)優先順位
割り込み要因が複数ある場合、通常は優先順位(プライオリティ)があり、割り込みコントローラが処理すべき要因を決定します。低優先順位の割り込み要求は保留されます。
優先順位の最も高い要因に対する処理が終わると、次の優先順位(その時点では最高優先順位)の要因に対する処理をします。
(3)割り込みのマスク
割り込みには、マスカブル割り込みとノンマスカブル割り込みがあり、マスカブル割り込みは割り込みを禁止することができます。割り込みの禁止にはDI (Disable Interrupt)命令、許可にはEI (Enable Interrupt)命令を使用します。また、レジスタ設定で割り込み要求をマスクして、割り込み要求を発生させないマイコンもあります。
ノンマスカブル割り込みは禁止できず、最高優先順位となっています。
(4)多重割り込み
割り込み処理中に、より高優先順位の割り込み要求が発生した場合、その割り込み処理をしたい場合があります。このときは、さらに分岐して多重割り込みとなります。これをネスティング(「巣ごもり」の意味)と呼びます。
ただし一般に、割り込み要求を受け付けるとDI(Disable Interrupt)状態となるため、ネスティングを許可するにはEI(Enable Interrupt)命令を実行する必要があります。なお、EI命令を実行したのち、ネスティングを許可するタイミングが経過すると、DI命令を実行してネスティングを禁止させます。
また、RETI命令で割り込み処理を完了すると、自動的にEI状態に戻り、次の割り込み要求を受け付けられるようになります。
2の補数(2's complement)
FAQ-ID : tech-1206最終更新日 : 2006/02
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負の数を表現するのによく用いられる表現が2の補数表現です。ここでは、簡単な例として8ビットで表現できる数値(-128~+127)の例を下表に示します。
| 2進数 | 10進数表現 | 2進数 | 10進数表現 |
| 00000000 | 0 | 10000000 | -128 |
| 00000001 | +1 | 10000001 | -127 |
| 00000010 | +2 | 10000010 | -126 |
| 00000011 | +3 | 10000011 | -125 |
: : | : : | : : | : : |
| 01111100 | +124 | 11111100 | -4 |
| 01111101 | +125 | 11111101 | -3 |
| 01111110 | +126 | 11111110 | -2 |
| 01111111 | +127 | 11111111 | -1 |
この例でもわかるように、最上位のビット(MSB)が0なら正の数、MSBが1ならば負の数を表します。実際に2の補数を求めるには、0から引くのが簡単ですが、引き算が使えない場合には各ビットの論理を反転して+1しても求められます。以下に求め方の例として、-100、-10、-1を示します。
2の補数表現は加減算の場合に結果の数値が溢れない範囲では符号を気にすることなく加減算を行なうことができます。特に、負の数を2の補数表現で表すと、加算だけで引き算も行なうことができます。
例えば、4から5を引く場合には以下のようになります。
2の補数で桁数が異なる数値の加減算を行なう場合には注意が必要です。その際に
符号拡張を行なってから加減算を行なう必要があります。
(2006/02)
A/Dのサンプリング(Sampling of A/D converter)
FAQ-ID : tech-2001最終更新日 : 2006/11
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自然界のアナログ信号をマイコンなどのデジタルで処理する場合に、その間にA/D(アナログ・ツウ・デジタル)コンバータが必要で、最近のほとんどのマイコンには内蔵しています。ここで、A/Dコンバータは、アナログ信号を時間軸方向で一定の時間間隔で取り込みます。これをサンプリング(標本化)と言い、その一定の時間をサンプリング周期と言います(サンプリング周期の逆数をサンプリング周波数と言います)。一方、振幅軸方向で、予め決めておいた離散値に近似することを量子化と言います。
A/D変換する際、サンプリングについての次の注意が必要です。
(1)サンプリング周波数とアナログ信号の周波数の関係による注意
サンプリング周波数(fs)はアナログ信号(f)の周波数の2倍より大きくしなければなりません(シャノンのサンプリング定理)。例えば、下図のように、アナログ信号の周波数とサンプリング周波数が同じ場合には、デジタル後の値が一定になり、アナログ波形をデジタル波形が近似できません。
