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今日、サーバ/ワークステーションの高性能化に伴い接続されるメモリ・モジュールについては、メモリ・バスの高速化と大容量化が期待されています。
従来のUnbuffered型あるいはRegistered型といったメモリ・モジュールでは、モジュール数を拡張するさいにスタブ形式での接続方法を採用しています。この形式ではひとつのチャネルにすべてのモジュールが接続されるため、モジュールを増やすごとにチャネルにかかる負荷が累積されます。また枝分かれが増えることにより伝送路上におけるインピーダンスの不連続性が複雑になり、高速バス動作時の信号波形への影響が懸念されています。
そのためスタブ形式でモジュールの数を増やそうとすると、チャネルとしてのパフォーマンスが下がり高速タイプのメモリを使っても意味がないという問題が生じます。例えば、DDR2-800でDIMMを構成した場合、その高速性を生かすためには、ひとつのチャネルに対し1枚ないしは2枚のDIMMしか接続できないと言われています。
そこで登場したのが、バス接続の概念を根本から変えたFB-DIMMです。
FB-DIMMでは各モジュール間をPoint-to-pointで接続します。この形式ではホストであるメモリ・コントローラとメモリ・モジュールの間、またはメモリ・モジュール同士が1対1の関係で接続されます。そのため、おのおののチャネルにかかる負荷は常に一定であり枝分かれもしません。これによりモジュールを増やした場合でも、各チャネルにおける信号品質は一定に保たれ、高速タイプのメモリを使ったDIMM動作を確実に行うことができます。
さらにFB-DIMMでは、モジュール間の接続に高速シリアル・インタフェースを採用することで、メモリ・コントローラとの接続に必要な信号数が従来240本であったのに対し、約70本と大幅に削減されています。これにより複雑だったメインボード上での配線を簡略化することができます。さらにメモリ・コントローラとの接続に必要な信号数が削減されることでマルチ・チャネル化を容易にし、さらなる大容量化を可能にします。
AMBはこのFB-DIMMを構成するために新たに提案されたキーデバイスです。
上り下り別々のシリアル・リンクを2本、さらにDIMM上のDRAMに対するバスを備えています。下りのシリアル・リンク(サウスバウンド)を通じてホストとなるメモリ・コントローラから与えられたシリアルデータをいったんバッファリングし、DIMM上のDRAMに転送します。シリアルデータにはDRAMに与えるアドレス、データ、コマンド情報が含まれており、AMB内部でDRAMバスへの変換を行います。
AMBはメモリ・コントローラからの指示に従い、DRAMへの書き込み、またはDRAMからの読み出しを行います。読み出されたデータはシリアルデータに変換され、上りのシリアル・リンク(ノースバウンド)にのせてメモリ・コントローラへと返されます。
AMBは、後段のDIMMに搭載されるAMBとのデータの受け渡しも行います。
メモリ・コントローラあるいは前段のAMBに接続されているプライマリのサウスバウンドから受け取った情報を、セカンダリのサウスバウンドを通じて後段のAMBに転送します。また後段のDIMMでの情報をセカンダリのノースバウンドを通じて受け取り、自身の情報とマージしてプライマリのノースバウンドを通じて、前段のAMBまたはメモリ・コントローラへ転送します。これにより、メモリ・モジュール間のデイジー・チェーンを構成します。
AMBではDDR2 DRAMに対する一般的なバス・インタフェースを提供しており、これによりDIIM上のメモリには新しいチャネル・アーキテクチャを意識することなく、コモディティなDDR2 DRAMを搭載することが可能になっています。