次に、サンプリング周波数(fs)をアナログ信号(f)の周波数の2倍にした場合を下図に示します。2倍で、デジタル波形がやっと同じ周波数の三角波になります。位相がずれれば、振幅が小さくなってしまうので、サンプリング周波数をアナログ波形の周波数の2倍よりもっと大きくしなければ、誤差が大きくなってしまいます。
このように、デジタル化したいアナログ信号の周波数の上限の2倍以上でサンプリングできる(変換速度のある)A/Dコンバータを選ばなければなりません。
A/Dコンバータに入力しようとする実際のアナログ波形は、単一の周波数成分(f)ではなく、色々な周波数成分を持っており、サンプリング周波数の2分の1以上の成分も含まれています。そこで、A/Dコンバータの前段に、サンプリング周波数の2分の1以上の成分をカットする
ロウパス・フィルタを使用します。
ただ、一般的にロウパス・フィルタはカットしたい周波数以上を急峻にカットできないので、A/Dコンバータの入力信号がサンプリング周波数の2分の1以上の周波数成分を十分カットした信号になっているように、カットオフ周波数を設計しなければなりません。なお、ロウパス・フィルタのコンデンサやコイルによって、電源遮断時に、A/Dコンバータの入力の絶対最大定格を超える可能性があるので、電源へ放電する保護ダイオードも必要になります。
(2)A/D変換時間に対する注意
A/Dコンバータはアナログ信号をデジタル信号に変換するのに一定時間費やすにもかかわらず、アナログ信号は常に変化しています。そこで、正確に変換するために、変換中、アナログ信号を一定に保持しておくサンプル&ホールド回路を、A/Dコンバータの直前に設ける必要があります。ただ、最近のマイコンはこの回路を内蔵しています。
(2006/11)
A/Dの分解能と精度(Resolution and Precision of A/D converter)
FAQ-ID : tech-1304最終更新日 : 2006/03
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A/Dコンバータの変換結果を評価する指標として、分解能と精度があります。どちらも同じような使い方をされますが、区別する必要があります。
[A/Dの分解能]
A/Dの分解能はA/Dコンバータでアナログ入力電圧を変換した結果が何ビットのデータで得られるかを示します。通常のマイコンに内蔵されているA/Dコンバータは8~10ビットの分解能のものが殆どです。一般に、分解能が高いほど正確な結果が得られ、また、分解能以上の結果は得られません。分解能が高くなると、A/D変換では避けられない量子化誤差の影響も小さくなります。それでは、分解能を高くすればそれだけで済むかと言うと、そう簡単ではありません。分解能を高くしようとすると、それだけ変換時間が余分に必要となります。また、デジタル信号が高速でやり取りされているマイコンの中ではその影響もあり、分解能に応じた精度が得られません。(
クロストークを参照。)
コーヒー・ブレイク
デジタル・オーディオの分野では、ポピュラーなCDでは16ビット分解能のPCMでデータが記録されています。また、DVD Audioは最大24ビット分解能のPCMで記録されています。
一方、デジタル画像分野では、画像そのものは圧縮されているので、直接の比較はできません。映像出力DACではRGBで各々6~8ビットのものが普及していますが、高級機と呼ばれるものでは14ビット程度のものを使用している機器も見られます。
|
[A/Dの精度]
A/Dコンバータの変換結果の正確さを示す指標として精度があります。同じ分解能のA/Dコンバータであったとしても、いつも同じ変換結果が得られるとは限りません。例えば、マイコン内蔵の10ビット分解能のA/Dコンバータでも、動作している電源電圧が低くなると変換誤差が0.4%から0.6%や1.2%と大きくなります。その分、精度が悪くなります。
(2006/03)
bps(Bits Per Second)
FAQ-ID : tech-2307最終更新日 : 2007/02
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シリアル通信での、1秒あたりの転送ビット数を表す、データ転送速度の単位です。UARTなどでは「ボー」を用い、データ転送速度を「ボー・レート」と呼びます。
なお、データ部分の転送は定義された速度で行われますが、データ通信は一定データ量ごとに区切ったフレームで行われるので、各通信プロトコルのフレーム処理がオーバヘッドとなり、転送に要する時間は、データ量を転送ビット速度で除算した時間より長くなります。また、そのデータ転送より優先度の高い処理が介入すると、より長い時間を要します。
(2007/02)
DMA(Direct Memory Access)
FAQ-ID : tech-0703最終更新日 : 2005/07
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マイコンの応用システムで、I/Oデバイスやメモリの間でデータを転送する場合、通常のアクセスでは、CPUが転送元と転送先のアドレスをそのつど(1バイトごとに)指定して、いったん取り込んだデータを出力します。このため、アドレスの更新管理が必要ですし、プログラム処理なので、転送に時間がかかり、大量データの処理では大きな時間差になります。特にリアルタイムの動画データや音声データ、ディスク装置とのデータ転送など、CPU処理では間に合わなくなります。
CPUを介さずに、このデータ転送を高速化するのがDMAです。DMAコントローラがDMAを実行しますが、データは取り込まず、バスの駆動だけします(ただしメモリ-メモリ間の転送では、両アドレスの切り替えが必要なので、いったんデータを取り込みます)。I/Oデバイスに対してDMAコントローラは、DMA許可信号をセレクト信号としてアクセスするので、I/Oのアドレスは出力しません。
DMA転送に先立って、CPUはDMAコントローラに動作モードを設定するだけです。データ転送時には、外部からDMA要求信号がDMAコントローラに入力され、CPUとのハンドシェークでCPUをホールド(停止)状態にして、データ転送を行います。
ここで、DMAコントローラによっては、リードとライトの2サイクルで転送するモードと、リードとライトを同時にして1サイクルで転送するモード(V850E/Mxシリーズに内蔵のフライバイなど)を持っている場合があります。
データ転送後に引き続きDMA要求信号がアクティブなら、DMAコントローラは、事前に設定された転送バイト数(ターミナル・カウント:TC)に達するか、停止信号(TC/END)が入力されるまで、データ転送を継続します。実際には、データ転送ごとにTCをデクリメント(-1)して、0になると次の転送を停止させます。ただしオートロード・モードのように、TC=0になっても停止しない機能を持つDMAコントローラがあります。このモードでは、転送メモリ・アドレスとTCの初期設定値を自動的に再設定して、同じメモリ領域のデータを繰り返し転送することができ、画像データの表示などに利用されます。
DMA転送はモードによって、1転送ごとにCPUへバスを開放する(ホールド要求を解除する)かどうかなど、動作が異なります。次に、転送モードごとのバス・サイクル例を紹介します。DMAコントローラによって、モードの名称や動作、サポートするモードが異なる場合があります。
EEPROMとFlashメモリ(Difference between EEPROM and Flash memory)
FAQ-ID : tech-1005最終更新日 : 2005/12
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マイコンと共に使用されたり、マイコンに内蔵されたりする、電気的に書いたり消したりできるPROM(書き込み可能なメモリ)としてはEEPROMとFlashメモリがあります。両者はどのように使い分けするのでしょうか。
[構成による差]
FlashメモリはEEPROMの一種ですが、消去はブロック単位で行なうことで構造を簡素化しています。その結果、メモリ容量を大きくできますし、製造コストも安くなります。
そのため、マイコンに内蔵された場合では、EEPROMは数十バイト程度が普通ですが、Flashメモリは数十K~数百Kバイトになります。
おまけの話 その1
単体の部品としてみた場合、EEPROMは数十~数Kバイト程度でシリアルインタフェースを利用した8ピン程度の小さなパッケージに入ったものが主流のようです。主な用途としては、TVのチャンネルや音量を覚えておいて、電源を入れなおした場合に以前の状態に戻すためなどに使われています。
Mバイト程度の容量のEEPROMもあるようですが、大容量の分野ではFlashメモリが主流です。特に最近流行しているメモリ・オーディオやUSBメモリ、各種のメモリカードではNAND型のFlashメモリが使用されています。
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[書き込み機能による差]
EEPROMは必要なアドレスに対して、新しいデータを書き込むだけで古いデータを書き換えることができます。一方、Flashメモリは消去された状態から書き込むこと(例えば、"1"の状態から"0"にする)はできますが、逆方向の書き込み("0"から"1"にする)はできません。この場合には、ブロック単位での消去を行なう必要があります。
[データの書き換え回数の差]
通常、EEPROMは10万回以上の書き換えが保証されています。それに対して、Flashメモリではそこまでの書き換え回数は保証されていません。78KのAll Flash製品ではデバイスにより異なりますが、100~1000回が保証されています。この回数は少ないように思われますが、量産後のプログラムはそんなに頻繁に書き換えることはないためと、書き換え回数よりもきちんとデータを保持することの方が重要なためです。逆に、開発段階では、この回数を大きく超えて書き換えることが可能です(この場合には、頻繁にプログラムを書き換えるので、長い間データを保持する必要がないことで書き換え回数を増やせます)。
以上をまとめると次のようになります。
| EEPROM | : | RAMの延長で電源断でも保持したい少ないデータの記憶用で比較的頻繁に書き換える用途に使用 |
| Flashメモリ | : | ROMとしてプログラムや大量の(固定/半固定)データ用で、それほどの頻度での書き換えは必要ない用途に使用 |
おまけの話 その2
EEPROMやFlashメモリの登場により、アプリケーション・システム(製品)に搭載された状態でメモリの内容が書き換えられるようになりました。これは、製品の開発段階や量産立ち上げ時だけのメリットではありません。もっと大きなメリットは、出荷後のメンテナンスです。プログラムにバグはつきものと言われるように、出荷後に見つかる不具合や仕様の変更が往々にして発生します。この際に、製品のプログラムがフィールドで簡単に更新できれば、人が出向いて部品を交換したり、逆に、製品を搬送したりと言った手間が省けます。さらに、インターネットやデジタル放送を用いて、自動的にプログラムを更新するようなことも可能になります。
(中には、プログラムを更新すると、それまでの設定した内容が初期化されてしまい、最初から設定をやり直さないといけない場合があり、簡単に更新できると単純に喜べない場面もありますが。)
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(2005/12)
FIFO(First-in First-out)
FAQ-ID : tech-0907最終更新日 : 2005/09
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一般に「ファイフォ」と読みます。
レジスタなどの格納データを、格納した順に取り出す方式のことで、この方式をユニット化したものもFIFOと呼びます。逆に、最後に格納したデータを先に取り出す方式をLIFO(Last-in First-out)と呼びます(
スタック参照)。
キューと呼ばれるデータ構造や、通信データの送受信部分では、データ授受の時間差吸収に、一時格納領域としてFIFOが利用されます。FIFOの段数が多いほど、吸収できる時間差が大きくなり、「欲しいときに取り出す」という自由度が高くなります。FIFOの格納データが満杯になると、プロセッサや送信側に信号で通知して、次のデータ格納を待たせます。逆にFIFOが空の状態も信号で通知します。
一般にFIFOは、入力データを最終段から格納してゆく概念で表現します。また、データを出力すると、残りのデータが最終段以降にシフトするイメージです。
実際には、リング・バッファになっていて、内部でデータがシフトするのではなく、ポインタが格納位置を更新管理します。
ここで、次データ・ポインタのアドレスが、「第1データ・ポインタのアドレス-1」のときに、1アドレスしか空きがないことをアラーム信号で、プロセッサや送信側に知らせます。
この状態で次のデータを格納すると、第1データ・ポインタと次データ・ポインタのアドレスが一致して、満杯の状態になります。また、格納データを順次取り出して、第1データ・ポインタと次データ・ポインタのアドレスが一致すると、空の状態になります。
hパラメータ(h-parameter:Hybrid parameter)
FAQ-ID : tech-2104最終更新日 : 2006/12
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トランジスタ回路で用いられる、Zパラメータ(open-circuit impedance parameters)とYパラメータ(short-circuit admittance parameters)を組み合わせた回路定数です。トランジスタの4端子回路網では、下図のように、出力電流I
2の向きが、一般の4端子回路網とは逆になっています。
ここで、入力側の電圧V
1と出力側の電流I
2は、hパラメータによって次のように表されます。
V1=h11I1+h12V2
I2=h21I1+h22V2
パラメータh
11、h
12、h
21、h
22は、それぞれh
I、h
R、h
F、h
Oで表され、
エミッタ接地回路ではh
IE、h
RE、h
FE、h
OEとなります。
hI:入力インピーダンス(Ω)
hR:電圧帰還率
hF:電流増幅率
hO:出力アドミタンス(S)
つまり、トランジスタの規格h
FEは、エミッタ接地での電流増幅率のことです。
(2006/12)
mil
FAQ-ID : tech-1702最終更新日 : 2006/08
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「ミル」と呼ばれ、米国防総省のMIL(Military)規格で使用されている長さの単位で、1/1000インチを表します。たとえば、300milは7.62mm(=300×25.4/1000)です。
半導体デバイスでは、DIPやSOPのパッケージ本体幅を表現するのに用いられていましたが、メートル法施行により、現在はmm表記が一般的になっています。なお、mil表記に慣れた方への配慮で、当社の外形図では「7.62mm(300)」などの表記をしています。
(2006/08)
MSB/LSB(Most Significant Bit/Least Significant Bit)
FAQ-ID : tech-2206最終更新日 : 2007/09
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ディジタル・データのビット列について、MSBは最上位ビット、LSBは最下位ビットのことです。
ディジタル・データは
2進数で、通常の数の表記と同様に、左端が最上位けた、右端が最下位けたです。たとえば、10進の99という数は、2進で「(MSB)01100011(LSB)」と表されます。この場合、MSBは0でLSBは1です。
ブロック間のインタフェースを考えるとき、パラレル・インタフェースでは、送信側と受信側の各ビットが対応しているので、特に問題はありません。ところが、シリアル・インタフェースでは、1本のデータ線で全ビットを送受信するので、送信側と受信側のプロトコルでビット順序の定義を一致させておく必要があります。上記データの場合、MSBファーストでは" 01100011"、LSBファーストでは"11000110"の順に送受信されます。受信側もMSBファーストかLSBファーストかを送信側に合わせておけば、受信データのシリアル-パラレル変換によって、パラレル・データを再生できます。
【ティー・ブレイク】
ビットというのは2進数の最小単位で、2進数は「けた(digit)」の二者択一状態(1か0)で構成されます。このため、2進で数を扱うことを「けた」の派生語である「ディジタル(digital)」と表現します。
ただし、2進表記ではけた数が多くなるので、4ビットを単位とした16進(ヘキサ)表記がよく用いられます。プログラムで16進を記述する場合、数の前に"0x"をつけたり、数のうしろに"H"をつけたりします(C言語やアセンブラで定義)。昔は3ビットを単位とした8進数がよく使われていました。
なお、ビット数表記では、8ビットを単位とした「バイト」をよく用います。「ワード」というのは16ビット以上を単位とした表記ですが、なんビットかという共通的な定義はありません。
ただしメモリでは、データ・ビットの構成によって容量が変わるので、アドレス数をワードと呼び、×nビットでデータ・ビットの構成を表して、「2Mワード×8ビット」(=16Mビット)などと表現します。SRAMでこの構成の場合、アドレス線が21本(A0~A20)でデータ線が8本(D0~D7)となります。
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(2007/09)
NF(Noise Figure)
FAQ-ID : tech-2308最終更新日 : 2007/02
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NFは入力信号源抵抗から発生する熱雑音(Ni)と増幅素子が発生する雑音を入力換算し、その比を電力
デシベルで表した値です。装置としての増幅器では、入力
S/N比と出力S/N比の比を電力デシベルで表したものです。
以下、S/N比からNFを導き出してみます。
増幅器に信号を通した場合、出力側のS/N比は入力側でのS/N比よりも必ず悪化します。それは増幅器自体が雑音を発生するからであって、このS/N比の悪化の度合いを電力デシベルで表し、NF(雑音指数)と呼びます。
So/Noの方がSi/Niより小さくなるためNFで表すと必ず1より大きくなります。(dBで表すと0dBより大きくなる)。
S/N比は大きいほど良いということに対して、NFは小さいほど良いということになります。
(2007/02)
OS(Operating System)
FAQ-ID : tech-2601最終更新日 : 2007/07
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基本ソフトとも呼ばれ、コンピュータ・システムでアプリケーションが必要とするハードウエア・インタフェースの基本機能や、時間と手順の管理機能の集合体です。OSにはパソコン用のWindows、Mac OSや、UNIX系のLinux、産業機器組み込みマイコン用のuITRONなどがあります。
複数の処理を実行する場合のOSの処理形態には、次の3種類があります。
リアルタイム処理:随時の実行
TSS(Time Sharing System)処理:各処理の時間を区切って順次実行
バッチ処理:処理がひと段落するまで実行を続け、ほかを保留
事務処理にたとえると、大量のコピーに付きっきりで、終わってから電話の応対をするのがバッチ処理、一定時間ごとにコピーの進捗を確認しながら、合間に電話の応対をするのがTSS処理、コピーが終わるまで平行して随時電話の応対をするのがリアルタイム処理です。
当社はuITRON系のリアルタイムOS(RTOS)として、RXシリーズを提供しています。OSでは各種のタスクが定義されており、それらを実行する処理モジュールが個々に用意されています。RTOSの場合、システム・コールとしてアプリケーションやミドルウエアから呼び出し関数が発行されるのを待っています(イベント・ドリブン)。ここで、アプリケーションがOSやミドルウエアに発行する関数は、API(Application Program Interface)と呼ばれます。
システム・コールが発行されると、ハンドラが割り込みによって、対応するタスクを起動します。OSにはセマフォという排他制御フラグがあり、起動タスクはセマフォを取得して、これが返却されるまで他のタスクは起動できなくなります。RTOSやマルチタスクOSでは、複数のイベントが発生したときに、スケジューラがタスク制御のプロセスに優先度を割り当て、処理の順序をスケジューリングします。
ハードウエアごとのインタフェースは、各デバイスドライバが行います。たとえばパソコンでは、マウス、キーボード、ディスプレイ、ディスク装置や通信回線などのハードウエアが接続されており、BIOS(Basic Input/Output System)が入出力を行います(最近のOSでは、BIOS機能を提供するものもあります)。
(2007/07)
POC(パワー・オン・クリア)機能(Power On Clear)
FAQ-ID : tech-1803最終更新日 : 2006/09
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マイコンを含む論理回路は電源投入時には、内部の状態は不定となっています。このため、電源投入直後には初期化のためにリセットをかける必要があります(FAQの
クロックとリセットを参照して下さい)。
通常は、リセットをかけるために専用の端子(RESET端子)を使用しますが、これとは別にデバイス内部に電源電圧を比較/検出する機能を内蔵して、検出した電圧が規定値以下の場合にリセットをかけることがあります。この機能をパワー・オン・クリア(Power On Clear)、POC(ポックと呼ぶ)といいます。このPOC機能を利用することで、外部回路を削減できますから、システムのコスト削減や小型化ができます。
コーヒーブレイク
電源電圧を比較/検出と言うと内部に昇圧回路をもっていて、そこでPOCで指定された電圧を発生して、電源電圧と比較していると考える人がいます。実際にはそのようなことを行なう必要はありません。電源電圧から指定された電圧の数分の1の基準電圧を発生します。その電圧と電源電圧を抵抗で数分の1に分割して得られた電圧と比較するだけです。これでも、機能的には、電源電圧を基準電圧と比較することと同じ結果となります。
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POCは通常は一定の電圧に固定されていますが、中には使用電圧に応じて、マスク・オプションなどにより変更できるデバイスも存在します。
[注意]
POCは個々のデバイスでの電源電圧を検出して初期化を行なうものです。一つのシステム内にPOCを内蔵したデバイスが複数存在する場合には、検出電圧のばらつきによりあるデバイスは初期化され、別のデバイスは初期化されないケースが発生することがあり、システムの誤動作につながることが考えられます。このような場合には、リセット信号を用いるなど、全体で整合をとる必要があります。
I2Cバスを用いたEEPROMではリセット端子がないので、この問題が発生することがあります。そうなると、そのときの状態(データリードでSDAがロー・レベル)によってはI2Cバスが動作しなくなることがあります。このときにはポートを用いてSCLにダミー・クロックを出力してSDAがハイ・レベルになるのを待つしかありません。
(2006/09)
r. p. m. (rpm:Revolutions Per Minute)
FAQ-ID : tech-2309最終更新日 : 2007/02
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1分あたりの回転数の単位で、モータやエンジンなどで用いられます。たとえば3000 r. p. m. というのは、1秒間に50回転(3000/60)する回転速度です。1秒あたりの回転数をrpsで表すこともあります。
【ティー・ブレイク】
回転系の出力(kW)は、「回転数×トルク(N・m)」に比例します。ここで、トルクは回転モーメント、N(ニュートン)は力の単位で1N=1kg・m/s2です。
このため、車が坂を上るときに、同じエンジン出力でもギア比を下げれば、トルクが大きくなって登りやすくなりますが、回転数が下がるので、スピードはダウンします。
エンジン性能ではpsという単位を見かけますが、これは馬力(仕事率)を表します。もともと馬力は、ジェームス・ワットが馬1頭の仕事を基準に、蒸気機関のエネルギを定義したものです。このとき、ヤード・ポンド法に基づいて1hp≒745.7Wとしました(hp:horse power:英馬力)。その後、フランスが用いていたメートル法に基づいて1ps≒735.5Wが定義されました(ps:pferdestärke(ドイツ語で「馬の力」):仏馬力)。1ps≒0.986hpです。
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(2007/02)
S/N比(SNR:Signal to Noise Ratio)
FAQ-ID : tech-2310最終更新日 : 2007/02
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信号伝達品質の尺度のひとつで、信号と雑音の比を
デシベルで表したものです。この値が大きいほど、伝達品質がよいことになります。なお、磁気テープや磁気ディスク、光ディスクなどの記録媒体でも、再生特性のひとつとしてS/N比が用いられます。たとえば、カセット・テープでは約50dB(信号電圧がノイズ電圧の300倍)、CDでは約100dB(信号電圧がノイズ電圧の10万倍)です。
(2007/02)
Sパラメータ(S-parameter:Scattering parameter)
FAQ-ID : tech-2105最終更新日 : 2006/12
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高周波の電子回路や部品について、
反射/透過の特性を表す回路網パラメータのひとつで、
散乱パラメータとか
散乱行列(S行列)とも呼ばれます。
通常のトランジスタ回路では
hパラメータが使われますが、一般に
SHF帯(3G-30GHz)以上の周波数では、電圧や電流の測定が困難なので、インピーダンスを基にしたSパラメータが用いられます。
入力と出力がn対になった回路で、入力方向の信号の振幅をa
1~a
n、出力方向の信号の振幅をb
1~b
nとすると、回路網は次式で表されます。
b1=S11a1+S12a2+・・・+S1nan
b2=S21a1+S22a2+・・・+S2nan
・・・・
bn=Sn1a1+Sn2a2+・・・+Snnan
これらの式は、行列で次のように表されます。

このS
11~S
nnがSパラメータです。これらを複素数で表記すれば、反射の位相についても記述できます。
4端子回路網では、Sパラメータは次のようになります。
S11=(b1/a1)(a2=0):入力反射係数
S21=(b2/a1)(a2=0):順方向透過係数
S12=(b1/a2)(a1=0):逆方向透過係数
S22=(b2/a2)(a1=0):出力反射係数
なお、これらの特性は、次のように反射量の大きさ(MAG.)と位相(ANG.)で表されます。
ここで、Kは安定度係数で、大きいほど安定することになります。Kの理論式は次のとおりですが、上記は実測値のため一致はしていません。

Sパラメータの測定は、一般にネットワーク・アナライザで行われ、測定結果は
スミス・チャートや周波数グラフなどで出力されます。次図に、スミス・チャートでのSパラメータの表記例を示します。
(2006/12)